こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
「子どもが全然勉強しません。どんなに言っても無駄なんです…」という質問が後を絶ちません。
どんなに言ってもダメだったから、逆に何も言わないで放っておこう…と思ったら、余計になにもしなくなる。
言っても反発される。言わないで放っておいてもダメ。もう完全に八方ふさがり。何をしたらいいか分からないですよね。
「それでも、子どもには将来のために勉強してもらいたい」
いったいどうすれば、解決できるのか。
この記事では、勉強しない子どもに何が起きていて、どうすれば勉強に気持ちが向くようになるのかを解説していきます。
勉強嫌い!それって学習性無力感かも
もしかしたらそれは、学習性無力感かもしれません。
学習性無力感とは、「自分はダメだ!」と思い込み、一切の努力をやめてしまう心理状態のことをいいます。
詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

「できない」「ダメ」が続いたり、派手に失敗してしまったりすると、「何をやっても無駄、できない」ことを学習してしまい、それ以上の努力をやめてしまいます。
それだけでなく、いちど学習性無力感に陥ってしまうと、「達成できそうな課題」でさえも挑戦しなくなります。
お子さんが全く勉強しないときは、この状態に陥っていることがほとんど。
勉強で大きな失敗をしたり、自分はできないと思い込んで疑わなくなっていたりしていたら、要注意です。
お子さんが学習性無力感に陥っているかどうかは、こちらのチェックリストをご覧下さい。
- 自分からは全く勉強しない
- 勉強したとしても教科書を見ているだけ(勉強するフリ)
- 勉強するよう言っても「やっても無駄だよ」と言う
- 塾や家庭教師をつけても、その時しか勉強しない
- 一時期は勉強を一生懸命やっていた
- 将来の夢、目標らしきものがない
- 家庭環境は厳しい方だ
- 完璧主義である
当てはまる数が多ければ多いほど、勉強恐怖症の疑いがあります。
なぜ学習性無力感になるのか
想像してみてください。
あなたは今、自転車に乗ることができません。
練習して、乗れるようになろうと思っています。
乗れるようになりたくて、一生懸命練習しています。
しかし、なかなか乗れるようになりません。
挙句の果てに自転車に乗ろうとして派手に転んでしまいました。
痛い思いをしたうえ、通行人に指を刺されて笑われてしまいました。
あなたは今、どんな気分ですか?
そんな経験をした人が、「よし、今日はがんばって自転車乗るぞ!」と思えるでしょうか?
きっと、自転車が怖くなっているか、自転車が大嫌いになっているでしょうね。できることなら、自転車に乗らずして人生を終えようとさえ思うかもしれません。
もしお子さんが何を言っても勉強しないなら、今まさに派手にコケて自信をなくした、そんな状態でしょう。
勉強で派手に転んでしまって痛い思いをして、みんなに笑われたり、ダメなやつだと思わりたり…。そんな心情です。
自転車に乗ろうとして派手に転んでしまった人に対して、
「自転車に乗りなさい!乗れるようにならないと将来のために良くないよ!お父さんだって苦労して乗れるよになってうんぬんかんぬん」という言葉が響くのでしょうか?
「自転車に乗れるようになってほしいな、せめて自分から自転車に乗ってくれたらお母さん嬉しいな!」という思いが届くでしょうか?
きっとその声は届かないでしょう。
放っておくとどうなるか
「子どもに何を言っても勉強しないので、もう何も言わないでおこうかと思います」
そうおっしゃる方もいますが、恐怖症の状態で放っておいても、自分から勉強しようとすることはまずないでしょう。
あるとすれば、それはもう相当まずい状態になってから、ですね。
具体的には、「受験が目の前に迫っている」「志望校に成績が足りない」時です。
差し迫ってようやく勉強するようになる。でも、もう手遅れの場合がほとんど…。
勉強してほしいと思うなら、何かしらの手を打たないといけません。
関連記事:勉強嫌いはいますぐ克服するべき理由 勉強嫌いを放置するとどうなるのか
克服するには
この状態になったときにできることは2つです。
ひとつめは、「一緒に勉強しよう」という姿勢を示すこと、
自信を取り戻してあげる必要があります。「一緒に頑張ろう」と口では言ったとしても、心がこもっていないと、確実にバレてしまいます。
だから、もしどうしてもお子さんに勉強をしてほしいなら、それを親御さんが支える覚悟があるかどうかです。勉強しろと怒鳴るだけではダメだし、勉強してくれたら…と願っても、変わりません。
一緒に変わってほしいなら、お子さんにとって一番身近な親御さんが、向き合ってサポートできるかどうかが鍵になります。
ふたつめは、第三者の力を借りること。
「一緒に勉強しよう」という姿勢を示すことも大切ですが、とても忍耐のいることです。なかなか言うことを聞いてくれなくてイライラしてしまうかもしれません。子どもが小学校高学年以上になると、反抗期に入るのでさらに言うことを聞いてもらえなくなります。
もし家庭でのサポートで限界なら、信頼できる第三者の頼るのも一つの手です。
すっかり勉強に対して自信をなくしている子どもの心理を理解でき、少しずつ成功体験を積ませることができる人に頼るのもありです。
きちんとした学習塾、家庭教師であれば、そのあたりは心得ています。
反抗期に入ってくると、親の言葉は聞き入れなくても、信頼できる第三者の言葉であれば聞いてくれます。パイプ役になってもらいましょう。
まとめ 勉強嫌いは解消できる
まだまだ学歴社会。一度勉強を嫌いになってしまうと、この日本の現代社会ではとても生きづらいですね。
だからこそ、子どもの勉強嫌いを克服するのは、早いうちがいいです。
時間と労力はかかりますが、親御さんとお子さんに「なんとかしたい」気持ちがあれば、勉強嫌いは解消できます。
誰だって、好きなことならより知りたくなるし、得意なことならもっとできるようになりたいと思うものですよね。その状態に、少しずつ近づけて「できるかも」「面白いかも」と思えるようになれば、少しずつ勉強に向かいます。
だから、あきらめるのはまだまだ早い!
粘り強く、取り組んでいきましょう。
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