こんにちは。中学生の頃はゲーム大好きだった佐々木(@kateikyo_megumi)です。好きなゲームはゼルダの伝説シリーズですね。人生で大切なことはゼルダから教わったと言っても過言ではありません。誰か、ニンテンドースイッチ買って・・・。
そんな話をしていたら、生徒さんからこんな相談を受けました。
ゲーム会社に就職したいんですけど、どうしたらいいですか?
できれば制作側ではなくて企画や広告をしたいんです。自分の好きなゲームを友人に勧めると結構友人たちもプレイしてくれて、「面白かった!勧めてくれてありがとう」って高確率で言われるので、そういうのが向いているのかも・・と思っています。
とはいえ人気の職業だと思うし、狭き門であることは間違いないから、何かしらしなきゃいけないとは分かっているけれど、何をしたらいいか分からないんです。
もちろん勉強もしないといけないと思うんですけど、なんか勉強内容とゲーム会社の就職がまっすぐつながっていない気がするっていうか。勉強すればなれる職業でもないような気がして。
何かアドバイスもらえると助かります。
この手の相談は最近とても多いですね。
ゲーム会社のみならず、マンガやアニメ関係の会社に就職したいという声も多いです。2人に1人はこういうことを言ってくる。
あまりにも多いので、そろそろ記事としてまとめておこうと思った次第です。
ゲーム制作の専門学校の講師の友人がいるので、ゲーム会社に入るために何をすればいいのか話を聞き、私個人の意見も含めて、やっておくべきことをまとめました。
・自分の気持ちの確認「ゲームの何が好き?」
ゲーム会社に入りたいと思う人は、絶対に確認しておかないといけないことがひとつあります。
それは「ゲームが好き」という気持ちの確認について。
おそらく、ゲーム会社に就職したい人で、「ゲームが嫌い」という人はいないでしょう。
みんなゲームは好きだと思います。
ゲームを「プレイする」ことは。
ゲーム会社に入ったら、ゲームをプレイする側ではありません。ゲームを作る側、あるいはゲームを売る側に回ることになります。
「ゲームが好きだからゲーム会社に」
これには落とし穴があります。多くの人が「ゲームをすることが好き」なだけなのです。
「ゲームをすること」と「ゲームを作ること」、「ゲームをすること」と「ゲームを売ること」は全く次元が違います。
違いを理解できているかどうかです。
私の個人的な意見ですが、「ゲームをすることが好き」なのであれば、ずっとプレイヤーでいた方が幸せだと思います。
ゲーム会社に入って生産者になるのではなく、消費者、つまりお客さんでいるということですね。
休みが取れる仕事について、余暇にゲームをする。あるいは、ゲームを買えるくらいお給料をもらえる仕事について、好きなだけゲームを買ってプレイする。このスタイルなら好きなゲームを好きなだけ好きなようにプレイすることができます。
ゲーム会社に勤めたら、そうもいかないですよ。
どの業界のどんな仕事にもいえることです。「服が好きだからアパレル」それでもいいんですけれど、入ってから「こんなはずじゃなかった」という人がけっこう多い。
「服を着るのが好き」と「服を売るのが好き」は似ているようで全然違います。着るのが好きで、それを職業にしたいなら、アパレル関係への就職より、モデルになることを考えた方がいい。
自分の「好き」が、どんな種類の「好き」なのか、よく考えてみてくださいね。
今からでも始めてみよう
わたしの友人に、ゲーム会社に転職するためにゲームを作っている人がいました。
ストーリーを作って、コードを書いて、絵を描いて・・・連日引きこもって毎日パソコンと向き合って発狂しそうだったと話していました。
ゲーム会社に入ってゲームを作るなら、それくらい出来ないといけないそうで・・・。
でも、考えてみれば当然ですよね。
ゲームを作ることが好きなら、もうすでに作っていても不思議ではありません。今の時代、ゲーム制作もずいぶんと手軽に出来るようになったそう。かつてと比べて、知識も手に入りやすくなりました。
こうなってくると、本人のやる気次第・・・と言えそうです。
「ゲームをすること」が好きなだけではお話にならないことは先に書いたとおりです。
次に、何が好きなのかです。
ゲーム会社でゲームを作りたいならプログラミングを学んである程度出来るに越したことはありません。
デザインがしたいならデザインが出来るようになった方がいいのは当然でしょう。
企画がしたいのなら、今から企画書を作ったり、売れているゲームがなぜ売れたのか分析してみてはどうでしょうか。
不思議なのですが、世の中には「やったこともないのにやりたい人」が存在するんです。
ブログさえ書いたことがないのに「本を出したいんです!どうしたらいいんですか?」と聞いてくる人がいるんです。書いてから言えよ
おっと、失礼いたしました(*゚▽゚)ノ
おそらく、ゲーム会社志望の人にもこういう人が多いんじゃないですかね。「ゲーム作りたいです!作ったことないけど」的な。
さてここで3択問題です。
もしあなたがゲーム会社の採用担当者なら、どの人を採用しますか?
A「ゲームを作りたいです。ゲームを作ったことはありませんので教えてください」
B「ゲームを作りたいです。ゲームは一通り作ったことがあります」
C「ゲームを作りたいです。スマホゲームは一通り作ったことがあり、○万DLされました」
答えはいうまでもないと思います。
質問者さんはゲームを作りたいわけではなくて、ゲーム会社の広報担当になりたいんですよね。で、すでにお友達に勧めたりして、やりがい的なものも感じているようです。素晴らしい。
それなら今後もこういう活動は続けつつ、より多くの人に見てもらえるアウトプットができたらいいですよね。ゲームを評するブログを書くとか、動画で発信するとか。そういう活動をしてPV数を稼ぐことができたらめちゃくちゃ武器になりそうです。
勉強に加えて、「ゲームの魅力を語る力」を伸ばして、目にみえる成果、数値で表せる実績を作ることを意識してみてはどうでしょうか。
大学に入ろう
ゲーム制作の専門学校で講師をしている友人に聞いた話です。「どこでも何でもいいから、ゲーム制作したい」という人なら、制作の請負会社など、道はわりとたくさんあるのだとか。
ただし、大手に入りたいとか、制作ではなく企画や広告など経営側の仕事に就きたいなら、はっきり言って狭き門だそうです。どの業界であれ、大手企業の新卒採用では学生が集中して少ないイスを取りあうことになります。
となると、キレイゴト抜きにして言えば、ある程度名の知れた大学を出ておいた方が有利であることは間違いありません。
「ゲーム会社就職と勉強の直接の関係性」というのも質問者さんのポイントでした。
確かに勉強とゲーム会社就職力って直接関係なさそうにも思えます。先の話の通り、すでにゲームを作ったりしているとかそういうことの方が直接役立ちそう。
どう考えて勉強すればいいのか、それはRPGのレベル上げ的な感じなんじゃないかな、と思っています。
強い敵と戦うためにはレベルを上げたり、道具を買うためにお金を貯めたりしなければなりません。こういうのってバトルやストーリーとは直接関係なかったりもします。でも、やらないといけない。
勉強ってこれに近いんじゃないかな。表現力のレベルを上げるために国語を学ぶ、面白いエピソードの発想を得るために社会科を学ぶとか。
確かにゲーム力?という言葉が適切かどうかはわかりませんが、勉強と直接関係なさそう。でも、こういうことを地道にやって知識をつけておくことは無駄にはならないです。きっと全てがネタになります。
だから、「全てネタにするぞ」くらいの気持ちで学んでもらえると、見える景色が変わるのではないでしょうか。
ついでに自分というキャラクターのスペックも上がって最高ですね。やっぱり綺麗事抜きにしていい大学出ている人は強いし、スペック高い人は魅力的。
今回相談してくれた生徒さんは、制作側ではなく企画や広報をやりたいとのことでした。それならなおさら難関になるでしょうから、名の知れた大学に入ってきちんと勉強して、自分の価値を高めておくべきですね。それに加えて、役立ちそうなスキルを身に付けて、高めておくことが必要だと思います。
本気でゲーム会社に入社したいなら、ゲームをやめて勉強しましょ。今すぐに。
ゲームしていないで勉強しなよ
ゲームっておもしろいですよね。
そこにはたくさんの人の知恵と知識が結集されているのです。狙ってヒットを作るのは大変難しそうですが、ヒットした作品にはかならずヒットするだけの理由があるでしょう。
それだけ知識が必要なので、どんなことにも興味を持てる人が向いていると思います。ゲームは楽しいから好き、勉強はつまらないから嫌い・・・なんて嘆く人はきっと向いていない。新しい知識を得ることに貪欲で、好奇心旺盛な人が有利でしょうね。
以前、ゲームの専門学校講師の友人がおすすめのゲーム制作に関する本をすすめてくれたので、読んでみました。
ゲームをひとつ作るのに、デザインや音楽、脚本はもちろんですが、工学や心理学など、幅広い分野への知識が必要だと知り、驚いたことを覚えています。
厳しい言い方をしますが、「ゲームは楽しいけれど勉強はつまらない!」なんて言っている人は、典型的なゲームするのが好き脳の人だと私は思っています。
結局、誰かに楽しませてもらうことだけを期待していて、主体性がない。
本当にゲーム会社に入りたいのであれば、勉強もゲーム化して楽しめるくらいの気概がほしいところですね。
まとめ
質問者さんの質問に端的に回答すると、
①ゲームの何が好きなのか、自分の気持ちを確認しましょう。
ただ、今回の質問者さんは「ゲームを勧める」ことが好きなようなので、ここは問題なさそうです。
②就職してやってみたいことは「今すぐやってOK」です。
今後も友達に勧めましょう。ただ、外部に表現したりして実績作っておくのも視野に入れましょう。
③勉強はレベル上げ。たまに修行的で大変だけれど、そうすれば戦うのが楽になる。
コツコツレベルを上げて強い敵を倒そう。そのために勉強は必要です。スペック上げておけば狭き門でも戦える武器が増える。
こんな感じですね。
私としては、「ゲームすることが好き」なだけの人には、ゲーム会社はおすすめしたくないのが実状です。大変すぎます。もしその世界に入れたとしても、大変なことが多くて挫折するんじゃないかと心配なんですよ。
だから、もし「ゲームすることが好き」な人には、早く気がついてほしいし、別の道を考えてもらった方が幸せだと思うのです。
「頑張ってね!応援するよ!」と、きれいなことしか言わないのは、大人として、教育者として、いかがなものかと思う。決して夢をつぶしたいのではなくて、マイナス面、大変な面も知った上で、目指すなら目指してほしい。
目指すならもちろん応援したいのです。
だからこそ、勉強が嫌いでゲームばかりしているなら、もったいないから勉強嫌いを克服しましょう。
勉強嫌いを克服するためならいくらでも協力ができます。
あなたが本気なら、私も本気で応援します。
ちなみに私はずっとプレイヤーでいいです。誰かスイッチ買ってください・・・
おすすめ書籍
ゲーム制作の専門学校で講師をしている友人が進めてくれた本です。
とりあえずゲームのことを勉強したい人はこれを読みましょう。
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