こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
暗記科目が苦手、暗記が面倒だと悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
頑張って覚えてもすぐ忘れちゃうんだよね…
何度も見たり書いたりすれば覚えるはずなのに、なぜか思い出せないんですよね…。困ったものです。
でも、それはもしかしたら、暗記のやり方を知らないだけかもしれません。
暗記にはコツがあって、そのコツをうまく使えば、今やっている方法よりも簡単に覚えられるようになりますよ。
そこで今日は、暗記が苦手な人のために「忘れない暗記のコツ」をご紹介します。
忘れない暗記のコツは「リハーサル」
ある情報を繰り返し見たり聞いたりすると記憶に残りやすくなります。
多分これは誰でも知っていると思うのですが、
そんなの当たり前じゃないですか!もっとちゃんとしたコツを教えてください!!!
そうですよね、ごめんなさい(´・ω・`)でももう少し聞いて。
何度も聞くと、覚えられますよね。反復することをリハーサルといいます。
ここからがすごく大事なんですけれど、リハーサルには維持リハーサルと精緻化(せいちか)リハーサルの2種類あります。
維持リハーサル
単純に、何度も繰り返す方法です。
覚えようとする単語を10回書く、3回音読するようなやり方を維持リハーサルといいます。
精緻化リハーサル
覚えようとする単語の意味や成り立ちを調べる、覚える内容の意味を理解しようとして覚えることです。
どちらが効果的?
維持リハーサルにも効果がありますが、精緻化リハーサルの方が効果が高いと言われています。
短期大学生28人に、デカルトの「方法序説」(というめっちゃ難しい本)を音読できるように30回練習させたところ、彼女たちは意味を理解できるようになったそうです。
このように、維持リハーサルにも効果はありますが、精緻化リハーサルの方が効果は高いです。
なぜ精緻化の方が記憶に残るのか
精緻化リハーサルの効果が高いわけは、人間の記憶は「つながり」でできているからです。
たとえば、「好きなファーストフードは?」と聞かれると「え~っと?何かあったっけ?マックくらいしか思いつかないな?」と思うのですが、
誰かが「わたし、ファーストキッチンが好き!」と言うと、
また誰かが「そういえばファーストキッチン!ポテトがおいしいよね!」と乗っかり、
さらに誰かが「ポテトといえば、モスの皮つきポテト好き」
「モス!おいしいよね!!絶品チーズバーガー!」
「違うそれロッテリアでしょw」
みたいな感じで、連想ゲームのようにファーストフードネタを思い出しますよね。ちなみに私はファーストキッチンとサブウェイ推しです(どうでもいい)。
このように、人間の記憶はつながっています。言い方を変えると、つながりをつくると覚えやすくなり、思い出しやすくもなります。
覚えようとする内容を詳しく知る(精緻化する)と、自分がすでに持っている知識とのつながりが生まれやすいという仕組みですね。
忘れない暗記術 精緻化リハーサル
精緻化リハーサルの方が効果があるなら、早くその方法を教えてよ!!!!
きっと読者の方はそう思っていることでしょう。
というわけで、ここからは精緻化のヒントをいくつか紹介します。
自分と結びつける
人間だれしもが一番興味があることは何か知っていますか?
答えは「自分自身」です。基本的に人間は自分のことばかり考えています。世界平和ための講演を聞きながら「今日の夕食何かな」とか考えているのが人間。生きるためには当然ですね。
例えば、自分の名前に入っている漢字と似ている漢字はすぐに覚えられます。「木」と「本」など。地図を覚える時も、行ったことのある場所は親しみがわいて覚えられます。
国語で物語を読んで、「自分だったらこの場面でどうするだろう?」と考えながら読めば、話の内容を覚えやすくなります。
自分で考える
人に教わったことよりも、自分で考えたこと、自分で気づいたことは記憶に残ります。当たり前なのですが、やっぱり人間は自分が大好き。
ちなみに、自分で考えたり気付くことを自己生成効果といい、自分で選んだことをよく覚えていることを自己選択効果といいます。
自己生成効果
自分で考えだしたことは、単に教えられたことよりも記憶に残ります。
誰かに教わった語呂合わせもいいのですが、自分で考えて作った語呂合わせの方が覚えられます。
自分で調べてまとめたことも、記憶に定着しますよね。
自己選択効果
自分で選んだものは覚えているものです。
自分が好きで応援しているアイドルのプロフィールは覚えられるし、彼らが住んでいる国のことも覚えられますよね。
イラストにする
絵を描いたり、図にしようとすると覚えられます。言葉を絵にする時に精緻化が起こるからですね。
ペイヴィオという心理学者が、具体語(ものの名前を表す言葉)、抽象語(愛など、形のないものを表す言葉)、絵の3種類を覚えさせる実験をしました。
その結果、一番覚えられなかったのが抽象語、その次に具体語、一番覚えていたのが絵でした。しかも、その差は4倍近くあります。
文字で見ているだけでは情報としてすごく弱いんですよね。
絵が得意な人は、ノートの端に絵をどんどん描きましょう。もちろん勉強内容と関係のあるやつでお願いしますね。
語呂合わせにする
語呂合わせを作ると覚えられます。
たとえば、ルート3の「人並みにおごれや」とか、化学の周期表の「水平リーベ僕の船」とか。
リズムがいいから
数値に意味が生まれるから
視覚イメージが生まれるから
ただし、人が作った語呂合わせもいいですが、自分で語呂合わせを作ると「自己生成効果」でさらに覚えやすくなるのでおすすめ!
ストーリー化
1871年に藩を廃止して県を置く制度である廃藩置県が行われました。この語呂合わせ「藩とはいわない県という」(い1は8な7い1)はわかりやすくていいですね。
ストーリーがわかりやすい。江戸からの古い制度を一新して、明治という新しい時代にかじを切っていくストーリーがわかりやすいです。
タレントの関根勤さんがテレビ番組で「フレミングの左手の法則を思いつたときのフレミングのモノマネ」という想像モノマネを披露していたのですが、もし自分だったらどんな気持ちかとか、どんな時にそれを思いついたのか、ストーリーを考えると面白い。
忘れない暗記術 まとめ
- 復習は「維持リハーサル」と「精緻化リハーサル」がある
- 精緻化リハーサルの方が効果的
- 覚えたいことを理解したり、絵にしたり、ストーリーにすると忘れない
暗記科目、できることなら苦しい思いをしたくないし、一発で覚えてしまいたいですよね。
ただ何度も唱えるだけの維持リハーサルに比べて、精緻化リハーサルは少々面倒な感じがしますが、きちんと理解して、見える形にした方が記憶には残りやすいです。
維持リハーサルで苦労している人はぜひ試してみてください。覚えやすくなるだけでなく、勉強が面白くなるはずです!
以上、横浜プロ家庭教師佐々木(@kateikyo_megumi)でした!