こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木です。
生徒さんから、暗記のやり方について質問がありました。
社会の小テストがあったので、一夜漬け頑張ったのに全然覚えられませんでした。
どうしたら覚えられるようになるんですか…?
ひえ~、寝ないで勉強したんですね…。寝ないで勉強したのに、できなかったらショックですよね。
ですが、これは実はよくある勘違い。
実は、認知心理学や脳科学では「寝ないで勉強」よりも「寝る前に勉強」のほうが効率が良いことがわかっています。
寝る前に勉強って、ちょっと意外かもしれませんが、これは脳科学的にはきちんと根拠があります。
そこで今日は、しっかり寝て、暗記するコツをご紹介します!
寝る前勉強法の効果とやり方をご紹介します!
寝る1時間前暗記のすすめ
暗記の勉強をやるのに一番適しているのは、「寝る1時間前」です。
ちょっと意外かもしれませんよね、当たり前だけれど寝る前は眠いし、頭が働いている感じがしないんです。
たしかに寝る前の時間は、脳が疲れているので、計算したり、あれこれ考えたりすることには向いていません。
ですが、暗記系のことにはすごく良い時間なんです。その理由は、睡眠中に脳が何をしているかを知ることで理解ができますよ。
レム睡眠とノンレム睡眠
寝る前に暗記するといい理由について、ちょっと専門的な話をしますね。
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があります。
レム睡眠中とは早い眼球運動を行っている睡眠のことです。Rapid Eye Movementの頭文字を取ってREM(レム)睡眠と呼ばれます。
レム睡眠時、体は休息していますが、脳は起きているときと同じくらいガンガンに働いています。
ノンレム睡眠は、眼球運動がない深い睡眠です。
レム睡眠とノンレム睡眠は、90分ごとに繰り返され、一晩の睡眠中に4~5回繰り返されます。
レム睡眠中に脳がしていること
・その日にあったことや、新しく学んだことを関連付ける
・記憶を整理する
こんなことをやっています。
ノンレム睡眠中に
脳「これは前に勉強したこれと関係あるねんな、横に置いたるか」
脳「これは何回か出てきた内容やし大切だろうから、取り出しやすい場所に置いとくで」
みたいに整理整頓してくれてるんですよ。脳マジで神ですね。
だから、眠る前には気づかなかったことに気がついたり、知識のつながりが見えたりもします。
寝ないと暗記できない。
脳は寝ている間、特にレム睡眠中に記憶を整理し、定着させます。
だから、よく「時間がないから寝ないで一夜漬け」しようとする人がいますが、これは一番ダメな方法です。
寝ないで勉強しようとすると、脳が記憶を整理する時間を取れません。脳が覚えてくれないので、学習効率はとても低いのです。
勉強したらすぐに寝る
寝る前の勉強を終えたら、すぐに寝てください。
「勉強頑張ったからスマホゲームしよう」
「やること全部終わったし撮りためたドラマ見よう」
みたいに、勉強後に情報を入れるのはよくありません。なぜなら、せっかく入れた知識がゴチャゴチャになり、定着しにくくなるから。
これを「記憶の撹乱」といいます。
脳的にはこんな感じ。
脳「勉強の知識とドラマの知識が入ってきてんけど」
脳「これどっちを優先すればいいん?]
脳「めんどいし、一緒の棚に入れとくか」
と、同じ棚に入れられてしまうんですよ。せっかく勉強したのが台無しですね。
勉強したらすぐに寝ましょう。
朝確認する
寝る前暗記を行ったら、朝起きて確認してみてください。起きてすぐでも良いですし、学校についてからでも良いです。
寝る前に、眠い頭でボーッと見ただけのことでも、結構頭に入っていませんか?
寝ている間に脳が頑張って仕事をしてくれたおかげですね!!!
疑っている方は一度やってみてください、朝起きて確認したときに「結構頭に入ってるかも!!」と実感できますよ!本当に。
寝る前勉強法のやり方
ここまでをまとめると、理想的な勉強のやり方は
・時間は「寝る1時間前」
・暗記系の勉強をする
・終わったらそのまま寝る
・朝確認する
この方法がおすすめです!
暗記が苦手な人も、まずは5分10分くらいでいいので、寝る前に「暗記したいこと」を見てみるのが良いですね。
教科書をチラッと読んでみたり、
その日とった授業のノートを見てみたり。
たったこれだけの手間で、本当によく覚えられるようになります。おすすめです。
暗記がはかどる!寝る前勉強法まとめ
- 寝る前は記憶のゴールデンタイム
- 脳は寝ている間(レム睡眠中)に記憶を整理するので、その直前に入れたことは残りやすい
- 勉強したらすぐ寝る
暗記が苦手な人、暗記になかなか取り組めない人は一度やってみてください。すごく時間がかかっていたことが一発で覚えられるようになりますよ!