こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日は中学2年生の生徒さんから相談にお答えしたいと思います。
中2です。今まで勉強が苦手というか、何をしたらいいかわからないのであまり勉強してこなかったのですが、そろそろ受験のことも気になるので、勉強をしてみました。自分史上いちばん時間をかけて勉強したと思います。
だからテスト結果は少し楽しみだったのですが、点数はほとんど上がっていませんでした。むしろ下がった教科もあります。時間はめっちゃかけたのに。つらいです。もう勉強やめたいです。
なんで勉強したのに成績が下がるんですか?どうすれば成績が上がるんでしょうか。
世の中には、勉強しているのに、なぜか成績が下がる人がいます。
勉強した分だけ比例的に点数が上がるとか、成果が出れば嬉しくなります。「もっと勉強しよう!!」と思えますよね。
でも、頑張ったのに成果が出なかったら、どう考えても悲しいです。成果のない状態がしばらく続いたら、もう勉強なんてしたくないですよね。勉強嫌いまっしぐらです。
そんなの、ツライじゃないですか。
私はこういう人こそ成果を出してほしいですし、こういう人を絶対に勉強嫌いにしたくないんです。
やっぱり、やった分だけ成果をあげたいじゃないですか。
その上で大切なのは、勉強の量より質です。きっと、勉強をやり始めて、とにかく量が大事ということで、時間をかけて勉強に取り組んだんだと思います。でも、もしかしたらそれが質の良い勉強ではなかったのかもしれません。
そこで本記事では、勉強しているのに成果が出ない原因と対策として、勉強の質を上げていく方法を徹底解説します。
勉強はインプットとアウトプットでできている
勉強での成績アップのコツを一言で言ってしまいますと、インプット、アウトプットの質を上げ、バランスを取ることです。
インプットとは、学んだ内容を自分の中に入れることです。
例えば、
・授業を聞く
・講義動画を見る
・教科書を読む
・参考書を読む
こういう勉強がインプットです。
アウトプットとはそれらの学んだ内容を自分の外に出すことです。
・ノートに書いてみる
・要約してみる
・問題を解く
勉強をしている人はわかるかもしれないのですが、勉強ではこのふたつのどちらも重要で、教科によってその二つのバランスをとったり、やり方を工夫したりすることが求められます。
勉強しているのに成績が伸びないということは、パターンとしてはこの4つです。
①インプットがうまくできていない
②アウトプットがうまくできていない
③インプット多すぎ、アウトプット少なすぎ
④アウトプット多すぎ、インプット少なすぎ
このどれかになります。ひとつひとつ見てみましょう。
①インプットがうまくできていない
インプットがうまくできていない状態とは、授業などの習ったことをうまく吸収できていない状態です。
勉強内容が理解できていない
勉強内容をうまく自分の中に入れることができていない状態です。
勉強の基本は、学校や塾の授業を聞いて理解することです。
授業を聞いても理解ができていないのであれば、もしかしたら基本的な言葉を理解できていないかもしれません!
英数なら戻って復習の必要あり。
そもそも授業を聞いていない?
みなさん、ちゃんと授業聞いていますか?
そもそも学校の授業をちゃんと聞いていない人も結構います。
普段はちゃんと聞いているけれど、うっかり寝てしまった経験って誰でもあると思います。たまになら仕方がありませんが、毎日寝ているようなら問題ですね。
塾や習い事が忙しすぎて、学校はお昼寝タイムになっているという子もいますので、忙し過ぎる人も要注意です。
もしそうなら軽く予習をしておくと、入りがいいのでおすすめですよ。
教科書や参考書をパラパラめくるだけでも、「これさっき見たやつ」となるので内容が頭に入りやすいです。
②アウトプットがうまくできていない
アウトプットがうまくできていない、方法をまちがっている人も多いです。私の経験則でいうと、このパターンが一番多いかもしれません。
・問題を解いていない
問題を解かないと得点力は上がりません。「何を当たり前のことを言ってるの?」と思います?私もそう思うのですが、テスト前に問題を解かない人って意外といます。ずっと教科書を読んでいるだけとか、参考書を見ているだけとか。
あとはワークの提出期限が間に合わないとか言ってひたすら問題集の答えを書き写して、「自力で問題を解いていない」人もいます。これはアウトプットの勉強とはいえません。
テストは自力で問題を解くことなので、問題を解いていかなければ得点力にならないからです。
たとえば、問題を解いて、理解できなかったところ、間違えたところをノートに書き留めるのはいいアウトプット方法です。
問題も解いていますし、自分ができていないところがアウトプットされて明確になりますね。
このように、アウトプットの一番良い方法は「問題を解く」ことです。
・優先順位付けの誤り
問題を解いているのに点が取れない人はあまり多くありませんが、もしそうなら、「ここテスト出るよ」をきちんと聞いているかを確認しましょう。
・必ず出るポイントを押さえているか
・関係ないところばかり勉強していないか
・教科書の最初から勉強していないか
多くの人は試験範囲の最初から勉強を始めるのですが、意外と最初の方に習ったことがあんまり重要ではなく試験に出なかったりするというトラップもあります。配点の高いところを優先的に勉強するほうが効率がいいです。
出るところ、出ないところの判断ですが、学校試験なら先生の話をよく聞きましょう。ペンを1本決めて、3回以上やったところにペンを入れる。あるいは、先生が「ここ試験に出るよ」といったところにペンを入れるなど。
あるいは、問題集を複数冊用意し、「どの問題集にも必ず載っている問題」から解いていくのもいい方法です!
入学試験なら、過去問を分析する。学校ごとに重視する内容は異なっているので、そこから学ぶのが吉です。
③インプット多すぎ、アウトプット不足
勉強しているのに成果が出ない人は、一般的にインプットが多すぎて、アウトプットが足りていないパターンが多いです。
教科書を読んだり参考書を読んだりしている時間が長く、問題を解けていないかもしれません。
試験で点を取りたいのであれば、問題を解かないと実力が伸びていきません。
数学が特にそうですが、他の科目も、問題を解いておかないとテストで点になりません。塾にそれなりの時間行っているのに成績が伸びない人はこのパターンでしょう。
授業を聞いて、インプット量に満足してしまい、アウトプットをしていないと得点は上がっていきません。
④アウトプット多すぎ、インプット少なすぎ
とにかく問題を解いてばかりいる人です。このタイプはあまり多くはありませんが、塾に缶詰になっているのに成績が伸びないのはこのパターンかもしれません。
問題をたくさん解いていれば実力がつくはずですが、ついていかない。努力が身についていないのはしんどいことです。
なぜ問題を解いているのにできないか。おそらく「考えずに手だけ動かしている」せいではないでしょうか。
やらされて仕方なくやっている。とりあえず手は動いているが、何も考えていないので身についていきません。
たとえば、方程式の問題をひたすら解いて、解き方は手で覚えているとしましょう。それは素晴らしいことなのですが、方程式が何なのかを理解していないと、テストで出てきたときに応用が利かないのです。「方程式の問題だと気づかない」などがそれに当たります。
「学校でどんなことをやっているの?」と聞かれて、すぐに返せる人は問題ありません。
何をやっているのかよくわからず、とりあえずやっている人は気をつけましょう。
質問への回答
質問をくださった生徒さんは「自分史上いちばん勉強した」ということなので、きっと今までに比べて一番時間をかけて勉強したんだと思います。
それなのにテストの点数が下がってしまったのは、勉強の時間配分に問題があったのかもしれません。インプット型の勉強に時間を取られてしまい、アウトプット型の勉強が少なかったのではないかと思います。
例えば、
・めちゃくちゃ時間をかけて、教科書を読み込んだ。
・わからないところがあったので、先生や友達に教えてもらった。
・参考書を読んで暗記した。
みたいな感じです。これ、どれもインプット寄りの勉強ですね。すごく「勉強した感」があるし、時間もかかるのですが、その分点数が伸びるかといえば、そうでもありません。
例えるなら、「サッカーが上手くなりたい」と言いながら、ひたすらサッカーのルールブックを読み込んだり、試合をテレビで見続けているみたいな感じです。
上手くなりたいならボールを蹴ったり、パスの練習をしたり、練習試合をするとか、実戦練習が大事です。きっと誰もが「そりゃそうだ」と思うはずなのですが、なぜか勉強になると「ルールブックひたすら読むマン(教科書をずっと読んで問題を解かない人)」や「試合見続けるマン(講義動画をずっと見続ける人)」が現れます。
まとめ
成績を上げるのは難しいように感じますが、「インプット」「アウトプット」の二つしかありません。
点が上がらないということは、どちらかが間違った方法をとっているか、それらのバランスが悪いか、それだけです。
だから安心してください。原因がわかって、改善ができたら成績は伸びます!
すでに勉強を頑張っていて、やる気があるなら大丈夫。かならず伸びます。
やる気があって、向上心がある人を私は応援したいのです。そういう人こそ成果を出さないと!!
各科目ごとの勉強のやり方(インプット、アウトプットの方法)は別の記事で解説していますので、よかったらそちらも見てみてくださいね。