こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
あなたは何かを覚えたいとき、どんな覚え方をしていますか?
「なかなか覚えられません…」
「すぐ忘れちゃいます…」
「もはや病気かも…(!?)」
と、暗記に挫折気味の生徒たちから相談されます( ;∀;)ナンダッテー
実は、あまり知られていませんが、暗記には忘れないようにする超重要なコツがありまして。
音読、何度も目を通す、ひたすら書く…いろいろありますが、実はどれも非効率で、なかなか覚えにくい方法と言われています。。
ではどうすればいいのかというと、実はもっと覚えられる方法があるんですよ!!!
そのポイントは、脳の仕組みである「保存」と「想起」を理解することがポイント。難しそうに聞こえます?
大丈夫、すごく簡単です。
これを知っていると暗記がめちゃくちゃ楽になるので、この記事を読んでくださった方はぜひ実践して点数アップしてください!
テストで点を取る暗記術① 記憶の二つの側面
では最初に、まずは記憶の仕組み「保存」と「想起」についてお話しましょう。
記憶には二つの側面があります。
「保存(ためる)」と「想起(出す)」です。
冷蔵庫にたとえると、新しい食材を買ってきたら、それを冷蔵庫の中にしまう。これが保存(ためる)です。
そして、必要な時に冷蔵庫から取り出す。これが想起(出す)です。
覚えた知識を使うには、この2つを使いこなす必要がありますね。
忘れっぽい理由は?
あなたは自分のことを「忘れっぽい」とか「覚えが悪い」と思っていませんか?
実はこれは間違いです。
人間の脳って、私たちの想像よりはるかに優秀なんですよ。どのくらい優秀かというと、一度見たものをほとんど忘れずに覚えているくらい。ヤバいですね!!!!人間の脳ミソ!!!!
昔見たものなどもほとんど忘れず残っているんです。つまり、保存力がバリ高い。
ある研究によると、コンピューターにも負けず劣らず、大量の情報を保存できるとか。人間の脳すごい。
思い出せないんだよ!!!!
「そんなわけはない。だってどんなに頑張っても忘れちゃうもん」
「そんなに覚えられるはずなのに忘れちゃう私は病気ですか…(´;ω;`)」
いや違う!もう少し話を聞いてください!!!
では、なぜそれを忘れてしまうのかというと、人間の脳の「想起力」がかなりポンコツであるためなんです。
つまり、入れることは得意だけれど、取り出せないんです!
たとえるなら、人間の脳はかなり大きくて性能のいい冷蔵庫。保存にはほとんど困らない。ただし、大きすぎるゆえにどこに何が入ってるかがさっぱりわからなくなり、取り出すのが異常なまでに難しいのです。で、以前に入れたものがどんどん奥に入って取り出せなくなっちゃう。
つまり、「覚えられない」「忘れてしまった」のではなく、「思い出せない」だけなんですよ!!!いかんせん人間の想起力はポンコツなので…。
だからあなたは悪くないんだよ!
テストで点を取る暗記術② 点がとれない勉強法
で、多くの人は「覚えられない」=「たくさん保存しなきゃ」と思っています。とにかく保存に力を入れすぎているのです。
冷蔵庫の中に、お野菜やらお肉やら、大量に詰め込もうとしているのですが、使い道に関してはあまり考えていない。
単語を覚えるときに、一生懸命何度も書いたり、読んだりしても、これだけでは試験の点は取れません。理由は二つです。
一つは、これでは「保存」しかできていないから。
もう一つは、書いたり読んだりする作業に満足してしまうから。
「こんなに書いたんだから」みたいな満足感で、「もう大丈夫」と思ってしまうのですよね。
点を取る方法
当たり前のことを言いますが、テストの得点は、「テストでどれだけ正解を書けたか」で決まります。
何が言いたいかというと、覚えるだけではダメ、出せないと仕方がないということですね。つまり、保持も大事だけれど、想起ができるようにすることはもっともっと大事。
保存だけでなく、それを取り出して使う練習をしないと料理はうまくならへんで!
つまり、
保存したものを整理する力
必要な時に取り出す力
つまり「想起力」がとっても重要なのです。
どんなにたくさん食材を保存したって、使い切れずに腐らせてしまったり、行方不明になってしまっては意味なし!!!
食材を持ってきて使う、保存だけでなく想起力が重要なのです。成績を上げたければ、思い出す力、想起力を重点的にアップする必要があるのです。
テストで点が取れる暗記術③ 想起力を上げよう
では、どうすれば想起する力を伸ばせるのでしょうか?
想起の練習をする
単刀直入に、思い出す練習をすることが大切です。入れる練習ではなくて!
たとえば、何か単語のスペルを覚えたいのであれば、そのスペルを見ながら書いてみるのは「保存」です。何回か書いたらすぐに何も見ずに書いてみましょう。これが「想起」です。
文章を記憶したいなら、その文章を何度か音読した後、何も見ずに発してみる。これが想起です。
「何も見ずに出してみる」これが想起の練習になります。
クイズやテスト
覚えたらすぐにクイズをしたり、テストをするのもいい方法ですね。
単語を覚えるときは、まず最初に自分で単語テストをしましょう!
そして、書けなかった単語をチェックし、書けなかったものだけを書いたり読んだりして覚えましょう。
テストを行うことによって、出来ていることと、足りていないものが明確になります。
単語を10個覚えないといけないとして、3個は書けていたなら、覚えるのは7個でOK。
全てを10回ずつ書いていたら、合計100回、単語を書く事になります。
でも、テストの結果、必要なのが7個だとわかったら、70回でいいのです。30回の違いは大きいですよね!
最初にテストをすると、想起力がアップします。
問題集を解く
テスト前に、参考書を読んだりノートをまとめたりするのは「保存」です。点を挙げるために必要なのは想起の勉強でしたね。
想起の勉強法とは、できるだけ多くの問題を解くことです。
つまり、問題を解いて(想起)、足りないところを覚えて(保存)、またテストする(想起)順番で進めていくと覚えが良くなります。
最初に保存するのではなく、想起して足りないところを保存するやり方が効率的でおすすめです。
たくさん問題を解いていくと、違った切り口からの取り出し(想起)を求められても対応できるようになりますよ!
たとえば、大化の改新について「何年に起きた?」という想起を求められることもあれば、「誰と誰が?」という想起を求められることもあります。
同じ大化の改新の問題でも、聞かれ方は違います。そういうのにも対応できると強いですよね。
これがテストでの得点力につながるんです。
まとめ
- 記憶は「保持(ためる)」と「想起(出す)」の二つ
- 多くの人は保持(冷蔵庫詰込み)にかたよりすぎ
- 想起力を高める方法はクイズやテスト
試験で点が取れない人は、テストやクイズから始めてみてはどうでしょうか?
お子さんが勉強しない、記憶力が悪いと思う方は、まずテストから。テストと言うと重たい感じがするので、クイズを出し合うといいですね。楽しみながら頭に入る、最高の勉強法です。
ぜひやってみてくださいね!
◆おすすめ書籍
今年読んだ中で最高レベルの良書。頭に入る勉強法が実例とともに多数書かれています。