こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
「勉強はコツコツするもの」「コツコツやらないといけないと思うのですが、なかなかできません」
そんな声をよく聞きます。勉強は毎日時間を決めてコツコツやるものだ、というのはある意味常識的ですよね。
しかし!
どうやら「コツコツ勉強が苦手なタイプの人」が存在するようなのです。
今日はコツコツが苦手な人の特徴と、勉強法についてご紹介します。
生真面目タイプとリラックスタイプ
齋藤孝先生の新刊『賢い子に育てる 最高の勉強法 』によると、勉強のモチベーションには「生真面目タイプ」と「リラックスタイプ」の2タイプあるとのこと。
生真面目タイプ
生真面目タイプはまじめにコツコツ積み上げていけるタイプの人です。
このタイプの人は、やることが明確で、それらをひとつひとつこなしていくことに喜びを感じています。
「1日○時間勉強しなさい」と言われても苦ではありません。
植物を育てたり、貯金したり、お掃除したり、日々の小さな積み重ねが重要なことや、反復練習が得意な人はこのタイプかもしれません。毎日決まったルーティンをこなしていくことに抵抗感がないので、組織からの評価も高いでしょう。
リラックスタイプ
真面目にコツコツやるのが苦手で、やるときに一気にやる人です。
たとえば、掃除のときにも毎日コツコツ掃除したり、毎日きちんと片づけることはせず、日を決めてその日に一気に掃除してスッキリ!みたいな。
このタイプの人は、やると決めたらものすごい集中力を発揮するのですが、やらないときはとことんやらない。好き嫌いがとても激しい。悪く言えば気分屋です。
勉強嫌いはリラックスタイプが多い!?
勉強は毎日コツコツするものだという考えがあるので、コツコツタイプの方が学校での評価もいいでしょうし、成績も上がりやすいと思います。
これは私の経験ベースでの話ですが、すぐに成績が上がる子は、コツコツタイプの子が多いです。
一方、勉強嫌いの子の大半はリラックスタイプのように思います。。コツコツ続けるのがあまり得意ではないので、勉強をコツコツすることに対してアレルギー反応が出るのでしょう。
勉強はどうしても生真面目タイプの方が強いですし、学校での評価も高いはず。
リラックスタイプの子は、なかなか勉強が好きになれなくて苦労するかもしれませんね。
思い返せば、私の生徒さんたち、ほとんどがリラックスタイプでした・・・(笑)。
リラックスタイプのための勉強法
この記事を読んでくださった方はもしかしたらこう思うかもしれません。
あ、自分リラックスタイプだ
うちの子、完全にリラックスタイプだわ
確かに勉強は「生真面目タイプ」の方が有利ですが、リラックスタイプでも勉強ができないわけではありません。
ここからはリラックスタイプの人におすすめの勉強法をご紹介します。
時間より量
リラックスタイプには、「1日○時間勉強しなさい」が効きません。そんなに長い時間やってられるか!!と思っています。
ではどうするかというと、時間ではなく勉強量を重視しましょう!。
「今日はここまで終えたら終わり!」と、目標を決めておく。
「それができたらゲームしていい」というルールにしておけば、彼らは集中して勉強に取り組むことができます。
頭の回転が速くなりそうです。
1時間で終えたらそれでいいし、急いで30分で終えられるならそれもよし。ただし、急ぎすぎてクオリティがひどかったら無意味なので、「宿題を全部やってマル付けと直しまで」とルール決めをしておくことも必要ですね。
時間ではなく、量をゴールにします。
・リストを作る
勉強の時間ではなく、内容で評価する際に重要なのは、チェックリストです。
その日すべきことをリストアップし、それが終わったら終わりにする。
お子さんがリラックスタイプなら、お父さんお母さんがリスト作りを手伝ってあげるといいですね。
リストをチェックして、こんなにやったんだ!と実感できるとリラックスタイプは燃えてきます。
・終わったあとにやることを決めておく
リラックスタイプは、終わったあとに「いいこと」があると燃えます。
「宿題を終えたらゲームする!」
「おやつ食べてOK!」
など、楽しい予定を立てておきましょう。楽しみのためにとんでもない集中力を発揮してきます。
・課題をたっぷりと与える
ある日突然やる気を出し、何時間も勉強する・・・そんなことができるのもリラックスタイプの特徴。
なぜか彼らは、気が向くと1日中ずっと勉強するみたいなこともできるようです。
「できれば何時間かに分けてコツコツやってほしいな・・・」
生真面目タイプの人はそう思うかもしれませんが、無理です(笑)。
私は家庭教師なので、生徒さんのお部屋も見るのですが、面白いことに、リラックスタイプの人は掃除も苦手で、普段から部屋を散らかしています。
あるとき突然思い立ったように掃除をして、ピカピカにし、「やりきった~、すごいでしょ!」とドヤ顔でこちらを見てくる。
「普段からきれいにしておきなさい」と思うのですが、どうやらそれが無理なようです。
溜め込んで一気に片付けるのが、楽しいらしい。(まあ、私もそうなので何も言えません)
勉強もそうですが、やるときはとことん集中して、「今日はこんなにやったぞ!」と嬉しそうにしています。
溜め込んで、一気に処理することに喜びを感じているようにも見えます。
だから、勉強をするときは、課題をたっぷり与えて、「終える喜び」を感じさせてあげましょう。
やるときはとことんやるので、邪魔せずに見守ってあげてください。
・休むときはとことん休む
やる気の出ないときはとことんダメ。それがリラックスタイプです。
休むと決めたら、徹底的に休みましょう。
今日はとことん勉強。明日はぐったり。
オンオフのはっきりしているリラックスタイプ。
やるときはとことんやれるので、やるときにしっかり集中できるよう準備をしておくことが大切です。
そして、やらないときは全力で休む。このメリハリがとても大事です。
リラックスタイプでも成績は上がる
うちの生徒さんは割とリラックスタイプの子が多いです。
彼らは最初勉強を拒否しますが、きちんと成績は上がります。リラックスタイプは集中力があるので、やることを明確にして、気持ちを整えてあげることが重要です。
だから大丈夫ですよ!
ちなみにわたしも学生時代は、コツコツやることもそんなに嫌いではなかったですし、ルーティンワークもそこそこ出来たはずなんですけどね。
でも、確かに休日にまとめて処理して、「私、頑張った~♪」なんて言っていた記憶があります。。
大丈夫です、それでもそこそこの成績はとっていたはず。だからリラックスタイプの方も安心してください。成績を上げることはできます。
関連記事:1日○時間勉強しました!に物申す その考えが勉強嫌いを生むことに気付いてほしい
まとめ
- モチベーションは2タイプ
- 「生真面目タイプ」は小さなことを毎日コツコツ積み重ねるのが得意
- 「リラックスタイプ」はコツコツ積み上げるのが苦手
- 「リラックスタイプ」は積み上げは苦手だが、ここぞの時の集中力がある
- 「リラックスタイプ」はやることの明確化、終わった後の楽しみ、メリハリを意識すれば勉強ができる
もしあなたが「リラックスタイプ」で、コツコツできないことを悩んでいても安心してください。そういう人もいるんです。
また、もしあなたの周りの人で「コツコツできない」人がいる時は、これらを参考に上手に操縦しましょう。リラックスタイプのお子さんこそ、学習塾より家庭教師が合うと思います。お子さんのタイプを見極めて学習方法を提案できます。
「うちの子、リラックスタイプかも!?」と思うお父さまお母様ははぜひ参考にしてみてください。
■参考文献