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関係が近くなればなるほど離れていくもの[雑記]

コラム・雑感

親御さんから「子どもの気持ちがわからない」とよく言われます。子どもの悪いところばかりが目について不安になる、いいところが分からない、自信が持てない、とも。

 

お母様に対して、お嬢様のいいところを述べると、信じられない、そんなふうに言われたことがない、と言われることもしばしば。すごく素敵なお母様に、素直なお嬢様です。私以外の方が客観的に見ても、きっとそう言って下さるような方々ばかりです。

 

関係が近くなればなるほど、見えなくなるものと、見えてしまうものが、もしかしたらあるのかもしれません。

 

富士山は美しいですよね。にもかかわらず、なかなか世界遺産の登録が認められませんでした。富士山が美しいのは、きっと、すごく遠くから見ているからでしょう。近くから見ると、ゴミがあちこちに落ちているそうです。

 

富士山を近くからしか見たことがない人がいるとすれば、「ゴミの多い山」と捉えているかもしれません。反対に、富士山を遠くからしか見ていない、私のような神奈川県民は、富士山を「美しい山」と見ています。

 

人間関係も同じだと思います。遠くから見ていると人のいいところが目につきますが、関係性が近くなればなるほど、良くないところが見えるようになっていくのでしょう。

 

 

「生徒さんを信頼して伸ばす」なんて言っている私ですが、やはり自分にとって身近な人のことになると過剰なまでに反応します。心配もしますし、不安にもなります。イライラもします。そんな自分に自己嫌悪することもしょっちゅうです。教育に携わっているくせに。情けないな~。

 

だから、というのも違うかもしれませんが、関係性が近いことによって、悪い点ばかりが目についてしまったり、過剰に心配してしまう心理は理解できるつもりではいます。(心理的にどう乗り越えるのかは、これから考えるべき課題と捉えています。)

 

私にとって、生徒さんも、親御さんも、遠くから見た富士山であり、美しい山です。他人だからこそ、見えることがたくさんあるのでしょう。

 

でも、それでいいと思うのです。私と関わって下さるご家庭の皆様は例外なく、私にとっては間違いなく美しい山です。

 

もし親御さんが、お子さんを「近くの富士山」だと思ってしまうなら、私は遠くから見続けていたいですし、遠くからの魅力を伝えたい。なにも二人して近くで見る必要はないし、二人で遠くから見るのもなんだか違うように思えます。

 

一人は近くから見て、もうひとりは遠くから見て、そんな二人で話し合えば、多面的に捉えられるのではないかと思います。

そして、「やっぱりこの山は日本一ですよね」なんて言い合えたら最高。

 

遠くから見た良さを伝えられること。それも家庭教師の仕事の喜びの一つでもあります。

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