こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。

中高一貫校に通う子どもが古文だけ極端に苦手で、授業の内容が分からないまま進んでしまっています。現代文は問題ないのに古文になると手が止まり、自信をなくしている様子です。古典だけ塾に通わせるのも現実的ではなく、どこから手をつければいいのか親として悩んでいます。
中高一貫校のお子さんを持つ親御さんから、「古文だけどうしても苦手みたいで…」とご相談をいただくことがよくあります。
現代文は読めるのに、古文になると急に点が取れない。授業の進度が早くて、どこでつまずいているのかすら分からない。そんなケースは本当に多いです。
古文が苦手なのは、決して特別なことではありません。
むしろ、中高一貫校では “苦手が普通” と言ってもいいくらいです。
ここでは、苦手になる理由と、最短で挽回するための道筋をていねいにまとめました。
- 1. 中高一貫校で古文が苦手になる子が多い理由
- ② 語彙が足りない状態で読解に入ってしまう
- ③ 現代文と古文は別物
- ④ 文章の“世界観”に慣れるまで時間がかかる
- ⑤ クラス全体のレベルが高く、焦りが生まれやすい
- ⑥ 定期テストと模試の内容が違い、混乱が起こりやすい
- ⑦ 中高一貫校特有の「予習前提の授業」が負担になることも
- ⑧ 国語は「読んで理解する」教科なので、苦手の原因が見えにくい
- 2. 古文が苦手な子に共通する“つまずきパターン”
- ① 助動詞の意味が曖昧なまま進んでいる
- ② 古文単語の語彙不足
- ③ 主語が分からない(古文読解の最大ポイント)
- ④ 文法は覚えているけど「使えていない」状態
- ⑤ 一文を一気に読み切ろうとしてしまう(古文特有のミス)
- ⑥ 設問の“読み方”が身についていない
- ⑦ 普段の授業が「理解型」ではなく「暗記型」になっている
- ⑧ 自分がどこでつまずいているか分からないまま進んでしまう
- 3. 中高一貫校の古文は“挽回しやすい科目”です
- 4. 古文の苦手を最短で克服する“王道ルート”
- 5. 中高一貫校に強い古文対策の具体例
- 6. よくある質問(Q&A)
- おすすめ教材
- 7. まとめ
1. 中高一貫校で古文が苦手になる子が多い理由
① 進度が速く、文法を一気に学ばせるカリキュラム
中高一貫校は、一般的な公立校よりもスピードが速いです。古文も例外ではありません。
- 助動詞
- 敬語
- 活用
- 重要語
- 短文読解
これらを短期間で一気に進める学校がほとんどです。
公立の学校では助動詞も敬語も高校に入ってから学ぶのが一般的で、中学のうちは「現代語訳」にとどまるのがほとんどなのに、中高一貫校では意味もわからず「推量」だの「婉曲」だの言われます。そりゃあ大変でしょう。
古文は積み上げ型の科目なので、どこか一つでも穴があると雪だるま式にわからなくなります。
「1つつまずく → そのまま授業が進む → 苦手の自覚が強くなる」
と、負のループに入ってしまいやすいのです。きついですね。
② 語彙が足りない状態で読解に入ってしまう
古文は、単語の意味が分からないと文章全体がかすんで見えます。
例えば「おどろく」「あやし」「いみじ」など、現代では使わない言葉が普通に出てきます。
語彙が不足した状態で読解に入ると、
「何が書いてあるかさっぱり分からない…」
という感覚が強くなり、苦手意識が生まれやすくなります。
中高一貫校では、語彙を固める前に読解に進むケースが多いため、このギャップが大きいのです。
③ 現代文と古文は別物
親御さんからよく聞くのが、
「現代文は読めるのに、古文だけ極端に点が悪いんです」
という声です。
実は、これはとても普通のことです。
古文は、
- 文法の型
- 語彙
- 主語推定の技術
- 特有の言い回し
- 歴史的背景
など、現代文とまったく異なる読み方を必要とします。
例えば、現代文ではきちんと書かれている「主語」が、古文では省略されてしまったりします。これを補いながら読む技術なんて一朝一夕にはできません。
そのため、現代文の得意さが古文に直結するわけではありません。
読書好きな子でも古文に苦戦することはよくあります。
④ 文章の“世界観”に慣れるまで時間がかかる
古文は、言葉だけでなく世界観や価値観も現代とは違います。
- 身分の上下関係
- 美意識
- 恋愛観
- 心の動きの表現
- 物語独特の進み方
こういった“背景のズレ”に慣れないまま読もうとすると、内容が入ってこなくなりやすいです。中学生に向かって浮気二股あたりまえの古文の恋愛話なんて「?????」になるのも仕方ないですね。
慣れるまで少し時間が必要なのに、授業はどんどん進んでいくので、置きざりになってしまう子が多いのです。
⑤ クラス全体のレベルが高く、焦りが生まれやすい
中高一貫校は、同級生の学力が全体的に高く、授業スピードにもついていける子が多い環境です。
そのため、少しでもつまずくと、
- 「自分だけできてない…」
- 「みんな分かってる感じ」
- 「古文何言ってるかわからない」
と感じ、苦手意識が強くなってしまいます。
実際は他の子も同じようにつまずいていたりするもの。それに気づきにくいだけなのですが、本人はどうしても焦ってしまいます。
⑥ 定期テストと模試の内容が違い、混乱が起こりやすい
中高一貫校の国語では、定期テストと模試で出される文章が全く別物です。
- 定期テスト:学校で扱った文章、授業の内容重視
- 模試:未知の文章、語彙と文法の総合力重視
このギャップに気付かないまま勉強していると、
「定期テストは取れるけど模試だけ取れない」という現象が起こります。
これが“古文だけ謎に苦手”と思う原因の一つです。
⑦ 中高一貫校特有の「予習前提の授業」が負担になることも
一部の学校では、授業が“予習前提”で組まれています。
- 下調べしておくべき古語
- 敬語の整理
- 文法の確認
- 文章の軽い読み
これらを自分でやっておく必要があります。
先生によっては「授業前に全文訳してきなさい」と無茶振りをしてくる方もいます。
(で、仕方なくネットを見て丸写しみたいなことになりがち)
予習がうまくできないと、授業そのものが理解できなくなり、
そのまま古文が苦手…につながりやすいです。
⑧ 国語は「読んで理解する」教科なので、苦手の原因が見えにくい
数学のように「どの問題で間違えたか」がはっきり見える科目と違い、古文は原因が見えにくい教科です。
- 語彙不足なのか
- 文法が曖昧なのか
- 主語追いができていないのか
- 設問の拾い方か
この“どこでつまずいているか”を本人が自覚しにくいので、何となく苦手が長引いてしまうことがあります。
ここまで読んで、
「うちの子だけじゃないんだ」
と感じた方も多いと思います。
中高一貫校の古文は、苦手になりやすい構造がそろっています。
でも、その分ポイントを押さえれば、必ず挽回できます!
2. 古文が苦手な子に共通する“つまずきパターン”
古文が苦手なお子さんを見ると、多くの場合、つまずいているポイントに共通点があります。
これは「センス」や「好き嫌い」ではなく、古文という科目の構造によって起きるものです。
どこで止まっているのかを知るだけでも、今後の勉強の方向性が見えやすくなります。
① 助動詞の意味が曖昧なまま進んでいる
古文の核となるのが助動詞ですが、ここが曖昧なままだと文章がぼんやりしたままです。
例:
- 「む」→ 推量・意志・適当・仮定・婉曲など複数の意味
- 「けり」→ 過去・詠嘆
- 「なり」→ 伝聞推定?断定??
同じ形で意味が複数あるため、覚えただけでは使いこなせず、読解の中で混乱しやすいです。その上「推量」とか「婉曲」とか「詠嘆」など難解な日本語でイメージが湧かないことも。
しかも中高一貫校は助動詞を「覚えてねー」とサラリと終わらせるのに、その後の授業で一生使うことになるというバランスの悪さ。
“たぶん覚えたけど、実際に読めない”
“いやそもそも覚えてない”
“助動詞がそんなに大事だなんて聞いてない”
という状態になりやすいのも仕方ないですね。
② 古文単語の語彙不足
古文の語彙は、現代語と距離があるものが多いです。
例:
- 「あやし」=不思議だ・身分が低い
- 「あはれ」=しみじみと感じる
- 「をかし」=趣がある
単語の意味を知らないと文章そのものが理解できないため、
語彙不足は「読む前に詰む」状態になりかねません。
しかも、中高一貫校では単語テストの範囲が「単語100個」といきなり広いことも多く、「覚えてもすぐ忘れる」「多すぎて追いつかない」→「あきらめ」になりがち。
③ 主語が分からない(古文読解の最大ポイント)
古文は主語が省略されることが多く、
「誰が何をしているのか」が全然見えてきません。
例:
- 主語が変わっても書かれない
- 会話文で突然話者が変わる
- 形容詞や動詞の活用形から主語を推測する必要がある
現代文とは“主語の扱い方”が全く違うため、ここで迷子になる子が非常に多いです。
主語が追えるようになると、古文の理解度は一気に上がるのですが、
最初の段階では“感覚だけで読むクセ”が邪魔してしまうことがあります。
④ 文法は覚えているけど「使えていない」状態
- 活用表は言える
- 助動詞の種類も分かる
- 敬語の分類は覚えた
にもかかわらず読めない子はとても多いです。
これは、
「知識がある」=「使える」ではない
という古文特有のギャップによるものです。
覚えた文法をどうやって読解に使うか、
どこで役立つのかがイメージできていないと、文章の中では活かせません。
中高一貫校の授業は文法を高速で扱うので、
“知識だけストックされたが運用はできない”
というパターンが生まれやすいのです。
⑤ 一文を一気に読み切ろうとしてしまう(古文特有のミス)
古文が苦手な子ほど、文章を現代文のように“流し読み”しようとします。
でも古文は、
- 文の切れ目
- 主語の転換点
- 助動詞の働き
- 敬語の方向
といったポイントを丁寧に追わないと、意味がつながりません。
一気に読んでしまうと、
「なんとなく読んだのに、結局分からなかった…」
という状態になり、自信を失ってしまいます。
⑥ 設問の“読み方”が身についていない
古文は、文章だけでなく設問の読み方にも独特のコツがあります。
- 先に設問を確認する
- 古語の意味を問われる問題は“その近く”に根拠がある
- 和歌が出たら注釈を優先
- 主語を問う問題は人物関係を整理してから読みに戻る
これらの“型”が身についていないと、努力しても点につながりにくいです。
中高一貫校の子は真面目で一生懸命に取り組む子が多いのですが、
**「正しい読み方の習得」**が足りていないケースが目立ちます。
⑦ 普段の授業が「理解型」ではなく「暗記型」になっている
古文が苦手な子ほど、授業姿勢が“暗記寄り”になっていることがあります。
- ノートまとめに時間をかけすぎる
- 単語の暗記だけで満足してしまう
- 文法を覚えたら「分かった気がする」
- 現代語訳だけ写して終わる
このように、理解よりも作業が先行してしまうと、読解が身につかず苦手が残りやすいです。
序盤で高得点が取れていたのに急に点が取れなくなった人は特に「最初は丸暗記で戦えてたけど、初見問題や復習が出てきて詰んだ」パターンだったりします。
⑧ 自分がどこでつまずいているか分からないまま進んでしまう
古文は、数学のように「ここで間違えた」と原因がはっきりしない科目です。
そのため、
- 語彙不足?
- 文法の理解?
- 主語の追い方?
- 読解の型?
これらが曖昧なまま進み、
本人も「何をどう直せばいいのか分からない」状態だったりします。
見えづらい苦手は放置されがちで、それが積み重なってしまうのが古文の特徴です。
これらの“つまずきパターン”は、ほとんどの中高一貫校の生徒に共通しています。
言ってしまえば「あるある」なんですよ。
性格や才能の問題ではないので!対処すれば必ず前に進めます。
3. 中高一貫校の古文は“挽回しやすい科目”です
古文は、積み上げ型の科目です。
逆に言うと、一度抜けを埋めると理解が進み、短期間で点が伸びやすい!
- 文法・語彙・読解の3つがそろうと一気に読めるようになる
- 苦手な子ほど、ポイントを絞って復習すると効果が出やすい
- 早い段階で気付けば、挽回のスピードも早い
中高一貫校のカリキュラムだからこそ、基礎を固めれば上に乗ってくる内容が理解しやすくなります。
4. 古文の苦手を最短で克服する“王道ルート”
ここでは、中高一貫校の子にとって最も効率が良い方法をまとめています。
(1)文法は「助動詞」「敬語」の2つだけに集中する
全範囲をまんべんなくやる必要はありません。
まずは得点源であり、読解の核になるこの2つから固めるのが近道!
(2)語彙は「頻出100語」だけで十分
語彙が増えると、文章の“霧”が晴れるように読めるようになります。
200語も300語もやらなくて大丈夫。重要語だけ!
広く浅くではなく、よく使う単語をがっちりと!これで読めるようになります!
(3)短い文章で「主語を追う」練習をする
文章を一気に読もうとせず、
「誰が」「何をしたのか」を丁寧に追うだけで、理解が安定します。
短文のほうが、主語を把握しやすく、基礎が固まりやすいです。
(4)学校の授業形態に合わせると伸びが早い
中高一貫校は学校によって授業スタイルが違います。
- 予習重視型の学校
→ 下調べの仕方が分かれば授業がスムーズになります。 - 復習中心の学校
→ 授業後にポイントだけまとめる習慣があると理解が深まります。
“その学校ならではのやり方”に合わせて「授業がわかるぞ」になると気持ちも楽になります。
5. 中高一貫校に強い古文対策の具体例
ここでは、実際に効果が出やすい取り組みを紹介します。
● 週1回ペースで積み上げるスケジュール例
- 1週目:助動詞の意味だけ整理
- 2週目:敬語のパターン
- 3週目:短文の読解
- 4週目:語彙の100語テスト
少しずつ負荷をかけるだけで、1ヶ月後には読める範囲が変わってきます。
● 定期テストと模試は対策を分ける
定期テストは学校の文章が中心ですが、模試は別物です。
「学校の点は取れるのに模試で落ちる」子はここが原因になりやすいです。
● 塾や家庭教師を使う際の見極めポイント
- 中高一貫校のカリキュラムを理解しているか
- 文法を無理なく“使える形”で教えてくれるか
- 読解で主語追いの練習をしてくれるか
この3つが整っている指導は、古文の伸びが早いです。
6. よくある質問(Q&A)
Q:現代文が得意なのに古文だけできないのはなぜ?
→ 読み方のルールが違うからです。
現代文が得意なら基本的な読解力があるはずなので、語彙と文法を固めると読めるようになります。
Q:いつからやり直せば間に合いますか?
→ 気付いたタイミングで始めましょう!
半年〜1年あれば十分追いつけます。
Q:定期テストは取れるのに模試が悪いのは?
→ 学校の文章に偏っている可能性があります。語彙と助動詞を強化すると安定します。
Q:語彙暗記が続きません…
→ 100語だけに絞るほうが続きやすいです。
使う場面が多いので「これわかる!」「これ知ってる!」と思えるので少しずつ楽しくなります。
Q:中3までにどのレベルまで行けば安心?
→ 教科書レベルの文章がゆっくりでも読めれば十分です。
高校内容はそこから伸びます。
おすすめ教材
古典文法
古典文法をおさらいするならこれ!
特に助動詞の解説が秀逸で、意味の識別など、古文苦手勢が疑問に思う箇所を綺麗に解決してくれる良書です。
初見文章
学校テストで初見文章が出てしまう方や、模試での初見文章ができるようになりたい方におすすめなのがこちら。
レベル別に分かれているので「苦手な人は1から」「試験レベルに合わせて3やってみよう」等、調整がしやすいのが魅力。
全文の現代語訳がついていて、重要語句の意味も書いてある。助動詞にはマークがついていたりするので「助動詞苦手勢」にもやさしい作りです。
7. まとめ
中高一貫校の古文は、どうしても苦手になりやすい科目です。
でも、ポイントを絞って積み上げると、驚くほど挽回しやすくなります。
- 文法は「助動詞」「敬語」から
- 語彙は頻出100語でOK
- 短い文章で主語を追う
- 学校の授業スタイルに合わせる
少しずつ積み上げるだけで、お子さんの古文は必ず読めるようになっていきますよ!!
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!
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