こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。

高2の母です。最近、学校から「総合型選抜も視野に入れてみては?」と言われたのですが、正直、よく分かりません。
うちの子は目立つタイプではないし、部活も途中でやめてしまって…。特別な実績もないし、志望理由書なんて書けるのかな?と不安ばかりです。子どもは「まあ考えてみてもいいけど」と言うものの、どこから手をつけていいのか分からず、親の私が焦っています。
周りのママ友の中には、早くから準備しているお子さんもいるみたいで、「うち、出遅れてる?」とさらに不安に。
私があれこれ言いすぎると子どもも嫌がるし、でも放っておくのも心配で…。こういうとき、どうやって関わるのがいいんでしょうか?
そして、うちの子のようなタイプでも、総合型選抜に向いている可能性はあるのでしょうか?
「総合型選抜って、うちの子には関係ないかも」
「推薦って、特別な子が受けるやつでしょ?」
そう思っていたけれど、高3の夏ごろになってから「実は受けてみたかった」「もっと早く準備していれば…」と後悔するご家庭が少なくありません。
総合型選抜は、いわゆる“学力テストだけの受験”とは違って、子ども自身の個性や経験を重視する入試です。学校での成績だけでなく、部活動や生徒会、地域のボランティア、好きなことへの取り組みなど、「その子らしさ」を見る選抜方式とも言えます。
だからこそ、子どもが「やってみたい」と思ったときに、その思いを形にできるよう、周りの大人のサポートがとても大切になってきます。
とはいえ、「親がどこまで関わればいいの?」「何を知っておけばいいの?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな親御さんの不安をひとつずつ解消できるように、
・総合型選抜の基本的なしくみ
・見落としがちな注意点
・家庭でできるサポートのヒント
・信頼できる外部の相談先について
という流れでご紹介していきます。
「あとで困るくらいなら、今のうちに知っておきたい」
そんなお気持ちがあれば、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそも総合型選抜って何?親が押さえておきたい基本
まずは、総合型選抜(旧AO入試)について、基本的なポイントをおさらいしておきましょう。
「なんとなく聞いたことはあるけど、詳しくはよく分からない」という方に向けて、なるべくわかりやすくご説明しますね。
■ 一般入試とのちがい
一般入試といえば、学力試験で点数をとって合否が決まる、というイメージがあるかと思います。一方、総合型選抜では試験だけでなく、人柄や考え方、将来の目標など、内面まで含めて評価されます。
そのため、試験の点数だけでは表しきれないタイプの子にもチャンスが広がります。
■ 評定平均や活動実績が重視される
多くの大学で、**高校1年生からの評定平均(成績)**が見られます。内申点のようなイメージです。学校生活の中でのコツコツした積み重ねも評価対象になります。
また、部活動や生徒会、ボランティア活動、コンクールの受賞歴など、学外での実績や経験も強みになります。「これを頑張ったよ」と胸を張れる経験があるかどうかが重要になってくるのです。
■ 自己PR書類と面接がカギ
総合型選抜では、志望理由書や活動報告書、自己PR文など、書類の質が非常に重要です。ここで「なぜこの大学なのか」「将来何をしたいのか」といった本人の考えや熱意が伝わらないと、書類選考を突破するのは難しくなります。
加えて、多くの大学では面接やプレゼンなどの実施もあるため、人前で話す力や伝える力も求められます。
■ スケジュールが早い
ここは要注意ポイントです。
総合型選抜の**出願や面接は、夏〜秋にはすでに始まっています。**早い大学では6月ごろに説明会やエントリーが始まることもあります。
「まだ部活が忙しいし…」と思っているうちに、気づいたら受けられる大学が限られていたということにもなりかねません。準備が間に合うかどうかは、情報を早くキャッチできるかどうかにかかっているのです。
■ 誰にでもチャンスがある入試方式
「うちの子は目立った実績もないし…」と心配される方もいらっしゃいますが、総合型選抜は**“何をしてきたか”より、“そこから何を学んだか”を大切にしている**大学も多いです。
たとえば、学業や課外活動での困難をどう乗り越えたか、日常の中でどんなことに興味を持っているか、といった視点も評価につながります。
つまり、特別なことをしていない=受けられないではなく、自分の経験をどう言葉にするかが鍵になります。
総合型選抜に向いている子、ちょっと注意が必要な子
「うちの子に総合型って向いてるのかな…?」
こう感じたとき、判断材料のひとつになるのが、ふだんのお子さんの言動や考え方です。
総合型選抜は、“これができる子だけが受かる”というものではありません。
大事なのは、「これから伸びていく力がありそうか」「自分のことを自分の言葉で語れるか」といった、将来性や主体性を見る入試です。
◎ 総合型に向いている傾向のある子の特徴
たとえば、次のようなお子さんは、総合型選抜と相性がいい傾向があります。
- 好きなことについて語り出すと止まらないタイプ
- 勉強以外でも夢中になった経験がある(趣味でもOK)
- 自分なりに考えて行動するのが好き
- 探究学習やプレゼン、ディスカッションに興味がある
- 書くことや話すことに対して前向きな気持ちがある
- 進路について自分なりに「なんとなくの希望」がある
たとえば、「ゲームが好きで、自分で攻略ブログを作っていた」という子が、それを通して発信力や企画力をアピールして合格したケースもあります。
要するに、「やらされたこと」ではなく、「自分の意思で取り組んだこと」があるかどうかが鍵になるのです。
△ 少し注意が必要なタイプの子とは?
一方で、総合型を受ける際に注意して見守りたいのは、こんなお子さんです。
- 物事を「どうせ無理」と決めつけがち
- 書くことや話すことに強い抵抗感がある
- 親や先生に言われるまま動く傾向が強い
- 自分の「好き」や「やりたいこと」がわからない
- 将来の進路に対して、「なんでもいい」が口ぐせになっている
こうしたお子さんにとっては、いきなり書類や面接の準備をするのは大きな負担になるかもしれません。
でも、それは「向いていない」というよりも、まだ準備が整っていないだけと捉えることもできます。
■ 総合型は「一緒に探していく入試」です
お子さんが「自分って何がしたいんだろう」「どんなふうに生きていきたいんだろう」と、自分自身に問いを立てていく過程そのものが、総合型選抜の“準備”でもあります。
だからこそ、親御さんや家庭教師など、対話できる相手がそばにいることがとても大きな意味を持ちます。
一人で悩ませない。引き出してあげる。そうすることで、少しずつ前に進むことができるのです。
向いている/向いていないというラベルではなく、
「今、どんな声かけや関わり方が必要なのか」
それを一緒に探していく姿勢こそが、総合型選抜における親の大事なサポートかもしれません。
こんなはずじゃなかった…親御さんの「知らなかった」実例
総合型選抜の準備は、どうしても情報量が多く、進むスピードも早いです。
その中で、「もっと早く知っておけば…」という後悔の声が、実際の親御さんからもたくさん聞かれます。
ここでは、よくある実例をご紹介します。今まさに同じ状況に差しかかっているご家庭もあるかもしれません。
■ 書類が多すぎて、子どもがパンク寸前に…
「自己PR?志望理由書?課外活動報告?何それ、全部いるの?」
― 高3の秋、子どもが疲れ果てた様子で言ったひと言
総合型選抜では、複数の書類を短期間で仕上げなければならない大学も少なくありません。特に推薦書以外は、子ども自身で書き上げるケースがほとんどです。
一人で抱えてしまい、ギリギリになって提出ミスや内容の不備が出てしまうことも。親御さんがスケジュール管理や進捗の声かけをしていれば…と後悔する例も多いです。
■ エントリー締切を見落としていた
「その大学、エントリー終わってるよ。次のは来年の話」
― 進路相談で先生に言われて絶句した
総合型選抜は大学ごとに出願時期や説明会日程が違います。しかも、一般選抜よりずっと早いです。
「夏休みにゆっくり調べようと思ってたら、もう締切が過ぎていた」
そんな話も珍しくありません。
高校から情報が一括でもらえるとは限らないため、親子で一緒に調べることがとても大切になります。
■ 面接での受け答えに自信が持てなかった
「もっと準備しておけば、あんなに緊張しなかったのに」
― 面接後、泣きそうになっていた子のことば
総合型選抜の面接は、学校の進路面談とは少し違います。
志望理由や将来のビジョン、自己分析の深さを問われる質問が多く、練習なしでうまく答えるのは難しいです。
「どういう視点で聞かれるのか」「どこまで具体的に話せばいいのか」
そうした感覚がわからず、本番で固まってしまうこともあります。
■ 子どもが途中でやる気をなくしてしまった
「お母さんは応援してくれてると思ってたけど、なんか責められてる気がして…」
― 総合型の準備中に、子どもがポツリと漏らした本音
よかれと思ってアドバイスしたつもりが、子どもにとってはプレッシャーに。
総合型選抜は、自分のことを深く考え、表現する作業です。心のエネルギーをたくさん使います。
だからこそ、親の関わり方には**「見守り」と「寄り添い」のバランス**が大切です。
ちょっとした声のトーンやタイミングで、子どもの気持ちが大きく揺れてしまうこともあります。
こうした実例は、「子ども任せにしすぎた」「逆に関わりすぎた」など、どちらのパターンでも起こり得ます。
家庭でできる!親のサポートのヒント
「うちの子が総合型を受けるかもしれないけど、親として何をしてあげればいいのかわからなくて…」
そんな声を、私たちはこれまでにたくさん聞いてきました。
総合型選抜は、子ども本人が主役であることは間違いありません。ただし、その準備やプロセスには親のサポートが大きな支えになる場面がたくさんあります。
ここでは、家庭で無理なくできる関わり方を、いくつかご紹介します。
■ 一緒にスケジュールを見える化しておく
総合型選抜では、大学によってエントリーや提出書類の締切がバラバラです。
子どもに任せきりにせず、一緒にカレンダーやスマホアプリで「いつ・何を・どこに出すのか」を整理しておくと、うっかりミスを防げます。
「次はこの大学の締切が近いね」「そろそろ下書きを始めたほうがいいかもね」など、やわらかく声をかけるだけでも、子どもの気持ちはぐっとラクになります。
■ 会話の中から“材料”を引き出す
志望理由書や自己PR文に書く内容は、学校での成績だけではありません。
日頃の会話から「これ、意外とアピールできるかも」というヒントが見つかることもあります。
「そういえばあの部活の大会、苦労してたけど頑張ってたよね」
「小さい頃から〇〇が好きだったよね」
など、親だからこそ気づける過去のエピソードが、書類や面接の“強み”につながることも多いです。
■ 自己PRや志望理由書を一緒に読んであげる
書いたものを見てあげるだけでも、大きな支えになります。
「読みやすいかどうか」「伝えたいことが伝わっているか」を親目線でフィードバックすると、本人の視野が広がります。
ただし、「こう直しなさい」と言いすぎず、「この部分、もっと詳しく聞いてみたいな」「ここが特に素敵だね」といった気持ちの伝わるコメントを意識してみてください。
■ 親の価値観を押しつけすぎないよう注意
「〇〇大学に行っておけば安心」
「その分野で食べていけるの?」
そんな言葉が、子どもの意欲を削いでしまうこともあります。
あくまで「本人が自分の未来を考えるプロセス」を応援するスタンスで関わることが、総合型選抜の成功には欠かせません。
■ 「応援しているよ」の気持ちを伝える
これは何より大切なことです。
文章を書いたり面接に挑んだりする過程で、子どもは自分自身と向き合うことになります。思うように言葉にできなかったり、他人と比べて自信をなくしたりすることもあるでしょう。
そんなとき、「どんな結果でも応援してるよ」「あなたのペースでいいよ」と言ってくれる人がいることは、かけがえのない支えになります。
親御さんができるサポートは、特別なことではありません。
日々の声かけや、少しの気づきが、受験のプロセスを大きく変えることもあるのです。
ただし、すべてを親が担おうとすると、無理が出てくることもあります。
次の章では、「親だけで抱え込まず、外部の力を借りる」という選択肢について、詳しくご紹介します。
それでも不安…親も子も頼れる「外の力」とは?
ここまで読んで、「親としてできることはなんとなく分かったけれど、やっぱり不安が残る」という方もいらっしゃると思います。
たとえば、
- 子どもが自分の気持ちをうまく言葉にできず、志望理由書がなかなか書けない
- 面接練習をしたいけれど、家庭ではどう進めていいか分からない
- そもそも本当に総合型選抜を受けるべきかどうか、親子で意見が食い違っている
こういった場面で、「親がなんとかしなくちゃ」と頑張りすぎてしまうと、親御さん自身も疲れてしまいますし、子どもとの距離がギクシャクする原因にもなりかねません。
■ 第三者が入ることで、親子関係がスムーズになることも
実は、総合型選抜のサポートにおいては、「親でも先生でもない第三者」が間に入ることで、子どもが驚くほど前向きになるケースが少なくありません。
たとえば、総合型選抜に詳しい家庭教師は、次のようなサポートができます。
【総合型選抜に強い家庭教師ができること】
- 志望理由書や自己PR文の添削・ブラッシュアップ
- 面接練習や自己表現の練習
- 子どもが本当にやりたいことを引き出すための対話
- スケジュール管理のサポート
- 親御さんとの情報共有や相談対応
家庭教師というと、「勉強を教える人」というイメージが強いかもしれません。
けれど、進路や受験方式に応じた個別サポートの相談役として、今とても注目されているんです。
学校では忙しくてなかなか深く相談できない。
塾では総合型に対応していない。
そんな時に、家庭に寄り添った形で柔軟に対応できるのが、家庭教師の大きな強みです。
■ 迷っている段階でもOK。「相談」から始めてみて
「まだ受けるかどうか決まっていないんですけど…」
「うちの子、内向的で受かる気がしなくて…」
そんな段階でご相談くださる親御さんもたくさんいらっしゃいます。
むしろ、早めにご相談いただくことで、無理のないスケジュールで準備を進めたり、お子さんの気持ちに寄り添ったサポートがしやすくなることもあります。
総合型選抜は、子どもが「自分の道を見つけていく」プロセスでもあります。
その道のりに、親だけでなく、信頼できる大人がそばにいることで、お子さん自身の安心感や自信につながることも多いのです。
「うちも、そろそろ誰かに相談してみようかな」
そう思ったときは、ぜひ家庭教師という選択肢も思い出していただけたら嬉しいです。
悩んだら、まずは相談から
総合型選抜は、制度としては年々広がっているものの、まだまだ情報がわかりにくく、親御さんの中でも「よくわからないまま不安になっている」という方が多いのが現実です。
でも、最初から完璧に理解していなくても大丈夫です。
まずは「気になる」「少し不安」「話を聞いてみたい」そんな気持ちからでも、一歩踏み出すことができます。
■ 子どもが“前に進むきっかけ”になることも
「うちの子、やる気があるのかないのか分からなくて…」
「自己PRって言われても、自分には何もないって言っていて…」
そうした悩みを持つご家庭こそ、実はプロに相談してみると、状況が大きく動くことがあります。
家庭教師との対話の中で、子ども自身が「これまで頑張ってきたこと」を思い出し、自信を取り戻したり、「将来やりたいこと」を言葉にできるようになったり。
その“きっかけ”は、案外ちょっとした関わりから生まれるものです。
■ 親御さんの不安も、一緒に整理していきます
総合型選抜は、親にとっても未知の世界です。
「これでいいのかな?」「口を出しすぎていないかな?」と、悩んで当たり前です。
そんなときこそ、一人で抱え込まずに、経験のある家庭教師や受験アドバイザーに頼ってみてください。
お子さんの現状だけでなく、親御さんのお気持ちもしっかり受け止めながら、どんな準備が必要なのか、どんな関わり方が合っているのかを一緒に考えていきます。
■ 「早すぎる」なんてことはありません
「まだ高1なんだけど、相談していいのかな?」
もちろん大丈夫です。むしろ、早くから情報を整理しておくことで、子どもの進路の選択肢はぐんと広がります。
また、高3の夏に「今からでも間に合いますか?」というご相談をいただくこともあります。
そのような場合も、状況に応じたサポートの方法をご提案することができます。
不安なとき、誰かに話せることがいちばんの安心につながります。
受験のこと、お子さんのこと、関わり方のこと。
どんな小さなことでも、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
総合型選抜は、ただの“別ルートの受験方式”ではありません。
本人の思いや経験、そして将来の目標が問われる、いわば「自分自身と向き合う入試」です。
そんな入試だからこそ、子ども一人で抱え込ませないことが大切です。
親としてできることはたくさんありますし、そして同時に、すべてを一人で背負わなくてもいいのです。
この記事では、次のような内容をご紹介しました:
- 総合型選抜の基本と、一般入試との違い
- 親が知らずに後悔してしまう実例
- 家庭でできるやさしいサポートのヒント
- 外部のプロ(家庭教師など)を頼るメリット
- まずは「相談すること」から始めてもいい、ということ
どんなご家庭にも、それぞれのペースがあります。
進路の話を始めるタイミングも、子どもの性格や家庭の状況によって違っていて当然です。
もし少しでも「うちの子も考えてみた方がいいかも」「今のうちに動いた方がよさそう」と感じられたら、その気づきこそが大切な第一歩です。
私たちは、受験や進路のことをただ“教える”だけでなく、親御さんと一緒に考え、一緒に寄り添っていく存在でありたいと思っています。
どうぞお気軽にご相談ください。
お子さんの可能性を一緒に見つけていけることを、心から願っています。
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!
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