こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日は、「娘が総合型選抜を受けるけれど、よくわからないからどうサポートすべきか?」とお悩みの親御さんからの質問です。

高校2年の娘が、「総合型選抜で受験したい」と言い出しました。
私自身は一般入試しか経験がなく、「そんな方法もあるのか」と戸惑ってしまって…。
志望理由書とか面接とか、すごく大変そうですよね?
正直、どこまで関わればいいのか分からなくて悩んでいます。
手を出しすぎてもよくない気がするし、放っておくのも不安で…。
他のご家庭はどうしてるんでしょうか?うまく応援してあげられる方法があれば、知りたいです。
1.そもそも総合型選抜とは?親世代との違いも
総合型選抜ってどんな入試?
「総合型選抜」とは、大学が受験生を“点数だけ”ではなく“人そのもの”で評価する入試方法です。
学力試験が中心の一般選抜とは違い、主に以下のような材料をもとに合否が決まります:
- 志望理由書・自己推薦書
- 課外活動の記録や成果(部活・ボランティア・資格など)
- 面接・プレゼンテーション
- 小論文や課題提出
- 書類全体を通じた“熱意”や“将来へのビジョン”
つまり、「自分がどんな人間で、なぜその大学・学部で学びたいのか」
という本人の思いやストーリーが、何よりも大切になるのです。
一般入試との大きな違い
親御さんが受験された頃は、主に「模試の偏差値」や「センター試験の点数」で志望校を決め、
筆記試験に向けてコツコツと勉強するのが主流でしたよね。
それに対して総合型選抜では、
「今までの経験をどう活かしたいのか」
「どんな社会課題に関心があり、どう関わっていきたいのか」
といった、自分の人生や将来と向き合う姿勢が問われます。
点数だけでは見えにくい部分――「考える力」「伝える力」「やり抜く力」など――を評価しようという考え方です。
なぜ今、総合型選抜が増えているの?
これは、大学側が「知識だけでなく、人間としての力を持った学生を育てたい」と考えるようになってきたからです。
社会が求める力も変化していて、正解を早く出せる力よりも、
「課題を見つけ、自分で考え、行動する力」が重視されるようになってきました。
こうした背景から、文部科学省も「主体的に学ぶ生徒」の育成を推進しており、
現在は私立大学だけでなく、国公立大学でも総合型選抜を導入するケースがどんどん増えています。
「なんだか難しそう…」と感じるのは当たり前
初めて耳にすると、「自由度が高すぎて分かりにくい」「何を準備すればいいの?」と感じるのは当然です。
とくに親世代の大学入試とは全く別物ですから、戸惑うのはあなただけではありません。
でも、これはお子さんが「自分らしさ」にじっくり向き合えるチャンスでもあります。
総合型選抜は、単なる“受験”というより、
**「人生の選択を自分で考え、行動に移す第一歩」**と言えるかもしれません。
2.これで安心!総合型選抜のメリットと注意点!
1.自分の得意分野を活かせる
点数だけで勝負するのではなく、「どんな人か」「何をやってきたか」が評価されるので、学力以外の強みがある生徒さんにとって大きなチャンスです。
部活・ボランティア・探究活動・趣味や特技など、これまでの取り組みや熱意が合否に直結します。
2.学校の成績(評定平均)を活かせる
実は、総合型選抜では「内申点(評定平均)」を出願資格にしている大学も少なくありません。
定期テストや提出物をしっかり頑張ってきた生徒さんにとっては、その努力が評価されるチャンスになります。
特に、学力試験に不安がある子でも、学校での成績が安定していれば有利に進めることができます。
3.一般入試のような“筆記試験”を受けなくていいケースもある
大学によりますが、総合型選抜では「筆記試験がない」場合もあります。
その場合、面接や書類、小論文などの提出物がメインになるため、
「マーク模試が苦手…」「時間との勝負が苦手…」という子にとっては、別の力で勝負できるのは大きな安心材料です。
4.将来と向き合う機会になる
志望理由書や活動報告書の準備を通して、「自分は何がしたいのか」「なぜこの大学に行きたいのか」を深く考えることになります。
それは単なる受験対策にとどまらず、自分の人生や価値観を見つめ直す貴重な時間になります。
5.“合格=ゴール”ではなく、“スタート”として大学へ進める
明確な目的を持って進学するため、大学入学後のモチベーションも高く、学びが深まりやすい傾向があります。
「なんとなく大学へ行く」のではなく、「やりたいことがあるからこの大学へ行く」という意識が育ちます。
6.早期に合格が決まることで、心の余裕ができる
秋頃に合否が出る大学もあり、合格後は高校生活の締めくくりを有意義に過ごすことができます。
精神的なプレッシャーが少なくなることで、学びや準備にも落ち着いて取り組めるのが魅力です。
7.「自分で考え、自分で選ぶ」経験が積める
大学選び・自己分析・書類準備・面接対策など、すべてに「自分で選ぶ力」が求められます。
この過程を通じて、将来にも役立つ力――主体性・表現力・計画性――が自然と育ちます。
生徒さんにとっての注意点(総合型選抜)
1.「楽な入試」とは限らない
一見、学力試験がないことから「簡単そう」と思われがちですが、実際は準備にとても手間がかかる入試です。
志望理由書や活動報告書、小論文、面接など、提出物も多く、しかも「その子らしさ」を丁寧に表現しなければなりません。
周囲が本格的に受験勉強を始める前から準備が必要になるため、「やる気」と「行動力」が問われる入試とも言えます。
2.出願条件が大学ごとにバラバラ
大学や学部によって、「評定平均〇点以上」「指定の活動経験があること」「課題提出あり」など、出願条件にかなり差があります。
そのため、出願できるかどうかの確認を早い段階で行わないと、チャンスを逃してしまうこともあります。
情報収集は本人任せにせず、学校や保護者と一緒に動いていく必要があります。
3.「志望理由書」や「面接」で浅い内容だと落ちやすい
書類や面接では、「なぜこの大学なのか」「どんなことを学びたいのか」という問いに対して、深く考えた言葉で答えることが求められます。
表面的な内容やインターネットで拾っただけの志望理由では、見抜かれてしまうことも多いです。
つまり、「本人の想いや体験がきちんと自分の言葉で語れるかどうか」が合否に直結します。
4.親や先生が“やってあげすぎる”と逆効果
周囲が手伝いすぎると、「自分で考えて動く力」が育たず、結果的に内容が浅くなったり、本人の自信を奪ってしまったりすることがあります。
特に、志望理由書や面接の受け答えには、本人の言葉と姿勢が何より大切です。
保護者のサポートは「調べる」「質問する」「聞き役になる」といった、“見守り型”の関わり方がおすすめです。
5.途中で志望を変えづらい
志望理由書や面接では、「なぜこの大学、この学部なのか」を強くアピールする必要があります。
そのため、準備を進めたあとに「やっぱり別の分野に興味が出てきた」と感じても、軌道修正が難しいこともあります。
「総合型で出願する=その大学・その分野に強い意志を持つこと」が前提となるため、進路の見極めは慎重に行う必要があります。
6.合格後も「自分で学ぶ姿勢」が問われる
総合型選抜で入学した学生は、大学からも「目的意識がある人」と見られています。
そのため、入学後も主体的に学ぶ姿勢が求められる場面が多く、「合格=ゴール」ではありません。
逆にいえば、「とりあえず受かったから…」という気持ちだと、入学後にモチベーションが続かない可能性もあります。
7.一般入試との“併願”が難しいケースもある
大学によっては「総合型選抜で出願した場合、同じ大学の一般入試は受けられない」といったルールがあることもあります。
また、総合型選抜に時間とエネルギーをかけすぎて、一般入試の勉強が間に合わなくなることもあります。
併願の可否やスケジュールをきちんと把握しておかないと、選択肢を狭めてしまうリスクがあります。
このように、総合型選抜は「ただの裏ルート」や「簡単な入試」ではなく、
むしろ自分自身を深く見つめ、成長につながるプロセスを含んだ入試です。
2.親の関わりは必要?どこまでやるべき?
総合型選抜では、本人が主体的に動くことが大前提ですが、
保護者のサポートがあるかないかで、準備の進み方が大きく変わるというのも現実です。
実際、大学側も「家庭のサポートがあることが望ましい」と明言しているケースもあります。
でも、「どこまで関わるべきか」「どこからは本人に任せるべきか」――
その“ちょうどいい距離感”に迷う保護者の方も少なくありません。
親の関わりが“必要”になる主な場面
1.情報収集
大学によって選抜方式や条件がバラバラなので、
子ども一人では見落としや判断ミスが出ることも。
親が一緒に調べて整理してあげることで、選択肢を広げる手助けができます。
2.スケジュール管理・提出物のチェック
自己推薦書や活動報告書、小論文などの準備には期限があります。
学校の課題と並行して準備する中で、
親が「あと〇日だね」と声をかけるだけでも、落ち着いて取り組める子もいます。
3.面接や志望理由の“聞き役”になる
本人が考えた内容を、第三者に話すことで整理されていきます。
「どうしてこの大学?」「その経験はどんな気づきがあったの?」など、
やさしく問いかけるだけで、子どもが自分の言葉を磨いていく手助けになります。
でも、やりすぎは逆効果
- 志望理由書に親の言葉が混ざってしまう
- 勝手に情報を決めつけて「ここがいいんじゃない?」と誘導してしまう
- 子どもよりも親が前のめりになってしまう
こういった関わり方は、本来「自分で考える力」を育てるはずの受験準備を、ただの“親子の共同作業”にしてしまう危険性があります。
「自分で考えて決めたこと」だからこそ、自信になり、合格後の学びにもつながります。
理想の関わり方は、「見守り・促し・対話」
親が主導権を握るのではなく、
・調べ物のサポートをする
・質問に答えてあげる
・悩んでいるときは話を聞く
といった“補助役”のポジションが理想的です。
また、うまくいかなくても「それでも挑戦してえらいね」と、プロセスごと認めてあげることが、子どもにとって何よりの支えになります。
3.やってよかった!親のサポート事例集
総合型選抜に挑むお子さんを支えた保護者の声からは、「ちょっとしたサポート」が想像以上に役立ったという話がたくさん聞かれます。
ここでは、実際のご家庭で「やってよかった」と感じられたサポートの事例をご紹介します。
事例1.一緒にオープンキャンパスに参加して視野が広がった
高校2年の夏に、お子さんが志望している大学のオープンキャンパスに一緒に行ったというお母さん。
「本人は“なんとなく行きたい”という程度だったけれど、説明会や在学生の話を聞いてから、急に目の色が変わりました」
とのこと。
キャンパスの雰囲気を体感し、先生や先輩の話を聞いたことで、「ここで学びたい理由」が自然と見えてきたそうです。
事例2.活動の記録を“ネタ帳”としてまとめてあげた
「うちの子、自分がやってきたことをぜんぜん覚えてないんです」
そんな悩みをもつ親御さんが、お子さんの活動をちょっとずつメモしておいたケースも。
- 〇年〇月:部活の大会で県大会出場
- 〇年〇月:ボランティア参加(福祉施設で読み聞かせ)
- 〇年〇月:学校で文化祭の実行委員
こういった記録が、志望理由書や活動報告書を書く際にとても役立ちます。
本人は気づいていなくても、小さな積み重ねが「らしさ」として伝わるのです。
事例3.面接の“練習相手”になった
お父さんが何度か面接練習の相手になったというご家庭では、
「最初はうまく話せなかったけれど、回数を重ねるうちに自信がついたみたいです」
とのこと。
保護者が相手になることで、緊張の仕方や答え方のクセが見えてきたり、
「こう言ったら伝わりやすいかもね」とアドバイスできたりします。
何よりも、「見てくれている人がいる」という安心感が、お子さんの背中を押してくれるようです。
事例4.悩んだときの“聞き役”に徹した
「いまのままでいいのかな」「本当に受かるのかな」
そんなふうに不安になったお子さんの話を、ただ静かに聞いたというお母さんもいます。
アドバイスや正解を出すよりも、
「うん、そう思ったんだね」
「じゃあ、どうしたいと思う?」
と寄り添う姿勢のほうが、本人が自分で考えるきっかけになることもあるのです。
事例5.スケジュール管理や書類チェックで“縁の下の力持ち”に
事務職をしているお母さんが、「スケジュール管理と書類の確認だけは任せて」とサポートしたケースです。
「出願に必要な書類が多くて、しかも提出期限や必要な証明書が大学によって全部違う。
本人だけでは絶対に混乱すると思ったので、提出日や準備物をエクセルにまとめて一緒に確認していました」とのこと。
また、志望理由書や活動報告書についても、誤字脱字のチェックをしたり、形式が整っているかを確認したりと、
内容には口を出さず“外側の整え役”に徹したことが、逆に本人の自信につながったそうです。
「細かいことは苦手だから助かった!って言ってくれたときはうれしかったですね」と笑って話してくださいました。
4.これは逆効果?親のNG行動
お子さんのためを思ってやったことが、実はプレッシャーになってしまったり、
自信をくじくきっかけになってしまったりすることもあります。
ここでは、総合型選抜に取り組むうえで注意したい“やりがちだけど逆効果な関わり方”をご紹介します。
NG1.「一般入試の方が確実じゃない?」と水を差す
親としては「本当にこの選抜で大丈夫かな?」「失敗したらどうするの?」という気持ちもありますよね。
でも、子どもにとっては今、勇気を出して挑戦しようとしているとき。
そこで否定的な言葉をかけられてしまうと、「やっぱり自分じゃ無理かも…」と不安を大きくしてしまいます。
不安があるときほど、まずは本人の話を聞いてみることが大切です。
「どんなふうに考えているの?」「応援したいから教えてくれる?」という問いかけが、信頼関係につながります。
NG2.志望理由書や小論文を“添削しすぎる”
言葉の使い方や構成を整えてあげたくなる気持ち、ありますよね。
ですが、あまりにも大人の言葉になってしまうと、本人らしさが薄れてしまいます。
大学側も、内容や文章に「本人の実感」があるかどうかをよく見ています。
あくまでも「こういう言い回しもあるよ」「読みにくくないか一緒に見てみようか」といった補助的な立場にとどめましょう。
NG3.他の家庭と比べて焦らせる
「〇〇ちゃんはもう志望理由書を書き終えたらしいよ」
「△△くんはボランティアもたくさんやってるって」
そんなふうに、つい他の子と比べたくなる気持ちもあるかもしれません。
でも、お子さんにとっては「他の誰か」ではなく、「自分のペース」で進めることがいちばん大事。
外からの評価を気にするより、今できることを丁寧に積み上げていくことが、自信につながります。
NG4.「もう任せたからね」と急に手を引く
「自分のことなんだから、自分でやりなさい」
その考え方ももちろん大切ですが、完全に任せきりにしてしまうと、
・そもそも何をすればいいのか分からない
・手が止まっていても誰にも言えない
という状態に陥ることもあります。
見守る姿勢を持ちつつ、「困ったらいつでも相談してね」と声をかけておくことで、安心して自立できる環境が整います。
親として大切なのは、子どもの代わりにやることではなく、
子どもが自分の力で考えて進めるようにサポートすること。
そのためには、「手を出しすぎない・離しすぎない」のちょうどいい関わり方が求められます。
5.親子でぶつかるときのヒント
総合型選抜の準備は、一般入試よりも“家庭内の会話量”が多くなるぶん、
親子の意見がぶつかる場面も出てきやすくなります。
「なんで今やらないの?」
「ちゃんと考えてるの?」
そんなひと言が、思いのほか子どもを追い詰めてしまうことも。
でも大丈夫。ぶつかることそのものが悪いわけではなく、その後の向き合い方が大切なのです。
1.反抗期 × 総合型選抜は、あるあるです
思春期の子どもたちは、ちょっとしたことでも「うるさいな」「わかってるってば」と反発したり、話を聞いてくれなかったりしますよね。
でも、それは「ちゃんとやらなきゃ」という自覚があるからこそ、うまく言葉にできなかったり、照れが出たりしていることも多いんです。
親の言葉に反応して怒ったり黙ったりしていても、心の奥では、ちゃんと響いているということも珍しくありません。
2.まず“聞く”がいちばんの関わり方
親としてはつい「アドバイスしたい」「いい方法を教えてあげたい」と思うもの。
でも、まずは**“聞く側”にまわってみること**が、実はとても効果的です。
「最近、どう?」「なにか困ってることある?」と軽く問いかけて、
子どもが話し始めたら、遮らずに「うん、そうなんだね」と最後まで聞いてみましょう。
“話を聞いてもらえた”という感覚があるだけで、子どもは安心し、少しずつ本音を話すようになります。
3.「あなたの味方だよ」が伝わる声かけを
ぶつかってしまったあとや、すれ違いを感じたときこそ、
「応援してるよ」「あなたの考えを大事にしたいと思ってるよ」
というメッセージを、改めて伝えてみてください。
たとえばこんな言葉が効果的です:
- 「すごく考えてるの、ちゃんと伝わってるよ」
- 「迷ってもいいよ、一緒に考えよう」
- 「がんばってる姿、見てるよ」
相手を変えるよりも、「関係性」を少しだけ柔らかくする意識を持つと、お互いにとってラクになることがあります。
4.気持ちを整える“クッションの時間”をつくる
どうしてもイライラしてしまったり、言い合いになってしまったときは、すぐに解決しようとしなくても大丈夫。
いったん時間をおいて、落ち着いてから話す方が建設的なやり取りにつながることが多いです。
「今日はお互い疲れてるから、また明日話そうか」
というひと言が、次の対話をスムーズにしてくれることもあります。
親子のコミュニケーションに“正解”はありません。
でも、「この子を信じたい」「力になりたい」という思いがあれば、
きっとそれは伝わっていきます。
無理に話を進めようとせず、タイミングを見て寄り添うことが、いちばんのサポートになるのかもしれません。
6.塾や家庭教師など外部サポートを使うべき?
総合型選抜は、学力試験だけでなく志望理由書や面接、小論文など“普段の授業では扱わない内容”が求められる入試です。
そのため、学校の先生や保護者だけでは手が回らない場面もあり、外部の専門的なサポートが力になることもあります。
外部サポートを使うことで得られるもの
1.専門的なアドバイスがもらえる
→ 志望理由書の書き方、小論文の構成、面接での話し方など、総合型選抜ならではの視点で具体的なフィードバックを受けられます。
2.情報量と戦略の幅が広がる
→ 志望校ごとの傾向や評価ポイント、過去の合格事例など、受験に直結する情報を効率よく知ることができます。
3.親子の距離感を保てる
→ 第三者が入ることで、親が「全部見張っている」感じにならず、子どもが自立しやすくなるというメリットもあります。
塾・予備校・家庭教師…どれがいいの?
- 塾・予備校(集団 or 個別指導)
→ 志望校別のカリキュラムがあることも。講師の質や実績をチェック。 - 総合型選抜専門の指導サービス
→ 小論文や志望理由書の添削、個別面談、模擬面接などに特化。実績豊富なところを選びたい。 - 家庭教師や個人コーチ型の支援
→ 一人ひとりに合わせて進められる。学校や家庭との連携がしやすく、内面のサポートまで丁寧に行えるケースも多い。
「誰に教わるか」「どこまで任せるか」はご家庭によって合う形が違うので、体験授業や面談などを通じて比較検討してみると良いでしょう。
使うかどうかの判断ポイント
- 子どもが自分から動けず、何から始めればいいか迷っている
- 志望理由書や面接の対策に不安がある
- 親子でやり取りがうまくいかず、少し離れた立場からの支援があった方がよさそう
- 合格に向けて「もう一歩後押しがほしい」と感じている
こうしたサインが見えたときには、外部の力を借りるのも立派な選択肢のひとつです。
「すべてを家庭で抱え込む必要はありません」
お子さんの未来を一緒に支える“伴走者”として、信頼できるサポートがあると、親御さんの心にも余裕が生まれます。
7.【時期別】親のサポートの目安
総合型選抜の準備は、早ければ高校1年生から始まっています。
でも、「いつ」「どんなことを」「どれくらい」手伝えばいいのか、迷う方も多いですよね。
ここでは、時期ごとに親御さんができる関わり方を、やさしくご紹介します。
高校1年〜2年(基礎をつくる時期)
【親のサポート】
- 子どもが興味を持っていることをよく聞いてあげる
- 学校外の活動にも関心を持ち、「それ面白そうだね」と声をかける
- オープンキャンパスや説明会に一緒に行ってみる(特に高2の夏がおすすめ)
【ポイント】
この時期はまだ「受験」より「経験の蓄積」が大事。
読書、探究活動、資格取得、ボランティア、コンテスト参加など、後の志望理由につながる“素材”を集めていく期間です。
親ができるのは、「いろんな経験をしていいんだよ」と背中を押してあげることです。
高校3年・春〜夏(方針を固める時期)
【親のサポート】
- 志望校の募集要項を一緒にチェック
- 出願条件(評定平均や活動歴など)を確認
- 子どもが不安そうなときは「まずやってみようか」と励ます
【ポイント】
この時期に「どこを受けるか」「何を準備するか」が決まってくるため、親としても情報を整理しておくと安心です。
スケジュールや必要書類を一覧化してあげるなど、事務面のサポートがとても助かる時期でもあります。
高校3年・秋〜出願・面接期(実践の時期)
【親のサポート】
- 面接練習の相手をする
- 書類の誤字脱字やフォーマットをチェック
- 本番前は「うまくいかなくても大丈夫だよ」と気持ちをほぐす
【ポイント】
この時期はプレッシャーや不安が強くなりがちです。
精神的なサポートがとても大切になります。
「合否よりも、ここまで頑張ってきたことに意味があるよ」
そんな声かけが、何より心の支えになります。
時期によって親の役割は少しずつ変わっていきます。
でも、どの時期でも共通して大事なのは、**「本人の力を信じて見守ること」**です。
まとめ
総合型選抜は、点数だけでは見えない「その子らしさ」を評価してくれる入試です。
だからこそ、親としてどこまで関わればいいのか――迷いやすくて当然です。
でも、無理にリードしなくても大丈夫。
「見守る」「話を聞く」「応援する」――それだけでも、子どもは大きな力をもらえます。
必要なのは、“正しい関わり方”よりも、“その子に合った関わり方”。
家庭の中でできるサポートの形は、決してひとつではありません。
お子さんのがんばりを信じて、ときにはそっと寄り添いながら、
親子でこの時間を乗り越えていけたらきっと、それ自体が大切な経験になるはずです。
「うちの関わり方、これでよかったのかな?」
そんな不安が出てきたときは、いつでもこの記事を思い出していただけたら嬉しいです。
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!
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