バーナム効果 とは
誰にでもあてはまりそうな一般的で曖昧な言葉を、自分だけにあてはまる正確なものと思い込んでしまう現象です。
バーナム効果の由来
1956年、アメリカの興行師フィニアス・テイラー・バーナムの “We’ve got something for everyone”(誰にでも当てはまる要点というものがある)という言葉から名付けた理論です。
被験者に何らかの心理検査を実施し、検査結果とまったく関係のない診断結果を与えても、被験者は適切なものだと感じてしまうという実験結果から、この効果が証明されました。
このバーナム効果は、実験者アメリカの心理学者バートラム・フォアの名をとってフォアラー効果(Forer effect)ともいいます。
バーナム効果の使いどころ
占いの常套手段
心理学や占いで、「あなたは今、不安を抱えているんですね。あなたは繊細でとっても優しい人だから…」なんて言われて、思わず「当たってる~!どうしてわかったんですか?」なんて叫んだこと、ありませんか?
そして、「この人は私のことをわかってくれている!!」なんて言って占い師のことを信用して、話を聞こうとしてしまう。
その「今抱えている不安」とやらを解消するために、最終的には高額な壺を買わされるわけですね。
わあ、こわーい!
正直、不安なんて、多かれ少なかれ誰でも抱えています。占いに来るということは、何か不安や迷いが少なからずあるのでしょう。
このように、「不安なんですね」「とっても繊細な人ね」「お優しい人だと出ています」というような曖昧な言葉は、大概の人に当てはまりそうです。
…っていうか、優しくない人なんてそうそういませんよね?
でも、言われた側は「すごい!どうして私のことを分かるのだろう?」と、すっかり自分のことを言い当てられた気分になってしまう。特に、ポジティブな言葉は信じ込みやすいもの。
血液型占いはまさにそれ。
血液型と性格の因果関係は証明されていないにも関わらず、多くの人が信じています。誰だって「几帳面」で、「自分中心」で、「おおらか」で「変人」な一面を持っているものなのです。(さて、それぞれ何型の特徴でしょう?)
このように、占いや、詐欺でこの手法がよく使われますので、騙されやすい人は気をつけましょう。抽象的で誰でも当てはまる言葉を言われても、すぐには鵜呑みにしないことが大切です。
コールドリーディングといって、詐欺師が使う手法としても有名です。
興味を持ってもらいたいとき
人から好かれたいと、興味を持ってもらいたいと思ったら、多くの人に当てはまりそうな言葉を使って「私のことだ!」と思わせるのがコツです。
「長年、ニキビに悩まされていたあなたへ。何を使っても、改善されなくて、辛い思いをしてきたのではないですか?」と言われれば、ニキビに悩む人は「私のことだ!」振り向き、続きを知りたくなるでしょう。
人と仲良くなりたいとき
また、仲良くなりたい人に対してバーナム効果を使えば、仲良くなれるかもしれません。
「○○さんって、すごく頼れる人って印象があるけれど、実は繊細な面もありますよね。」
普段の印象と逆のことを言うと、「この人は私のことを分かってくれている!」と信頼度がアップします(ああ、こんなこと言われたらグラッとしそう…)。
みんなから「頼れる」と思われている人は、人に弱さを見せられない一面を持っていたりするもの。皆から言われている印象と逆を言うのがポイントだったりします。人間の性格には二面性があるものなのです。
つまり、「あなたってAだけどBな面もあるよね」(AとBは対極)は決めゼリフになります。ここぞという時に、ぜひ使ってみて下さい。これもコールドリーディングの手法。
きっと、このブログを読んでいる皆さんは、勉強熱心な方が多いと思います。でも、その一方で、きっと大変な苦労もされてきたと思います。悩んだり、困ったことがあったら、ぜひまたこのブログを見に来て下さい。
心理学や勉強法の知識をたくさん発信していますので、何かヒントをつかめるはずです。
↑みたいなやつですね。
典型的な手法を使ってみましたが、引っ掛かりませんでしたか?
・・・以上、バーナム効果のご紹介でした。
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