こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日はお子さんが総合型選抜に挑戦するけれど、塾や家庭教師などをどうするか悩んでいる方からの相談です。

高校3年の娘がいます。
成績は中の下くらいで、一般入試ではちょっと厳しいかなと思っています。
本人もそこまで受験に前向きというわけではなく、なんとなく“推薦とか総合型っていうのもあるらしい”くらいの認識です。
私自身、大学受験は昔ながらの一般入試一本だったので、総合型選抜については本当に分からないことだらけです。
ネットで調べてみたものの、大学によって内容がバラバラで、「志望理由書?自己PR?活動実績って何を出せばいいの?」と混乱してしまいました。
学校の先生に相談してみましたが、どうやら本格的なサポートは難しそうで…。
塾でも「うちは一般入試中心なので」と言われてしまい、じゃあどうしたら?と途方に暮れています。
娘は文章を書くのもあまり得意ではなく、「書けって言われても何を書けばいいのか分かんないよ」と手が止まってしまっています。
本当は、娘に合った進路を一緒に考えてくれるような人がいてくれたら…と、ずっと思っていました。
ただの“勉強を教える先生”ではなくて、受験そのものに寄り添ってくれるような方。そんな方に出会えたら、娘の気持ちも少し変わるのではないかと願っています。
「うちの子、勉強は嫌いじゃないけれど、成績はあまり良くなくて…」
「このまま一般入試一本で大丈夫なのかな」
「総合型選抜って聞くけど、どうやって対策すればいいの?」
最近、こうしたご相談をいただくことがとても増えています。
特に、進路の話が現実味を帯びてくる高2・高3のタイミングでは、保護者の方が先に不安を感じて動き出すケースが多いように感じます。
総合型選抜(旧AO入試)は、テストの点数や偏差値では測れない“その子らしさ”を活かせる入試です。ですが、一般入試のように明確な「模試の結果」や「合格最低点」があるわけではないため、
どんな準備が必要なのか、どこから手をつけたらいいのかがわかりづらいのも事実です。
また、学校や塾では「一般入試向けの対策」が中心になることが多く、志望理由書の添削や面接練習といった総合型選抜特有の対策までは手が回らないという声もよく耳にします。
この記事では、総合型選抜の基本と、親御さんが知っておきたいサポートのポイント、そしてオンライン家庭教師の活用方法について、具体的にお話ししていきます。
ご家庭のサポートだけでは不安…と感じていらっしゃる方のヒントになればうれしいです。
総合型選抜とは?まずは知っておきたい基本情報
総合型選抜は、かつて「AO入試」と呼ばれていた入試方式で、近年ますます注目が高まっています。
特徴は、学力試験の点数だけではなく、「その子自身の個性や経験、意欲」を評価する点にあります。
たとえば…
- 「なぜこの大学に行きたいのか」という志望理由書
- 「これまでどんなことに力を入れてきたのか」を示す活動報告書や自己PR
- 面接での自己表現力や、対話を通じたコミュニケーション力
- 大学によっては小論文やプレゼンテーション課題が課されることも
これらをもとに、大学は「この子は、うちの大学にふさわしいか」を総合的に判断していきます。
つまり、総合型選抜は「その子らしさ」が評価される入試であると同時に、「しっかりと準備した人が有利になる」入試でもあります。
ここで親御さんにぜひ知っておいていただきたいのが、出願時期の早さです。
多くの大学で出願は高3の9月〜10月頃にスタートし、早ければ年内に合否が決まります。
ということは、実質的には高2の冬〜春には準備を始めたい入試なのです。
ところが、学校では本格的な進路指導が始まるのが高3の夏以降ということも多く、準備不足のまま出願に間に合わなかった…というケースもあります。
逆に言えば、「早く気づいて動き出せたご家庭」は、それだけ有利に進められる入試でもあるのです。
よくある親御さんの不安とつまずきポイント
総合型選抜に挑戦したい、あるいは検討しているご家庭からは、こんなお声をよくいただきます。
- 「うちの子、これといった活動歴もないし、何をアピールすればいいのかわかりません」
- 「志望理由書って、本人が書くものだけど、親がどこまで関わっていいの?」
- 「一応書いてはみたけど、“なんとなく言いたいことはわかる”程度で、これで本当に伝わるのか不安です」
- 「学校でもらった過去の合格例を参考にしているけれど、うちの子に合っている気がしなくて…」
こうしたご相談を伺っていると、「情報はあるのに、自分の子どもに当てはめたときにどうすればいいのかが分からない」という状態に、親御さんが戸惑っていることがよくわかります。
特に多いのが、「アピールできることがない」という思い込みです。
ですが実際には、部活動や委員会活動、趣味の延長や家での取り組み、アルバイト経験など、
一見ふつうに見えることの中にも、大学が知りたい“その子らしさ”が詰まっていることが多いのです。
また、志望理由書や面接では、「誰かに書かされた/言わされた感じ」が伝わってしまうと、マイナス評価になることもあります。
だからこそ、親が全部をリードするよりも、本人が自分の言葉で語れるように導いてあげるサポートが必要になります。
とはいえ、それを家庭の中だけでやるのは簡単なことではありません。
ここに、外部のプロ(家庭教師や指導者)が関わる意味があります。
学校や塾では対応しにくい理由
総合型選抜の対策について、まず最初に頼るのが「学校の先生」や「塾」というご家庭も多いかと思います。
もちろん、学校の進路指導の先生方も熱心に対応してくださいますし、塾にも情報は蓄積されています。ですが、実際にはこんなお悩みが寄せられることも少なくありません。
- 「うちの学校では、総合型選抜に関しては“自分でやってね”という雰囲気で…」
- 「担任の先生に見てもらったけど、“いいと思うよ”としか言われなくて」
- 「塾は一般入試に強いけど、志望理由書の添削まではしていないと言われた」
これは決して学校や塾の責任というわけではなく、制度としての対応が難しい現実があるのです。
学校の先生は、限られた時間のなかで40人以上の生徒を見ています。
総合型選抜は一人ひとりで内容も志望校も違うため、どうしても個別に深く関わるのが難しくなってしまいます。
一方で、多くの塾では一般入試向けの授業(国数英などの科目指導)がメインです。
小論文の指導をしているところもありますが、「志望理由書を一緒に作ってくれる」「面接の練習を何度も付き合ってくれる」塾となると、かなり限られてきます。
また、親御さんにとっては「学校も塾も頼れないなら、誰に相談したらいいの?」という状況になりがちです。
その結果、志望理由書を本人だけでなんとか書かせて、「これでいいのかな…?」と不安を抱えたまま出願を迎えてしまうご家庭も少なくありません。
総合型選抜こそ、「その子に合わせた対話」と「丁寧な言語化サポート」が求められる入試です。
だからこそ、個別に深く関われる家庭教師のような存在が、力を発揮できる場面でもあるのです。
家庭教師だからこそできるサポート
総合型選抜の対策は、とにかく「本人の言葉で語れるかどうか」がカギになります。
ただ情報を詰め込むのではなく、自分の経験や思いを“どう伝えるか”という力が必要です。これは、ふだんの勉強とはちょっと違ったスキルですよね。
学校や塾ではなかなか難しいこの部分を、家庭教師なら1対1でじっくり時間をかけてサポートすることができます。
実際に私が行っているサポート内容は、次のようなものです。
◆ 志望理由書の作成サポート
- どんなきっかけでその大学に興味を持ったのか
- これまでの経験と大学の学びがどうつながっているのか
- なぜ“今”その進路を選ぶのか
このようなことを一緒に言語化し、ご本人の考えを引き出す対話を重ねながら、構成や言葉選びまで丁寧にサポートしています。
◆ 面接練習・話し方のフィードバック
- 想定質問に答えるだけでなく、やりとりの中で考えを深められるよう練習
- 表情や話すスピード、姿勢なども画面越しにアドバイス
- 「自信を持って話せるようになる」ことを重視
最初は緊張で声が小さかった生徒さんも、回数を重ねるうちに「今日は自分でもうまく言えたと思います」と言ってくれるようになります。
◆ 活動実績や経験の“棚卸し”
- 自分では「大したことない」と思っている体験も、大学が注目するポイントだったりします
- 一緒に振り返ることで、新しい視点に気づけることも
- 「何もない」から「意外とあるかも!」に変わる過程を伴走します
◆ 忙しいご家庭でも安心のオンライン対応
- 週1回60分から、無理のないペースで継続
- 自宅から参加できるので、部活や塾との両立も可能
- 遠方にお住まいでも対応OK
1対1の指導だからこそ、その子の中にある“言葉になっていない思い”に光をあてていくことができます。
「書き方を教える」のではなく、「その子の内側から言葉を引き出す」のが、私の指導スタイルです。
実際にあったご家庭のケース
これは、私が実際にサポートさせていただいた生徒さんの一例です。
その子は、地方の公立高校に通う高3の女の子。
模試の成績では志望大学の一般入試には届かず、「どうしたらいいのか分からない…」という状態でご相談いただきました。
最初は、「自分には特別なことなんて何もない」と本人もご家族も思い込んでいて、志望理由書に書けそうなことが見つからないと不安そうでした。
ですが、話を聞いていくうちに、いろいろなことが見えてきました。
たとえば――
中学の頃から続けていた部活動で、後輩の面倒をよく見ていたこと。
その中で「自分の関わり方ひとつで、誰かのやる気が変わるんだ」と実感した経験があったこと。
また、家では小さな弟さんの勉強を手伝っていて、「教えるって楽しい」と感じていたこと。
その経験が、教育系の学部を志すきっかけになったこと。
そうした日常の中にあった“その子らしさ”を、ひとつずつ丁寧に言葉にしていきました。
最初は文章を書くのが苦手だった彼女も、「これは自分の物語だ」と思えるようになってからは、驚くほど自然に書けるようになり、面接練習でも生き生きと話せるように。
そして結果的に、第一志望の教育系の私立大学に総合型選抜で合格されました。
ご家庭からは、「一般入試だけにこだわっていたら、きっとこの結果はなかったと思います。本当にありがとうございました」とのお言葉をいただきました。
こうした成功の背景には、「早めの気づき」と「個別の対話」があります。
それぞれのご家庭に、それぞれのストーリーがあり、その子にしか語れない経験があります。
私は、そこに耳を傾け、形にしていくお手伝いをしています。
今からでもできること
総合型選抜は、「早く始めたほうが有利」とよく言われます。
たしかに、時間に余裕があるほうが準備しやすいのは事実です。
でも、「うちはもう遅いかも…」と諦めてしまう必要はありません。
今からでも、ご家庭でできることはたくさんあります。
◆ 志望校の情報を一緒に調べてみる
総合型選抜は、大学ごとに求める人物像や評価のポイントが違います。
志望校の公式サイトや募集要項を親子で一緒に見てみるだけでも、「何を重視されているか」「どんな準備が必要か」が見えてきます。
「こういう学生を求めています」という文言に注目すると、その大学がどんな人を歓迎しているのかが読み取れますよ。
◆ 子どもの“好き”や“経験”を、言葉にしてみる
日常の中で、「なんでそれが好きなの?」「それっていつから?」と聞いてみると、意外と面白い話が出てきます。
たとえば、
- 小さいころから生き物が好き → 生物学部へ
- 家族旅行の計画を立てるのが得意 → 観光系の学部へ
- 動画編集が趣味 → メディア系の学部へ
こういった流れは、志望理由の柱になります。
◆ 書く練習の前に“話す”ことから始めてみる
書くことが苦手な子は多いです。でも、話すのは案外できるということも。
「何が好き?」「何が得意?」と問いかけて、雑談のように引き出していくのも効果的です。
ご家庭での会話の中で、ヒントはたくさん見つかります。
◆ プロに相談してみる
もし「この先どう進めればいいのか不安」「親だけでサポートするのが難しい」と感じたら、外部の力を借りることもひとつの手です。
家庭教師は、受験情報を提供するだけでなく、お子さんの中にある“言葉になっていない思い”を一緒に整理していく伴走者でもあります。
自分の道を、自分の言葉で語れるようになるために。
その一歩を、今から踏み出すことができます。
まとめ
総合型選抜は、テストの点数や偏差値では測れない「人となり」や「これまでの歩み」が評価される入試です。
それはつまり、誰にでもチャンスがある入試でもあります。
けれど同時に、「自由度が高いぶん、何をどう準備すればいいのかわからない」という戸惑いや不安もつきものです。
特に親御さんにとっては、「自分の頃にはなかった入試制度」であり、学校や塾も頼りきれないとなると、どう導いてあげたらいいか分からなくなるのは無理もありません。
そんなときにこそ、家庭教師のように個別に寄り添える存在が、力を発揮できます。
- 志望理由が“本人の言葉”として語れるようになること
- 「特別な実績なんてない」と思っていた子が、自分の強みに気づけること
- 「できるのかな」と不安だった保護者の方が、「この子に合った道がある」と思えること
こうした変化は、一つひとつの対話の積み重ねから生まれていきます。
総合型選抜は、「本人らしさ」と「準備の質」が合わさって、はじめて合格に近づく入試です。
だからこそ、正しい方向へ導いてくれる伴走者の存在が、安心と自信につながります。
もし今、「何から始めたらいいの?」とお悩みでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。
お子さんの未来が広がるお手伝いを、心を込めてさせていただきます。
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!
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