横浜・川崎 勉強嫌い専門プロ家庭教師 佐々木恵

子どもの勉強に効果のあるほめ方、逆効果のほめ方

 
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都内・横浜で活動するプロの家庭教師です。 理論を駆使した「わかりやすい説明」と、勉強がニガテな子どもの気持ちにとことん寄り添う「共感力」の指導に定評あり。趣味は歌うこととやる気が上がる方法を考えることです。 おかげさまで歴6年、合格率は97%超。勉強法を書き続けて気づけば著書5冊。取材・寄稿多数。
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こんにちは。佐々木です。

ほめるのが有効とはあちこちで聞きますが、「どうほめたらいいのかわからない」というお悩みも聞きます。訪問先のお母様からと質問されることも多々。「子どもをどうほめたらいいのでしょうか」

日本人はもともとほめるのがニガテな民族らしいですし、自分の子どもとなると、さらに難しいかもしれませんね。

そこで今回は、子どもの勉強のやる気を上げるほめ方をご紹介します。

ほめは効果絶大。だからこそ副作用も

「勉強しない子どもをほめて、勉強させたい」そう考える方が多いです。
ほめるのは効果が強いぶん、副作用もあります。

間違ったほめ方をしてしまうと、かえって勉強が嫌いになってしまう恐れさえあります。

さらに問題なのは、私達はつい「逆効果なほめ方」をしてしまいがちだということ。
それには明確な理由があります。

では、逆効果なほめ方とはどんなもので、本当に効果のあるほめ方とはどんなのものなのでしょうか。

 

4つのほめ方

ほめ方には4種類あります。

  • 相対評価 他者と比較してほめる
  • 絶対評価 比較しないでほめる
  • 結果評価 最終的な結果をほめる
  • プロセス評価 途中経過や変化をほめる

さらに、「やる気(心理学では動機づけという)」には2種類あります。

  • 外発的動機づけ 人からほめてもらうため、報酬をもらうためなど、外的要因のために努力すること
  • 内発的動機づけ 好きだから、楽しいからなど、自分のため(内的要因)のために努力すること。達成感や満足感がこれにあたります。

 

4つのほめ方を使って「動機づけ」を行い、勉強に向かうようにする、というわけですね。

逆効果なほめ方

よくあるのが「相対評価→結果評価→外発的動機づけ」という組み合わせ。

「クラス1位でいちばん(相対評価)成績が良かった(結果評価)からお小遣いをあげる(外発的動機づけ)。」のようなほめ方です。

相対評価も結果評価も、外から見てわかりやすいものです。誰かと比べるとその人のいいところが見えやすいもの。1番というのはわかりやすい成果です。

だから、多くの人がこのほめ方を使ってしまいます。

ただ、毎回「1位だね!すごい」と相対評価と結果評価でほめていると、他の子が巻き返してきて1位の座を奪われたときに、どうフォローすればいいのでしょうか。

残念ですが、順位は自分の努力だけでは決まりません。他の人の影響で順位が動くことがあるので難しいのです(「平均点を超えたね」もこれに近い危うさがあります)。

さらに、「ごほうびをあげる」というのもある意味、簡単にできますよね。100点取ったらゲーム買ってあげるよみたいなことです。

ただし、これが癖になると、ごほうびをもらうことが当然になってしまい、ごほうびがないと勉強しない子どもになります。

「だれもほめてくれないからやらない」
「ごほうびがないならやらない」

このほめ方はわかりやすく簡単な上に、短期間で結果が出ますが、「外発的動機づけ」がないと勉強しない、自主性のない人になる可能性があります。「ごほうびがないならやらない」状態ですね。

こうなってしまうと大変ですので、ほめ方は工夫に工夫が必要なのです。

 

効果的なほめ方

一番効果的なのは、先程とは真逆のアプローチ「絶対評価→プロセス評価→内発的動機づけ」です。

「数学が得意なんだね(絶対評価)」
「昨日は解けなかった問題が解けるようになったね(プロセス評価)」
→子ども「お、勉強ちょっと面白いかも?」「よし、もっとできるようになりたい(内発的動機づけ)」

「自分から勉強する子ども」は、内発的動機づけで勉強している状態です。勉強が面白いといか、もっとできるようになりたいといった感情が、彼らを動かしているのですね。

相対評価、結果評価は数値として目に見えるのでほめやすいですが、絶対評価とプロセス評価は目に見えにくいです。

これら2つを見つけるには、相当な観察が必要です。相手の長所をよく見つめたり、昨日から変わった点、成長した点を見つけないといけません。

どんな点でもいいので、よく見て、よく出来ていること、成長した点を指摘しましょう。
「計算が早いね」
「漢字を覚えるのが得意だよね」
「植物のことをよく知っているね」

「たくさん勉強したね」
「早く終わったね」
「難しい問題が解けたね」
「絵を上手に描けたね」

などなど、子どもが自分の成長に気付けるような言葉をかけるのがポイントです。

ほめポイントの見つけ方

とはいえ、なかなか「絶対評価」「プロセス評価」は難しいものです。人間はどうしても人の欠点を見てしまう習性がありますし、子どもをしっかり観察していなければ気づけないからです。そこで、ほめポイントの見つけ方を紹介しますね。

①相対評価でほめポイントを探す

絶対評価でほめポイントを探すのはとても難しいです。慣れないうちは何かと比較しながら良い点を探しましょう。

・昨日より良くなった点は?
・一週間前より良くなった点は?
・自分には出来ないけれど、子どもにはできることは?
・きょうだいとは違う点は?等

②比較の言葉を外す

たとえば「私より算数が得意」という良い点を発見したとすれば、「私より」という比較の言葉を外します。

「誰よりも頑張った」なら、「誰よりも」という比較の言葉を外します。

なお、「昨日より」はお子さん自身の成長に気づかせる言葉なので、そのままでOKです。問題は他人との比較であって、過去の自身との比較はOKです。

(ほめるときには比較はせず「○○上手だね」と伝えましょう)

「そうか、自分はこれが出来ているんだ」「昨日よりできるようになった」→面白い!もっとやりたい!という気持ち(内発的動機づけ)に導きます。

距離感も大切

よくお父様お母様から「子どもをほめられません!」というお悩みをいただきます。確かに、家族など近い人間こそほめにくい心理はあるかと思います。

ですが、近い人間だからこそできることもあるはずです。

加えて、一般的にお子さんは「親からほめられるのは嬉しい」もの。

信頼していない人からのほめ言葉と、信頼している人からのほめ言葉では、同じ言葉だとしても、響き方が全く違います。

私が生徒さんとお会いできるのは週に1回なので、「先週よりも良くなった点」や「先月よりもできたこと」を見ることしかできません。

ご家族なら毎日顔を合わせるので、昨日より良かった点は見つけやすいです。「これができたね」など、まずは気づいた点を口にしてみることから始めてみませんか。

 

まとめ

ほめ言葉は効果が強いからこそ、間違ったほめ方をしてしまうとやる気を削いでしまうこともあります。

でも、正しく使えば、子どものやる気や勉強への意識を変えることができるかもしれません。

ぜひ、よく観察して、良い点を伝えながら「勉強は面白い」「自分はできる」気持ちにしてあげましょう。

 

参考文献

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都内・横浜で活動するプロの家庭教師です。 理論を駆使した「わかりやすい説明」と、勉強がニガテな子どもの気持ちにとことん寄り添う「共感力」の指導に定評あり。趣味は歌うこととやる気が上がる方法を考えることです。 おかげさまで歴6年、合格率は97%超。勉強法を書き続けて気づけば著書5冊。取材・寄稿多数。
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