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記憶力を上げる方法 記憶の仕組みがわかれば覚えられる!

暗記・記憶

こんにちは。横浜・鎌倉のプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。

「記憶力がない!」というお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

というか、自分の記憶力に自信がある人の方がきっと少ないですよね。

 

あるいは、「好きなことは覚えられるけれど、勉強になるとダメ…」という方も多いですよね。

 

でも、「自分は記憶力が悪いから…」とあきらめるのはまだ早い!!

 

覚えるにはコツがあります。暗記がなかなかできない人は、そのコツを知らないだけです。

そこで本記事では、認知心理学に基づく記憶力を上げるヒントをご紹介します。

 

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人間は忘れるもの

「忘れっぽいんです」とか、「覚えてもすぐ忘れちゃいます」という人がいます。うちの生徒さんでも結構多い…

ですが、人間が忘れるのは当たり前なんですよ。なぜなら、人間の脳には、忘れる仕組みがあるからです。

アメリカの心理学者エビングハウスは、覚えたことをどれくらい保持できるか(覚えていられるか)を実験、検証しました。その結果によると、

20分後には42%を忘却し、58%を保持していた。 
1時間後には56%を忘却し、44%を保持していた。 
1日後には74%を忘却し、26%を保持していた。 
1週間後(7日間後)には77%を忘却し、23%を保持していた。 
1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却し、21%を保持していた。

とのことです。これをエビングハウスの忘却曲線といいます。

 

たった20分後には42%も忘れ、1日たったら74%も忘れてしまうんですって!!

 

そりゃあ覚えられないもの無理はないですね。

要するに、人間は放っておくとどんどん忘れてしまう、ということが実証されているんですね。

 

記憶には三段階ある

記憶には、感覚記憶、短期記憶、長期記憶の三種類があります。

・感覚記憶

感覚記憶とは、眼、耳、鼻などの感覚器官から得た情報の記憶です。

人間は感覚器官から情報をとるのですが、それらは基本的に、すぐに忘れられてしまいます。(眼から入った情報は1秒、耳から入った情報は2秒で消えていくそうです。)

・短期記憶

感覚記憶の中で重要なものや意味を持つものは「短期記憶」になります。

仕事に使う道具を出してきてデスクに置く、という意味で「ワーキングメモリ」と呼ぶこともあります。記憶できるのは7±2文字程度で、20秒ほどと少なく、すぐに忘れます。

道具がたくさんあると作業台が散らかってしまって仕事がしにくいですよね。作業台の上にものを置いておいたら、知らないうちになくしてしまうこともあります。作業台に置いてあるもののうち、必要ないものはゴミ箱へ、必要な物は長期記憶に移動します。

 

・長期記憶

短期記憶のうち、特に重要なものは長期記憶に貯められます。ワーキングメモリ(短期記憶)が仕事に使う道具を置く作業場だとすれば、長期記憶は使い終わった道具をしまっておく棚や倉庫というイメージです。

 

こちらは大容量なので、ここにしまっておけばなくなることはない(忘れない)と言われていますが、時間の経過とともに薄れていきます。

 

一般的に、「記憶力がいい」と言うとき、この「長期記憶」を指していることが多いのではないでしょうか。反対に、「記憶力が悪い」と言うときは、短期記憶を長期記憶に移動できていないのかもしれませんね。

つまり、いかに感覚記憶を短期記憶に、短期記憶を長期記憶にできるかが、記憶力を上げるコツであるといえます。

 

・長期記憶に移動するコツ

・リハーサル(繰り返し)

短期記憶から長期記憶に移行するには、繰り返すことが重要です。

しかし、ただ単に何度も繰り返せばいいということではなく、覚えるために繰り返すことが大切。量より質が必要なのですね。

例えば、初対面の人の名前を覚えたいときは、その人の名前を頭のなかで何度も何度も繰り返したり、「○○さんは…」とその人の名前を繰り返し呼んでみることで、覚えやすくなります。

維持リハーサルと精緻リハーサル

リハーサルには2種類あります。

単純に繰り返すことを「維持リハーサル」、意味を考えたり、何かとつなげたりすることを「精緻リハーサル」といいます。

一度覚えたことを忘れないようにするためには、精緻リハーサルの方が効果的

 

・意味を与える

記憶に意味を与えると、覚えやすくなります。

ある人が、一枚の紙を拾いました。その人にとっては意味のない紙だったので、捨ててしまいました。またある人が、一枚の紙を拾いました。それは大切な人からの手紙だったので、大切に机にしまいました。

 

同じ一枚の紙だとしても、持っている意味は人それぞれです。記憶も同じで、意味を持たせることで覚えやすくします。例えば、ルート2=1.41421356ですが、これは「一夜一夜に人見頃」と語呂合わせをすることで覚えやすくなります。

 

・チャンク化

情報を細かく刻むと覚えやすくなります。

先ほど書いたとおり、短期記憶では7±2個ほどしか覚えられません。これは「マジカルナンバー」と呼ばれているそうです。

それでは、一度に大量のことを覚えることはできないのか?というと、そうでもありません。

例えば、14ケタの文字列を覚えたいなら、7ケタと7ケタに分類してみたり、7ケタでは大変なら5ケタ、5ケタ、4ケタに分けることで覚えやすくなります。

参考までに、”チャンク”の意味を以下に載せます。

 

チャンク

心理学者ミラーの提唱した概念で、人間が情報を知覚する際の「情報のまとまり」のこと。また、その単位。たとえば、「かがみもち」を、平仮名5文字として知覚すると5チャンク、「鏡」と「餅」として理解すると2チャンク、「鏡餅」のこととして理解すると1チャンクとなる。ミラーによれば、人間が一度に覚えられるチャンクの数には限界があり、7±2チャンクとされる(この値をマジカルナンバーという)。
ただし、複数のチャンクをグループにし、より大きな1つのチャンクにまとめることで、知覚・記憶する情報量を増やすことができる(これをチャンキングと呼ぶ)。複雑な内容をわかりやすく伝達するためには、情報を減らしたりまとめたりして、チャンクの数を7〜5以下に抑えることが効果的である。
コトバンク チャンク より

 

・構造化(関連付ける)

たとえば、「お肉」「読書」「ゲーム」「トマト」という4つの単語を覚えたいとします。

これらをバラバラのままやみくもに覚えるのではなく、「お肉」と「トマト」は食べ物、「読書」と「ゲーム」は趣味、というように、グループ化することで覚えやすくなります。

 

 

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記憶の仕組みを知って、あれこれ工夫することで記憶力はアップします。

記憶力を上げたい方は、ぜひ参考にして下さいね^^

 

 

参考文献:

 

 

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