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国語だけ「親のせい」と言われるのはなぜ?国語が苦手で悩む前に知ってほしいこと

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こんにちは。苦手科目を得意に変えるプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。

親御さんからこんな相談をいただきました。

うちの子は国語だけが苦手で、国語だけ平均点に届かなかったり、追試になったりします。

周りのお母さんやテレビ、ネット等で「小さい頃から本を読ませるといいよ」「国語は読書週間が大事」「語彙力は幼少期に育つ」と聞くたびに、もっと読み聞かせをしておけばよかったのかも、と思ってしまいます。

幼少期から共働きで忙しく、寝る前に本を読んであげる余裕があまりありませんでした。読み聞かせをしてあげた記憶も数えるほどしかなく、国語のテストのたびに「あの頃時間をもっと取っていれば」と考えてしまいます。

今からではもう遅いのでしょうか。

家庭教師をしていると、このようなご相談は珍しくありません。

算数が苦手なら「計算方法がわかっていないのかな」、英語が苦手なら「単語が覚えられていないのかな」と原因分析をする一方で、国語になると「育て方が悪かった?」と責任を感じてしまう親御さんがいらっしゃいます。

実際、「読み聞かせが大切」「本を読む習慣が読解力を育てる」といった話を目にする機会も多いため、「国語が苦手なのは家庭環境のせいなのでは」と感じてしまうのも無理はありません。

しかし、多くの中学生を見てきた経験から言うと、国語が苦手な原因はそれほど単純ではありません。

そして私自身、不思議に感じているのですが、なぜか国語だけは、ほかの教科以上に「親のせい」と考えられやすいということです。

語彙力がない→親との知的な会話が少なかった。

読解力がない→読み聞かせが足りない。

このように、国語力は何かと「親の関わりの問題」と言われがちですよね。今回は、その理由と、実際に国語が苦手になる原因についてお話しします。

なぜ国語だけ「親のせい」になりやすいのか

親のせいになりやすい理由①生活との地続き感

例えば、数学が苦手な場合は「計算方法が理解できていない」「公式を覚えられていない」など、学校で学ぶ内容や学習方法に原因があると考えられる傾向にあります。

英語であれば、「単語が覚えられていない」「文法が理解できていない」といったように、こちらも学校で学習する内容が中心になります。理科や社会についても、「暗記が苦手」「勉強時間が足りない」と考えられることが一般的ですね。

一方で国語は、「語彙力」「読解力」「表現力」といった力が求められますが、それらは「小さい頃の読み聞かせ」「読書習慣」「家庭での会話」など、学校ではなく家庭での経験と結び付けて語られることが少なくありません。

これは、国語で問われる力が学校の授業だけではなく、日常生活の中で育まれる言葉の力とも深く関わっていると考えられているためでしょう。

国語が苦手だと「もっと本を読ませておけばよかった」「育て方が悪かったのかもしれない」と、親御さんの教育に原因があるようにみえてしまうのはこのためです。

もちろん、読書習慣や家庭での経験が全く影響しないとは言いませんが、それだけで国語の得意・不得意が決まるわけでもありません。

実際には、数学にも幼少期の数字遊びやパズルの経験が影響することがありますし、英語も小さい頃から英語に触れる機会が多ければ有利になる場合があります。逆ももちろんあります。

つまり、幼少期の経験が学習に影響するのは国語に限ったことではありません。にもかかわらず、国語だけは「家庭環境が原因」というイメージが特に強く語られてしまいがちです。

親のせいになりやすい理由②原因が見えないから

国語苦手が「親のせい」と言われやすい要因として、国語は苦手な原因が見えにくい教科であることが挙げられます。

よく国語は「センス次第」と語られがちです。国語が得意な子は試験前に勉強しなくても高得点を取りますが、苦手な子は勉強時間と成績が比例しません。

苦手とはいっても、その原因は本人の中にあり、言語化されません。

字を追っていただけで内容が入っていないこともありえますが、文章は読めたけれど最後になにも覚えていない子もいます。あるいは読んだけれど独自の解釈で違うストーリーを作り上げているかもしれません。

そして問題なのは、生徒さん本人はこの「読めない」具体的な事象をことばで表現できず、本人は「読んだつもり」になっていることです。

これらは本人の内部で起こることですし、本人もなにが起きているのかよくわかっていません。わかったとしてもうまく説明できないのですね。

同時に、国語が「得意な理由」も一人ひとり違うわけですが、国語が得意な人も同様にその要因をわかっていない、あるいは言語化できないことが大半です。「本を読んだから」とか「語彙力がある」とか「論理的思考力がある」とか、あるいはそれらの複合なのですが、本人もそれらをうまく言語化できません。他人の読解力や語彙力と比較できないのでそれも仕方のないことです。

できない原因も、できない要因もはっきり見えないブラックボックスなので、「センスの問題なのだろう」と考えたくなるわけです。ただ、全てを「センス」という抽象概念で片付けてしまうとこれだと思考停止になってしまいそれ以上の検証ができません。

大人の側からすると原因は本人の中でとどまっていて「国語のテストの点が悪い」という結果だけが残ってしまうため、原因を別のところに求めるしかありません。だから「小さい頃の読書習慣が原因なのでは」「家庭環境の影響ではないか」と、過去の教育が良くなかったのでは、と言われがちだし、親御さんもそう思ってしまうことになります。そして、結局は「センス」という言葉に集約されてしまうのですね。

国語が苦手と、国語のテストで点が取れないは別の話です

先に書いた通り、「国語が苦手」と「国語のテストで点が取れない」は全く別の話です。

例えば、本を読むことが好きで、文章の内容も理解できているのに、国語のテストになると点数が伸びない生徒さんがいます。

このような場合、原因は読解力そのものではなくテストの解き方にあることもが多いです。そして、多くの場合、解き方をトレーニングすれば点を取れるようになれます。

反対に、本を読むことはあまり好きではなくても、国語のテストでは安定して点数を取る生徒さんもいます。文章を正確に読み、設問の意図を理解し、求められている形式で答える力が身についていれば、高得点を狙えるからです。

つまり、「国語が苦手」という一言だけでは、お子さんが本当に困っていることは見えてきません。読解そのものにつまずいているのか、それともテストで点数を取るための技術につまずいているのか。この違いを見極めることが、お子さんに合った学習方法を考える第一歩になります。

国語の点が取れない原因の例

では、実際にはどのような原因で国語のテストの点数が伸びなくなるのでしょうか。

よく見かける例をご紹介します。

語彙力が不足している

文章の中に意味のわからない言葉が増えると、前後の内容も理解しにくくなります。特に説明文では、一つの言葉がわからないだけで文章全体の意味を取り違えてしまうこともあります。

設問の意味を正しく読み取れていない

本文の内容は理解できていても、「理由を答えなさい」「最も適切なものを選びなさい」といった設問の指示を正しく読み取れず、失点してしまうケースです。

たとえば、「なぜですか」と聞かれたら「〜だから。」と答えないといけないところ、「〜だと思う」とか「〜こと」と書いてしまうのがこのタイプです。

本文から根拠を探すことが苦手

国語では、自分の考えではなく、本文を根拠に答えることが求められます。しかし、本文のどこを根拠にすればよいのかわからず、感想を書いてしまう生徒さんも少なくありません。

記述問題が苦手

答えはわかっていても、限られた文字数でわかりやすくまとめることが難しい場合があります。特に「要点を整理して書く力」が求められる問題では苦戦しやすくなります。
模範解答を見て「こんな文章でよかったの?」とか「思ったより簡単だった」と言うのはこのタイプです。

読むスピードが遅い

文章を丁寧に読もうとするあまり時間がかかり、最後まで解き切れないことがあります。本来なら取れる問題を時間不足で落としてしまうのは非常にもったいないケースです。

文章の構造を捉えられていない

接続詞や段落ごとの役割を意識せずに読んでいると、話の流れや筆者の主張をつかみにくくなります。説明文では特に影響が大きくなります。

漢字や語句で減点されている

読解問題だけでなく、漢字や慣用句、ことわざなどの知識問題で点数を落としているケースもあります。読解力だけが原因とは限りません。

問題演習の経験が不足している

文章は読めても、「選択肢はどう比較するのか」「記述問題はどのように書くのか」といった解き方に慣れていないことがあります。国語にも、他の教科と同じように解き方のコツがあります。

このように、「国語が苦手」という結果は同じでも、その背景にはさまざまな原因があります。

だからこそ、「小さい頃に本を読ませなかったから」と一つの原因だけで考えるのではなく、お子さんがどこでつまずいているのかを具体的に見つけることが大切です。

家庭環境だけが国語を決めるわけではない

もちろん、家庭での読書習慣や会話が、お子さんの言葉に触れる機会を増やすことはあります。

しかし、それだけで国語の得意・不得意が決まるわけではないです。にもかかわらず、国語だけは「読み聞かせをしなかったから」「本を読ませなかったから」と、家庭環境に原因を求める話が特に多く見られます。

その結果、「もっとこうしてあげればよかった」と親御さんが自分を責めてしまうことになるのですが、中学生になった今、本当に大切なのは過去を振り返ることではありません。

今のお子さんが、どこでつまずいているのかを知り、それに合った学習をしていくことです。原因がわかれば、改善の方向性も自然と見えてきます。

つまり、

国語のテストで点が取れない

読解力がない

読解力は幼少期の読書習慣や日頃の親子の会話が影響する

親の育て方が悪かった

これが「国語のテストで点が取れないのは親の教育が悪い」と言われる要因ですが、その間にはさまざまな可能性があり、早計であるといえそうです。「国語のテストで点が取れない」という結果だけで、「読解力がない」とは言い切れませんし、読解力だけが国語の点数を左右するわけでもありません。それがさらに「親の教育のせい」になるのはちょっと飛びすぎかもしれません。

お子さんの読解力で悩んでいる親御さんへ。どうかご自身を責めすぎないでくださいね。

まとめ

国語が苦手だと、「小さい頃にもっと本を読ませていればよかった」「育て方が悪かったのかもしれない」と考えてしまう親御さんは少なくありません。

確かに、幼少期の経験が全く影響しないと断言することはできません。

しかし、国語が苦手な原因は決してそれだけではないのです。国語が苦手な原因は決してそれだけではありません。設問の読み違い、記述問題の書き方、時間配分、語彙力など、つまずく場所はお子さんによって異なります。

どうしても国語は原因が見えにくいせいで「過去の教育」に原因を求めてしまう傾向がありますが、そんなに単純な話でもないのです。だから、国語ができる生徒さんをみて「教育が良かったんだ」とか、逆も然りで、国語が苦手な子に「読書してないから」と単純に結びつけるのは早計です。

国語は、生まれ持った才能や幼少期の環境だけで決まる教科ではありません。

原因を一つひとつ見つけていけば、中学生からでも十分に伸ばしていくことができます。

もしお子さんが国語を苦手にしているのであれば、まずは「親のせい」と決めつけず、お子さんに合った原因を探すところから始めてみてください。

以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!

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