こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日はなかなか志望校を決めない中学生のお子さんをお持ちの親御さんからの相談です。
娘が中3になりました。娘はあまり勉強が得意ではなく、心配なので娘に合った高校を選びたいと思います。私の方で色々と高校を見繕って見学に行っているのですが、娘は自分ごととして考えていないような雰囲気にイライラします。この前、とても娘に合いそうな学校を見つけ、きっと気にいるだろうと思って一緒に高校を見に行きましたが、「ここには絶対行きたくないわ〜」と言っていて、さすがに腹が立って怒ってしまいました。
主体的に高校を選んでほしいのですが、いい方法はありませんか。
娘が中学3年生になり、高校選びが現実のものとなってきました。
母親として、娘の将来を心配し、最良の選択をしてあげたいですよね。気持ちは痛いくらい、とてもよくわかります。
だからこそ、娘が主体的に考えない様子にイライラし、怒ってしまうこともありますよね。この記事では、娘が主体的に高校を選ぶための方法について具体的な方法を紹介します。子どもがなかなか志望校を決めなくてイライラ、モヤモヤしている方はぜひご一読ください。
子どもが自ら志望校を選ぶためのサポート方法
「志望校を決められない」娘の気持ちを理解する
中学生は大人への移行期であり、自己認識や自立心が発達する時期です。
しかし、まだ多くのことが漠然としているため、未来について具体的に考えるのは難しいこともあります。お子さんが志望校選びを「自分ごと」として捉えられないのは、将来のイメージがつかみにくいからかもしれません。
必ずしもお子さんが「何も考えていない」とか「将来なんてどうでもいい」とか、そういう後ろ向きな理由で志望校を決められないわけではないことを理解してもらえると助かります。
志望校選びのためのコミュニケーションの改善
まず、志望校をなかなか決めることができない娘さんの気持ちや考えを理解するために、対話を心がけましょう。怒りや焦りをぶつけてしまうと子どもは萎縮して余計に何も言わなくなってしまいます。娘さんの意見や感情に耳を傾けることが大切です。
「どうしてここの学校に行きたくないの?」「この学校の、何が気になった?」等と聞くことで、娘さんの本音を引き出すことができるかもしれません。
子が自分で志望校を選ぶ!主体性を引き出す方法
志望校選びについて、娘さんに主体性を持たせるためには、具体的な目標設定が重要です。「どのような高校生活を送りたいのか」「将来何になりたいのか」など、具体的なイメージを持たせる質問をしてみましょう。
娘さんが自分で決めたことに対して尊重し、サポートする姿勢を示すことも大切です。
子が自分で高校を選ぶためののステップ
高校選びは情報収集から始まります。学校の特徴や雰囲気、カリキュラムなどを娘と一緒に調べてみましょう。
その上で、いくつかの候補を絞り込み、見学に行く計画を立てます。このプロセスを娘さんと共有し、共同作業として進めることで、娘さんの関心を引き出すことができます。
実際の高校見学の進め方
高校見学の際には、娘さんが興味を持てるような工夫をしましょう。
例えば、部活動やイベントの様子を見学する、在校生との交流を設けるなど、娘さんが「ここでの生活をイメージできる」ような体験を提供します。また、見学後に感想を話し合うことで、娘さんの考えを深めることができますね!
サポートと励ましの重要性
娘さんの努力や小さな進歩を認め、ポジティブなフィードバックを与えることが大切です。これにより、子どもはは自信を持ち、自分の選択に対する責任感を育むことができます。また、失敗や挫折を経験しても、お母さんのサポートがあることで前向きに取り組むことができるでしょう。
質問者さんへの回答
さて、一般的な話をしたところで、質問をくださったお母様にお伝えしたいことを書いてみますね。
そりゃあ志望校を決めなかったらイラつきますよね
志望校をなかなか決めない娘さんに対して、親側がいろいろ動いているのに「ここの学校は嫌!行きたくない」と言われたら、そりゃあイラッとしますよね。イラッとしてしまう気持ち、よくわかります。
きっと、お母様の努力や厚意を否定されたような気持ちになったのではないかと思います。「あなたに合いそうな学校を必死で探したのに!」「あなたが何もしない、志望校を決めようともしないから私が色々調べて動いているのに!」と怒りたくなるのも、よーくわかります。きっと娘さんのことをたくさん考えた上で高校見学を計画したからこそ、イラつきますよね。
でも娘さんも私も、お母様にイラついてほしくないです。お母様自身もイラつきたくないはずです。何とか手を離し、自分で志望校を選んでもらいましょう。
否定コメントはむしろ喜ばしいこと
娘さんの「ここの学校は行きたくない」というコメントは、お母さんの努力やセンスを否定するものでは決してありません。というか、そこまでの意図を持ったものでもありません。
そのことを踏まえた上で、お茶でも飲んでひといきついた後で「どうしてあの学校には行きたくないの?」と聞いてみてください。
否定コメントはむしろ喜ばしいことです!「行きたくない」と思えただけでも進歩です。
だって、今まで何の軸も意志もなく、真っ白な状態だった娘さんが、志望校の選択基準を持つことができそうなのです。これは素晴らしいことですし、お母様の頑張りがなければ志望校に対する選択基準が生まれることはなかったはずです。
喜ばしいですね!おめでとうございます!
「ここは気にいるだろうな」と思って選んだところを否定されたらイラつくとは思うのですが、そこはどうかお茶でも飲んでいただいて・・・。
次に向けた戦略
次はぜひ「ここは嫌だ」と言われた学校とは全く逆の特徴を持つ学校に連れて行ってみてください。「校舎が古くて嫌」なら新設の学校か、建て替えされたばかりの学校を選ぶとか。「うちから遠すぎる」なら近所の学校を選ぶとか。
そうしたらきっとまた新たな視点が出てきます。
こうして色々な視点が出てくれば、あれこれと高校見学を繰り返していくうちに、娘さんも志望校を自分で選ぶことができるようになっていきます。
志望校選択について、知らないと何もできない
何も知らないと、何も選ぶことができません。ずっと公立の学校に通ってきた子なら、受験先を選ぶのは生まれて初めての体験です。自分で志望校を見つけて、それを選び取るなんてそりゃあ難しいわけです。なんせ志望校選びの知識なんて全くないわけですから。
でも「これは嫌」という基準ができれば、少しずつ志望校の選択ができるようになります。なかなかのんびりしている子の場合、親御さんが志望校選びの主導権を持っても大丈夫です。3校くらいは良さそうな学校を一緒に見に行って、よかった点と気に入らなかった点を聞いてみましょう。
3校くらい見ればじゅうぶん、娘さんの中に志望校の判断基準ができるはずです。これを踏まえてあとは自分で学校を選ぶようにすればOK。もう判断もつく年齢ですし、自分の通う高校のことです。あとは自力でなんとかさせましょう。
まとめ
志望校選びは母親とお子さんの共同作業です。お互いの気持ちを理解し、協力し合うことで、より良い選択ができるはずです。
娘さんが主体的に考え、自分で選んだ高校に進むことで、将来に対する自信と責任感を育むことができます。母親としてのサポートと励ましが、娘の成功を後押しするはずです!