こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。

中3です。そろそろ進学についてどうするのか、親や先生から聞かれています。漠然と高校生にはなりたいと思っていますが、「行きたい高校はどこか」と聞かれても特にありません。そもそもどうやって高校を探せばいいのかすらよくわかっていません。
親が色々高校見学を申し込んでいて、とりあえずそれについて行っています。「どうだった?」と聞かれたので「ここには行きたくない」と正直に答えたら親が怒りました。じゃあどうするんだ・・って、そんなこと言われても私もよくわかりません。
みんなどうやって行きたい高校を決めているんですか?
というわけで、中3なので進路を決めようにも「どう決めればいいのかわからない」生徒さんからの相談です。
親御さんが色々動いてくれているので、現状はそれに付いて行っている状態。
これからの人生に大きな影響を与えることだから、自分に合った高校を選ぶことがとても大事。ですが、きっとそんなことは頭のどこかでわかっていると思います。
まずは一般的な高校選びの方法について書きます。そのあと、この生徒さんに向けた具体的なアドバイスを書いていきたいと思います。
ぜひ最後までお読みくださいね。
一般的な高校の選び方
自分を知る
自分の興味・関心を理解する
まずは、自分自身を知ることが第一歩です。何が好きで、どんなことに興味があるのかをリストアップしてみてください。たとえば、理科や数学が好きなら理系の高校や専門学科が向いているかもしれませんね。
将来の目標や夢を考える
将来の目標や夢も高校選びにとって大切なポイントです。大学に進学したいのか、すぐに就職したいのか、どんな職業に就きたいのかを考えてみましょう。これが、高校選びの重要なヒントになりますよ。
高校の種類
公立高校と私立高校の違い
次に、高校の種類について知っておきましょう。公立高校は国や地方自治体が運営していて、授業料が比較的安いです。一方、私立高校は独自の教育方針やカリキュラムを持っていて、授業料は高めですが、個性的な教育が受けられる場合があります。
専門高校、普通科高校、総合学科の特徴
専門高校は特定の分野に特化した教育を行っていて、工業高校や商業高校、農業高校などがあります。普通科高校は一般的な学科を幅広く学べて、進学にも対応しています。総合学科は、普通科と専門科の両方のカリキュラムを取り入れている学校です。
国際バカロレア(IB)や英語教育に特化した学校
国際バカロレア(IB)や英語教育に特化した学校は、グローバルな視野を持ち、国際的な大学進学を目指す生徒に適しています。これらの学校では、英語での授業や異文化理解のプログラムが充実しています。
学校のカリキュラムとプログラム
学科やコースの違い
各高校は異なる学科やコースを提供しています。理系、文系、国際系、芸術系など、自分の興味に合った学科やコースを選びましょう。
特別プログラム(スポーツ、芸術、科学など)
高校によっては、特別なプログラムを提供している場合があります。スポーツや芸術、科学に特化したプログラムは、特定の分野でのスキルを磨くのに最適です。
授業内容や教育方針
学校の授業内容や教育方針も重要なポイントです。授業の進め方や教科書、試験制度など、自分に合った学び方ができるかを確認しましょう。
学校の雰囲気と環境
学校見学の重要性
学校見学は、実際の学校の雰囲気を感じ取るためにとても重要です。生徒や教員の様子、校内の施設などを直接見ることで、自分に合った学校かどうかを判断できます。
オープンスクールや体験入学の活用
オープンスクールや体験入学に参加することで、実際の授業を体験し、在校生と交流する機会が得られます。これにより、より具体的な学校生活のイメージを持つことができます。
学校の立地と通学方法
学校の立地や通学方法も考慮しましょう。自宅からの通学時間や通学手段は、毎日の学校生活に大きな影響を与えます。通学が負担にならない範囲で選ぶことが大切です。
学校の進学実績と評判
卒業生の進学先や就職先
学校の進学実績や卒業生の就職先は、その学校の教育の質を示す重要な指標です。目指す大学や職業がある場合、その進学実績を確認しましょう。
学校の評判や口コミ
学校の評判や口コミも参考になります。先輩や保護者からの情報を集め、学校の実態を把握することが大切です。
入試の情報
入試の種類と試験内容
高校入試には、一般入試、推薦入試、特別入試など様々な種類があります。それぞれの試験内容や選抜方法を確認し、自分に合った入試方法を選びましょう。
合格のための準備方法
入試に向けた準備は早めに始めることが大切です。過去問を解いたり、模擬試験を受けたりして、自分の実力を把握し、弱点を補強しましょう。
学校生活
クラブ活動や課外活動
高校生活の大きな部分を占めるクラブ活動や課外活動についても考慮しましょう。自分が興味のあるクラブがあるか、活動内容や雰囲気が自分に合っているかを確認します。
学校行事やイベント
学校行事やイベントも高校生活の魅力の一部です。文化祭や体育祭、修学旅行など、どのような行事があるのかを調べ、楽しみなイベントが多い学校を選ぶことも一つの基準です。
家族と相談
家族の意見を聞く
高校選びは自分一人で決めるものではありません。家族と相談し、意見を聞くことで、より客観的な視点から学校を選ぶことができます。
経済的な面を考慮する
私立高校の場合、授業料やその他の費用がかかるため、経済的な面も考慮する必要があります。奨学金制度や学費支援制度についても調べておくと良いでしょう。
自分の希望を明確にする
優先順位をつける
自分の希望する条件をリストアップし、優先順位をつけます。学業、部活動、通学時間、経済的な面など、様々な要素をバランスよく考慮しましょう。
最終的な選択肢を絞り込む
希望リストを基に、最終的な選択肢を絞り込みます。複数の学校を見学し、比較検討することで、自分に最適な高校を選ぶことができます。
質問者さんの場合 リアルな高校の選び方
ここまで「一般的な高校の選び方」について紹介しました。
きっと、このようなことは先生や親御さんからも言われるし、進学のガイドブックやパンフレットにも書いてあると思います。なので、もう少し独自の視点からお話しさせてくださいね。
きっと、高校の選び方で迷っていて、全くノーアイディアだということは、きっとあなたは「将来の夢や目標が特にない」状態なんだと思います。もし看護師になりたいなら看護系に強い高校にしようとか、そういう希望が多少出てくるはず。大学に行きたいと強く思っているなら進学率が気になりますし。
もちろん、夢がないことが悪いとか、そういうことではありません。夢や目標が定まっていない人なんてたくさんいます。夢があったらもっと進路も高校も選びやすい、ただそれだけの話です。
現時点で目標がない人がどうやって高校を選べばいいかというと、
①学力
自分の成績でいけそうなところをひとまず見てみるという方法です。ネットで調べれば、内申点、偏差値ランキングみたいなものが出てくるので、それで自分の成績に近いところ、少し高いところ、少し低めのところを見てみるのもいいですね。
学力で選ぶときに、意識しておきたいのが「自分がどの立ち位置につきたいか」です。
頑張って少し高いレベルの高校に入ると、周りの子達のレベルが高くて大変です。その方が燃える!やる気が出る!というタイプなら少々高望みしたほうがいいでしょう。
自分が平均より下のポジションになったら落ち込む!という人は、安全な学力で選ぶといいですね。もし今勉強が嫌いだとしても、自分が優等生になれる集団に入れたら、勉強に対する考え方も変わるかもしれません。
みんなのレベルが高いところで頑張りたいか、自分が上に立てるところで頑張りたいか。あなたの性格はどちらでしょう?学力で選ぶ際はここも考えておいてください。
②「絶対に嫌!」ポイント
これだけは絶対に無理!というポイントを決めて、そういう学校を避けていく方法です。
中学校で3年間過ごしてみて、不満だったことはありませんか?校則が厳しすぎるとか、先生が年配すぎる(あるいは若すぎる)とか、部活の種類が少ない、部活が厳しすぎる(ゆるすぎる)、校舎が古いとか。自宅から遠いとか。
その中で「どうしてもこれだけは嫌」と思えるものがあれば、その条件に当てはまらない学校を選びましょう。
・中学が徒歩で遠すぎて嫌だった
→家から近い高校がいい、電車に乗ってもいいから、駅から近い学校がいい。
・遊べる場所がない
→ターミナル駅の近くの学校にして放課後を楽しむ
・校舎がボロすぎてよく虫が出て嫌だった
→新しい高校、校舎建て替えをしたばかりの学校にする
・運動会が本気すぎて憂鬱だった
→行事がゆるい、任意参加できそうな学校を選ぶ
・プールの授業が嫌
→学校設備にプールがなく、近隣に市民プールもない学校を選ぶ(近隣に市民プールがあるとそこに駆り出される可能性あり)
プールが嫌だからプールのない学校に行きます!という理由で進学先を決めた人、本当にいました。みんな表向きは「進学率が良くて」「カリキュラムが良くて」みたいな感じですが、本音は結構そんなもんだと思います。
③見学に行く
「絶対に嫌」ポイントも特にないと言う人は、お友達と一緒に高校の見学に行ってみましょう。お友達の行きたい高校の見学についていく感じで大丈夫です。
お友達と行って、見学会が終わった後に一緒にお茶でも飲みながら「ここが良かった」「ここは嫌だった」とかおしゃべりしてみてください。
そうしているうちに、自分が嫌だと思っているポイントがわかります。
ポイントは「お友達と行く」こと。親御さんと一緒に行って嫌ポイントを探したら、親御さんのチョイスに文句を言っているように聞こえてしまうので確実に怒られます。友達と一緒に行って本音であれこれ喋るのがおすすめ。
リアリティのある進学先の選び方
3年間、ほとんどの時間を高校で過ごすことになるので、「嫌なことを避ける」方法で高校を選ぶのは全然アリだと思います。ノンストレスでいられるって大事。
もちろん、志望理由でバカ正直にこういうことを言うのはダメですよ。
選ぶ上では、本音とか嫌なこととかを考えるのもいいことだと思います。
そんな感じで高校を調べてみて、親御さんに「ここの高校を見てみたい」と言ってみましょう。
まとめ
高校を選ぶ際に、自分の興味関心、将来の夢を明確にしたり、カリキュラムや学科、コースなどの学習できる内容で選ぶのはもちろん大切なことです。
ただ、「どうやって選べばいいの?」と思ってしまう人は、自分の学力で行けるところをまずマークして、その中から「絶対に嫌!」ポイントがないところを選んでみるのも一つの手です。それもわからないなら百聞は一見にしかず、遊びに行くくらいの気持ちで友達と高校を見に行ってやんややんや言いましょう。
生徒さんが100人いたら、高校の選び方も100通りあります。
嫌ポイントをきっかけに高校選びをしたら、すごくいい高校に出会えることもあるかもしれません。ぜひ、肩の力を抜いて、本音で高校選びをしてみてください。
ずっと公立の学校にいた子の場合、小学校、中学校は自分で選ぶことができませんでした。高校が初めて自分で選べるチャンスです。自分の好きな環境を選んで好きなところに行けるんです。これって素晴らしいことだと思いませんか?
そんな自分で選ぶ機会を親御さんに丸投げするのはもったいないです。ぜひ自分で探して、自分の気に入ったところを選んでほしいです。
応援していますよ!