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手遅れかも…と悩む親御さんへ。不登校の子どもに今できる勉強法とサポート

こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。

今日は「不登校なんですけど勉強手遅れですか?」という直球な相談が届いています。

娘は中学2年生ですが、1年生の途中から不登校になり、今もほとんど家で過ごしています。
勉強はほとんど手をつけていません。このままで受験に間に合うのか、とても不安です。
私が何か言えば逆に機嫌が悪くなるし、放っておくのも心配だし…
正直、もう手遅れなんじゃないかと思ってしまいます。


「うちの子、このままで大丈夫なんだろうか……」
「もう勉強についていけないんじゃないか」
「手遅れかもしれない……」

そんな思いで、夜中にスマホで検索している方もいらっしゃるかもしれません。
子どもが不登校になると、日々の生活を支えるだけで精一杯。勉強のことなんて、とても気が回らない。けれど、ふとしたときに「このままでいいのかな」と不安がよぎる。そんなこと、ありませんか?

この記事は、そんな親御さんのために書いています。
「もう手遅れ」と感じてしまっている方にも、「今からできること」を見つけてもらえるように。
親として、子どもの勉強をどうサポートしていけばいいのか、一緒に考えていきましょう。


1.「手遅れかも」と思ってしまうのは当然のこと

子どもが長く学校に行けていないと、どうしても他の子と比べてしまいますよね。

「うちの子だけ取り残されている気がする」
「みんなはもう受験勉強を始めてるのに…」

そう感じるのは、決しておかしなことではありません。
進学や将来を思えば思うほど、「なんとかしなきゃ」と気持ちが焦る。けれど、子どもは勉強どころではない様子で、どこから手をつけていいかも分からない。

「親として、もっと早く気づいてあげられれば…」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。

でも、大丈夫です。
今までできなかったことを責めるより、これからできることに目を向けてみましょう。


2.実際は「手遅れ」ではない理由

結論からお伝えしますね。
勉強に「手遅れ」ということはありません。

確かに、学校の授業ペースからは遅れているかもしれません。けれど、それは「取り返せない」こととは違います。むしろ、不登校のお子さんの中には、自分のペースで学び直したことで、逆にぐんと力を伸ばす子もいます。

たとえば、中学2年で不登校になったある男の子は、半年以上ほとんど勉強しないまま過ごしました。でも、親がプレッシャーをかけずに見守り、少しずつオンライン教材を使って勉強を再開した結果、受験までに基礎を固めて志望校に合格できたそうです。

焦って詰め込むより、「その子に合った形で学び直す」方が、かえって効率がよく、理解も深まる。
勉強って、そんなふうに”取り戻せる力”でもあるんです。

3.【チェック】うちの子はどこから始めればいい?

「勉強を再開したいけど、どこから手をつけたらいいのか分からない」
そんなとき、いちばん大事なのは**「いまの我が子の状態をありのままに見ること」**です。
つい「やらせなきゃ」と焦ってしまいがちですが、スタート地点を見誤ると、せっかくの一歩がうまく進まなくなってしまうことも。

まずは以下のチェック項目をもとに、子どもの今の状態と気持ちをそっと観察してみましょう。


・ 学校の教科書やノートは手元にありますか?

  • → あれば中身をパラパラ見せてもらい、どこまで理解しているかをざっくり確認。
  • → ない場合は、焦らなくてもOK。市販のテキストやオンライン教材で代替できます。

Point:「ない=ダメ」ではありません。学び方は一つじゃないので、柔軟に。


生活リズムは乱れていませんか?

  • → 昼夜逆転していたり、眠りが浅かったりしていませんか?
  • → 朝昼晩、どこか1回でも親子で会話できる時間があると◎

Point: 学力回復より先に、「元気な心と身体」が大前提。睡眠・食事・会話を整えるだけでも回復の第一歩です。


・勉強の話をしたとき、どんな反応をしますか?

  • → 怒る?黙る?ちょっと興味を示す?
  • → 無反応でも「聞こえていない」のではなく、「反応する余裕がない」だけのことも。

Point: 反応を強く求めず、「ふとした瞬間」にもう一度話題に出してみるのがコツです。


・以前、好きだった教科や得意だったことはありますか?

  • → 漢字が得意だった/歴史の話は好きだった/絵を描くのが好きだった など

Point: 「好き」の記憶は再スタートの大きな味方になります。
そこから少しずつ“できる”を取り戻しましょう。


・ 机に向かうのがつらそうに見えますか?

  • → 長時間じっとしているのが苦手な子には、「ながら学習」や「タイマー式の学習」もおすすめ。
  • → まずは「教科書を開くだけ」でも立派なスタート。

Point: 「勉強=ちゃんとした姿勢で机に向かう」じゃなくて大丈夫。
ベッドでマンガ教材を読むのも、“れっきとした勉強”です。


・最近、何かに夢中になっている様子はありますか?

  • → ゲーム、アニメ、YouTube、料理、ペット、音楽など

Point: 一見勉強と関係ないように見えても、「集中できる対象」があるのはとても良い兆し。
そこから学びにつなげることもできます。


このチェックリストを使ってみると、「うちの子は〇が多い」「今はここが難しいかも」と気づくことがあるかもしれません。
大事なのは、「◯が少ない」と落ち込むことではなく、“今の子どもに合った入り口”を探すことです。

5.今からできるサポート方法(具体例3つ)

「勉強しなさい」と言っても動いてくれない。
でも、親としてできることって、実はもっとたくさんあるんです。
ここでは、お子さんの気持ちに寄り添いながら、少しずつ学習をサポートしていく方法を3つご紹介します。


① 安心・快適な「学習環境」づくり

不登校のお子さんにとって、学校=つらい場所、勉強=嫌なもの、と感じてしまっていることもあります。だからこそ、「安心できる環境」での学び直しが大切です。

ポイントは、「勉強=机に向かうもの」という思い込みを手放すこと。

  • ソファで動画を見る
  • ベッドの上でタブレットを使う
  • 親が料理している横で参考書をパラパラめくる

こうした“リラックスしながらの学び”も、立派な第一歩です。

大事なのは、**「学習空間」よりも「心の安全地帯」**をつくること。
お子さんが安心して取り組めるよう、無理のない場所やタイミングでそっと勉強を取り入れていきましょう。


② スモールステップで「できた!」を積み重ねる

いきなり1時間の勉強を求めなくて大丈夫です。
まずは5分でも、1問でも、「やれた!」と思える体験が一番の力になります。

たとえば――

  • 漢字を1つだけ書いてみる
  • 好きなYouTuberが紹介していた本を読んでみる
  • 算数の簡単な計算ドリルを1ページやってみる

小さな「できた」を積み重ねることで、少しずつ自信が芽生え、「やってみようかな」という気持ちが出てきます。

また、親がそばで「わっ、やったね!」「助かる〜教えてくれて!」と声をかけることで、自己肯定感が高まりますよ。


③ 合う教材・学び方を一緒に探す

勉強と一口に言っても、方法はさまざま。学校の教科書だけが正解ではありません。

  • ゲーム感覚の学習アプリ(スタディサプリ、すらら、など)
  • イラスト入りの参考書やマンガ教材
  • オンライン映像授業やYouTubeの学習チャンネル
  • マンツーマンで対応してくれるオンライン家庭教師

お子さんの「楽しい」「わかりやすい」を大切にしながら、合う学び方を一緒に見つけていくことが大切です。

「学校とはちがう形でも、学べる方法があるんだ」と気づくことで、学びに対するハードルがぐんと下がります。

6.「勉強」より大切な“心の土台”を育てる時間

不登校のお子さんが勉強に前向きになれないとき、それは「勉強が苦手」だからではないかもしれません。
実は、「どうせ無理」「やっても意味がない」といった思い込み――つまり、**“自信のなさ”や“自己否定感”**がブレーキをかけていることがとても多いのです。


「やらない子」ではなく「やれなくなっている子」

不登校の子どもたちは、心の中でたくさんの不安や葛藤を抱えています。
「学校に行けなかった自分はダメなんだ」
「みんなより遅れているのに、今さら何をやっても追いつけない」
そんなふうに、自分で自分を責めてしまっていることもあります。

でも、本当はちがいます。
「できない」のではなく、「できないと思い込んでしまっている」だけ。
だからこそ、親御さんがかける言葉の力がとても大きいのです。


「勉強してほしい」より、「あなたが大切だよ」を伝えてほしい

まずは、勉強よりも先に、お子さんの“自己肯定感”を少しずつ取り戻すこと。
そしてそのために、親として伝えてほしいことがあります。

  • 「あなたは今のままでも大切な存在だよ」
  • 「できる・できないじゃなくて、いてくれるだけでうれしいよ」
  • 「また元気が出てきたら、一緒に考えようね」

こうした声かけは、今すぐに結果が出るものではないかもしれません。
でも、心のどこかにちゃんと残ります。
そして、ある日ふっと子どもが「ちょっとだけやってみようかな」と動き出すきっかけになります。

7.【体験談】「手遅れだと思ったけど、今では…」

◆ 中2の春、突然の不登校

「最初は、疲れてるのかな、くらいに思ってたんです」
と話してくれたのは、中学2年の春からお子さんが不登校になったAさん(お母さん)。

部活での人間関係がこじれてから、だんだんと朝起きられなくなり、学校に行けなくなってしまいました。最初は「早く戻さなきゃ」と声をかけ続けたそうですが、子どもはますます心を閉ざしていきました。


◆ 勉強どころじゃない日々。でも…

不登校が半年近く続き、学校からは「このままでは進級が難しい」との連絡。
Aさんは焦りと不安でいっぱいになりました。

「このまま高校にも行けなかったらどうしよう…」
「私がもっと早く気づいてあげていれば…」

でも、ある日ふと気づいたそうです。
「まずはこの子が少しでも元気になること。それがいちばん大事なんじゃないか」と。


◆ 勉強は“心が回復してから”でいいと切り替えた

そこからAさんは、勉強の話は一切せず、
「今日は一緒にアイス食べる?」
「この動画、おもしろいよ!」といった声かけに切り替えました。

すると、少しずつ子どもが笑うようになり、ある日ぽつりとこう言ったそうです。
「おれ、やっぱり高校行きたいかも」


◆ 「やってみようかな」が始まりだった

そこから始めたのは、1日たった15分の映像授業。
寝っ転がりながらタブレットを見るだけ。でもそれが少しずつ習慣になり、最終的には中3の夏から本格的な受験勉強をスタート。

先生に相談して、定期テストを少しずつ受けられるようにし、内申点も最低限確保。
なんとか志望校の推薦を受けることができ、高校進学が決まりました。


◆ 「手遅れじゃなかった」と思えた日

Aさんはこう話してくれました。

「正直、何度も“もう無理だ”って思ったけど…
子どもを信じる時間が、あの子の回復に必要だったんだなって、今なら思えるんです」

焦る気持ちも、心配する気持ちも、全部子どもには伝わっています。
だからこそ、“信じて見守る”という親の在り方が、いちばんの支えになることもあるんです。

8.【親御さん自身が疲れていませんか?】

お子さんが不登校になると、どうしても親はがんばりすぎてしまいます。
朝から晩まで「どうしたら元気になるんだろう」「勉強の遅れは取り戻せるかな」って、ずっと頭の中が子どものことでいっぱい。

でも、それってとても消耗しますよね。
気づいたら、自分の気持ちは後回し。誰にも本音を話せないまま、どこにも吐き出せず、ひとりで抱え込んでいる。そんな毎日が続いていませんか?


「母親だから大丈夫」じゃなくていいんです

子どもの前では明るくふるまって、周りには「うちは大丈夫です」って言って――
本当はつらいのに、弱音を見せられない。
でも、それって本当に強いからじゃなくて、がんばらなきゃって思いすぎているだけかもしれません。

親だって、疲れるときはある。
落ち込んだっていいし、泣いたっていい。
まずは、そんなふうに自分の感情を許してあげることが、とても大切です。


頼れるところは、頼っていい

子どもの支援だけでなく、親御さん自身のための相談先も少しずつ増えてきました。

  • 学校のスクールカウンセラー
  • 地域の子育て相談窓口
  • 不登校支援NPO
  • オンライン家庭教師の親向け面談
  • 同じ経験を持つ親のコミュニティ(SNSや市民団体など)

「私だけじゃなかったんだ」と思える場所に出会えると、少し気持ちが軽くなります。
一緒に悩んでくれる人がいる。それだけで、安心できるものですよ。

9.【まとめ】「遅い」なんてことはありません

不登校になった我が子を見て、「このままで大丈夫かな」「もう手遅れかもしれない」と感じてしまうのは、ごく自然なことです。
それだけ、子どもの将来を真剣に想っている証拠でもあります。

でも、勉強はいつからでもやり直せます。
今は止まっているように見えても、心の準備が整ったとき、人は思った以上の力を出すことができます。
そして、その力が引き出されるきっかけになるのが――**親御さんの「信じて待つ姿勢」**です。

焦らなくてもいい。比べなくてもいい。
いまの我が子を丸ごと受け止め、「あなたはあなたのペースでいい」と伝えられる親の存在が、子どもにとっていちばんの支えになります。

今日からできることは、ほんの小さなことかもしれません。
でも、その一歩が、親子にとっての大きな前進になります。

「手遅れ」じゃない。
むしろ、これからがスタートです。

以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!

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