ご相談時の状況
小学5年生の女の子です。
大手集団塾に通いながら中学受験を目指していましたが、偏差値は30後半、勉強そのものにも苦手意識があり、ご家庭ではお母様が毎日学習を見ていました。
しかし、勉強が思うように進まず、親子ともに疲弊している状態でした。
お母様からは、
- 問題を読む前に「わからない」と言う
- 間違いを極端に嫌がる
- ノートに×が付くことを嫌がる
- 一人では勉強できず、付きっきりでないと進まない
といったご相談をいただきました。
また、
「もう勉強は嫌」
「頑張れない」
と本人が話すこともあり、お母様も「受験をやめさせた方が良いのではないか」と悩まれていました。
指導で意識したこと
この生徒さんの場合、まず必要だったのは問題の解き方を教えることではありませんでした。
ご相談時には、間違えることへの苦手意識がとても強く、ノートに×が付くことを嫌がっていました。計算ミスをした途中式も消してしまい、「正解した自分」だけを残そうとしている様子が見られました。
そこで指導では、間違いを責めないことを徹底しました。
問題を間違えたときも、
「これはいい間違え方!正解まであと一歩!」
「ここまでは完璧じゃないか!」
と声をかけながら、一緒に考える時間を増やしていきました。
途中式を消そうとしたときには、
「ちょっと待って!努力の結晶だから!消さなくていいんだよ!」
と伝え、どこまで考えられたのかを確認しました。
また、この生徒さんは「できた」「できない」をはっきり分けて考えてしまう傾向がありました。
そのため、
- 問題文を最後まで読めた
- 自分で式を書き始められた
- 前回より長く考えられた
- 間違えても投げ出さなかった
といった過程にも目を向けながら指導を進めました。
そして何より大切にしたのが、気軽に話せる関係づくりです。
この生徒さんは本来とても明るい性格でした。
「これはいい間違え方だね!」
と言うと、
「でしょ!」
と笑顔で返してくれるような場面もありました。
最初は間違いを見られること自体を嫌がっていましたが、少しずつ
「間違えても大丈夫」
「わからなくても大丈夫」
と思えるようになり、自分から問題に向き合う時間も増えていきました。
勉強を教えることももちろん大切ですが、この生徒さんの場合は、安心して挑戦できる環境を作ることが学力向上への第一歩だったと感じています。
結果
受験の結果としては、第一志望校には届きませんでした。しかし、最後まで受験を続け、偏差値50前後の中学校に合格することができました。偏差値30後半からの挑戦だったので、本当によく頑張ってくれました。
受験終了後、お母様からは
「本人はやり切ったと言っています」
というご連絡をいただきました。
受験は結果だけで評価されがちですが、この生徒さんにとっては最後まで逃げずに挑戦し続けたことも大きな成長だったと思います。
現在も引き続き、中学校の学習サポートを担当しています。
同じようなお悩みをお持ちの方へ
中学受験では、
「勉強しない」
「すぐに諦める」
「親子で毎日喧嘩になる」
というご相談をいただくことがあります。
実際には、やる気がないのではなく、
- 間違えることが怖い
- 自信を失っている
- 何から手を付ければ良いかわからない
というケースも少なくありません。
もしご家庭だけで抱え込むことが難しい場合は、一度ご相談ください。
学力だけでなく、お子さんが安心して勉強に向き合える環境づくりも含めてサポートいたします。
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