こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日は親御さんから相談のメールをいただきました。

小学校6年生の子どものことなのですが、やる気がなく、なにを言っても勉強しません。勉強するよう促したり、宿題をやるように言ったり、家で勉強を教えたりもしましたし、塾にもいくつか行かせましたが、成果が出ない上にサボるのでやめさせました。
どうにか勉強させようと、あの手この手を尽くしてきましたが、もう正直疲れてしまいました。
勉強しないことで困るのは子ども本人なので、もう本人の意思に任せて放っておこうと思っています。勉強しない子どもを放っておくのは悪いことですか?
中学生と話していると、「勉強嫌い!」とみんな口をそろえて言います。
だから勉強から逃げよう、逃げようとしますよね。
相談者さんのお子さんも相当な勉強嫌いの様子です。塾に行かせたり、勉強するよう言って聞かせたりとあれこれ取り組んできましたが、どれも効果がなく、お疲れの様子です。
今日の記事では、勉強嫌いを放っておくとどうなるか解説し、その上で今後どのようなアプローチが考えられるか紹介します。
はじめに 〜お母さん、今日もお疲れさまです〜
「うちの子、まったく勉強しないんです。どうしたらいいか、もうわかりません……」
こうしたご相談、本当にたくさんいただきます。
毎日、学校から帰ってきてダラダラ、声をかけても無視されたり、ふてくされたり……。怒っても効果はなく、優しくしてもスルーされる。頑張って塾に通わせたのに、結局やる気が続かない。
一体どうすれば、勉強に向き合ってくれるの?
もしかしたら、今、あなたは心がすり減って「もう放っておこうかな」と思っていらっしゃるかもしれませんね。
この記事では、そんなお母さん、お父さんの心を少しでも軽くし、今後の関わり方を考えるヒントになればと思って、丁寧に書いていきます。
ぜひ最後まで、ゆっくり読んでみてくださいね。
みんな同じ悩みを抱えています
まず知っておいてほしいのは、「うちの子だけが勉強しないわけじゃない」ということです。もう本当に、それはそれは多くの親御さんが、似たような悩みを抱えています。
特に小学校高学年〜中学生くらいになると、勉強内容も難しくなりますし、その上親の言うことに素直に従わない時期でもあります。
思春期の入り口であり、自我が芽生え、「なぜやらなきゃいけないのか?」という反発心が自然に出てくるのも、この時期ならではですよね。
それでも「このままでいいの?」「将来が心配……」という不安がよぎると、ついまた「勉強しなさい!」と言ってしまう。
でも、親が言えば言うほど、子どもは反発し、ますますやる気を失ってしまう……。
この悪循環、本当に多くのご家庭で見られます。
勉強嫌いを放置するとどうなるのか?4つのリスク
「じゃあいっそ、放っておいたらどうなるの?」と考える方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、一定の年齢になれば、子どもの自己責任も重要です。
でも完全な放置にはリスクが伴います。
① 学力・成績の低下
もっともわかりやすいのは、成績の低下です。
授業についていけなくなると、理解できないことが積み重なり、どんどん学ぶ意欲を失っていきます。これは将来の選択肢(高校・大学・就職)にも大きく関わってきます。
② 自己肯定感の低下
「できない自分」に直面し続けることで、自信をなくしてしまう子は多いです。
「どうせ自分なんかやっても無理」「バカにされるのがこわい」そんな気持ちが根づいてしまうと、学ぶ意欲そのものが失われてしまうことも。
③ 親子関係の悪化
「勉強しなさい!」→「うるさいな!」の応酬が毎日続くと、親子の信頼関係にヒビが入ります。
中には「勉強=親との戦い」と捉えてしまう子もいて、本来協力して歩むべき親子の距離がどんどん離れていってしまうのです。
④ 社会的な適応力の低下
学力は将来の土台となります。読み書き計算などの基礎学力が不足すると、将来の仕事や人間関係にも影響が出ることがあります。
勉子どもが勉強しない理由とは?
ここでちょっと、視点を変えてみましょう。なぜ、子どもは勉強しないのでしょうか?
これには、大きく分けて以下のような理由が考えられます。
1. 「わからないから」やらない
子どもは「できないこと」を嫌います。
大人でも、仕事で何をどうしていいかわからないタスクって、つい後回しにしたくなりませんか?
勉強も同じ。授業についていけなかった、問題が解けなかった、そんな「失敗体験」が積み重なると、勉強自体から逃げたくなってしまうのです。
2. 興味が持てない、目標がない
「なんのために勉強するのかわからない」「勉強が将来につながるって実感がない」
このように目的が見えないと、どうしてもモチベーションが続きません。
逆に、「将来こうなりたい!」「この学校に行きたい!」と目標がはっきりしている子は、自分から進んで勉強します。
3. 環境が整っていない
テレビがつけっぱなし、スマホやゲームの誘惑、机が散らかっている……。
こうした環境では、集中して勉強するのは難しいですよね。
また、親が勉強の重要性を軽視している、兄弟姉妹の態度なども、子どもに影響を与えます。
放っておくことの意味を考える
さて、ここまで「放っておくことのリスク」についてお話してきました。
とはいえ、毎日ガミガミ怒鳴って、子どもが委縮してしまうくらいなら、「一度そっと距離を置く」という選択も、大事なステップです。
大切なのは、“放置”ではなく、“信頼して任せる”という姿勢。
親が過干渉になりすぎると、子どもは「言われるからやる」「怒られるからやる」という“受け身”の姿勢になってしまい、自主性が育ちません。
一度、子どもと「本気の話し合い」をしてみよう
「勉強しなさい」ではなく、「これからのこと、どう思ってる?」と、子どもに考えさせるような声かけをしてみましょう。
その時のポイントは、感情を交えず、静かに冷静に。
たとえば、こんな内容を伝えてみてください:
- 勉強しないとどうなるか、現実的な話を共有する
- これまでは親がサポートしてきたけれど、これからは自分で考えてほしい
- 決めたことには責任を持つ(やるなら応援する。やらないなら文句を言わない)
これだけでも、子どもの中に「今までとは違うぞ」という感覚が芽生えます。
タイプ別・子どもの関わり方ヒント
◉ プライドが高く失敗を嫌う子
→ 小さな成功体験を積ませてあげてください。「やればできるじゃん!」という気持ちを味わわせることが鍵です。
◉ 自分に自信がない子
→ 「あなたはできる子だよ」と励まし、否定せず、共感してあげましょう。寄り添いながら少しずつステップアップを。
◉ 勉強が嫌いというより面倒な子
→ 短時間集中→休憩→ご褒美のサイクルを取り入れたり、タイマー学習などの工夫が効果的です。
じゃあ、どこまで放っておけばいいの?
これは難しい質問ですよね。
私のおすすめは、「一度任せたら、しばらく見守る」こと。
そして、「あれ?」と子どもが不安を感じたとき、さっと寄り添って助け船を出す。
放置ではなく、いつでも支援できる“セーフティネット”であることを意識しましょう。
親が変わると、子どもも変わる
子どもが変わらないとき、親が先に変わると、不思議と子どもも変わり始めます。
「勉強しなさい!」から、「あなたならきっとできる」に。
「何やってるの!」から、「困ったことがあったら、いつでも言ってね」に。
たった一言で、子どもの心に風が通ることもあるのです。
最後に 〜大丈夫、あなたの子どもを信じて〜
「勉強しない」「やる気がない」「何も考えてないように見える」
そんなふうに見えても、子どもたちは心の中で、いろんなことを考えています。
言葉には出さないけれど、「どうしたらいいのかな」「このままでいいのかな」と、どこかで思っているものです。
だからこそ、あなたの見守る姿勢、支える言葉は、ちゃんと伝わります。
迷ったときは、こう考えてみてください。
「この子が大人になったとき、どんな関わり方をしていたら、笑って思い出せるだろう?」
今しかできない“親の役割”を、あなたなりのやり方で、少しずつ進めていきましょう。
そして、もしサポートが必要なら、いつでもご相談くださいね。一緒に考えていきましょう。
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!
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