こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日は子どもが勉強せずに席にを感じて悩んでいる親御さんからの相談を紹介します。

最近、子どもが全然勉強をしないことにすごく悩んでいます。テストの成績も悪く、本人はやる気がなくて、何度言っても「勉強しなさい!」と声をかけるだけで、全然動いてくれません。
私は自分が親としてうまくサポートできていないからなのかもしれないと、毎日悩んでいます。子どもの将来が心配で、もしかして私の育て方が間違っていたのではないか、と自分を責めることがよくあります。夫にも何度も相談したけれど、「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」と言われるだけで、心の中では「本当に大丈夫なのか?」と不安になっています。
子どもにはもっと頑張ってほしいし、私がしっかりサポートしなければいけないと思っていますが、どうしたらやる気を出させることができるのか、正直なところ全く分かりません。私が悪い親だから、こうなったのではないかと考えてしまう自分がいます。
どうすれば子どもが勉強に取り組むようになるのでしょうか?また、親としてどう接するのが一番良いのか、アドバイスをいただけると嬉しいです。
「どうしてうちの子は勉強しないんだろう」
「私の育て方がいけなかったのかな」
そんなふうに悩んでいるお母さんへ。
子どもが勉強に向かわない様子を見ると、心配になったり、不安になったり、つい自分を責めてしまう気持ちがわいてきますよね。
一生懸命に育ててきたからこそ、どうしても気になってしまうものだと思います。
でもまず知ってほしいのは、子どもが勉強しないからといって、すべてが親のせいというわけではないということです。
この記事では、子どもが勉強しない背景や、親としてできる関わり方について、やさしく整理していきます。
今、悩みを抱えているお母さんが少しでも心を軽くできるよう、気持ちに寄り添いながらお話ししていきますね。
2. 子どもが勉強しないのは“親のせい”だけじゃない理由
子どもが勉強しない姿を見ていると、「私の育て方に問題があったのかな」と思ってしまうことってありますよね。でも実は、勉強しない理由って親だけにあるわけじゃないんです。
たとえば、こんな理由が考えられます。
- 好きなことが他にある(ゲーム、スマホ、部活、友達との時間など)
- 勉強が難しくなってきてつまずいている
- 「どうせやってもムダ」と思い込んでいる
- そもそも“やる気スイッチ”がまだ入っていない
これって全部、子ども自身の感じ方や、成長段階によるものなんですよね。
私たち大人でも、気が乗らない仕事や、やり方が分からない作業には手がつきません。子どもも同じです。
「やらなきゃ」とは思っていても、どう始めたらいいのか分からなかったり、「できない自分」を見たくなくて避けてしまっているケースもあります。
そして、思春期特有の「反抗期」や「自立の芽生え」も関係しています。親から何か言われると、つい反発したくなってしまう。そんな時期に入っている子も多いんです。
だからこそ、「子どもが勉強しない=親の責任」と決めつけてしまうのは早すぎます。
むしろ、「何が原因なのかな?」「どんな気持ちでいるのかな?」と、一歩引いて見守る視点がとても大事になってきます。
子どもが勉強しないのは「環境」の影響も大きい
子どもが勉強に向かわない理由を考えるとき、つい「この子の性格のせいかな」「私の関わり方が悪かったのかな」と親子だけに原因を求めてしまいがちです。
でも、実は周りの環境が大きく影響していることも少なくありません。
たとえば、こんなケースが考えられます。
- 家庭環境
家の中がいつも慌ただしかったり、親自身が忙しくてピリピリしていると、子どもも安心して勉強に集中しにくくなります。
また、兄弟姉妹との関係性や、家族の会話量も、子どもの心に影響を与えます。 - 学校環境
学校の授業についていけなかったり、先生との相性が合わなかったりすると、勉強自体へのモチベーションが下がることもあります。
また、友達関係の悩みや、いじめのような深刻な問題を抱えている場合も、勉強どころではなくなってしまうことがあります。 - 友達関係
まわりの友達があまり勉強をしないタイプだと、「別にやらなくてもいいか」という空気に流されやすいこともあります。
逆に、友達がすごく優秀だと、「どうせ自分なんか無理」と劣等感を感じてしまうことも。
このように、子ども本人だけでなく、環境によっても勉強への向き合い方は大きく変わるのです。
だからこそ、「どうしてうちの子は」と自分たち親子だけを責めないでほしいと思います。
見えないところで、子どもなりにいろいろなものと戦っている可能性があるのです。
子ども自身も悩んでいるかもしれない
親から見ると「勉強しなさいって言われても全然やらない」という姿に見えるかもしれません。
でも、子ども自身も、「このままじゃいけない」という焦りや不安を心の中に抱えていることが多いんです。
たとえば、
- 「やらなきゃ」とは思っているけど、何から手をつけていいか分からない
- できない自分を見たくなくて、机に向かうのが怖い
- 勉強しても成績が上がらなかったときに、また落ち込むのがつらい
- 周りと比べられるのがいやで、わざと「勉強なんてしない」と強がっている
こんなふうに、「やりたくない」気持ちの裏には、怖さやプレッシャーが隠れていることもあります。
もし子どもが口数少なくなっていたり、ついイライラしていたりするなら、それは心の中に小さな不安や葛藤を抱えているサインかもしれません。
そんなときこそ、勉強の話題ばかりではなく、**「疲れてない?」「最近どう?」**と、ふだんの気持ちに寄り添う声かけをしてみてください。
子どもが「わかってくれてる」と感じられると、それだけで心が少しラクになり、前に進む力になります。思春期特有の心の揺れも影響している
思春期に入ると、子どもの心の中では、これまでになかったような揺れや葛藤が生まれてきます。
それまでは素直に受け止められていた親の言葉に、急に反発したくなったり、何も言われなくても勝手にプレッシャーを感じたり。
子どもたちは、自分でもよく分からない心の変化に戸惑いながら過ごしているのです。
思春期の子どもたちは、
- 「本当は甘えたいけど、もう子ども扱いされたくない」
- 「ちゃんとしたいけど、できない自分が怖い」
- 「誰かに認めてほしいけど、どうせ無理だと思ってしまう」
こんなふうに、自立したい気持ちと、まだ守られたい気持ちが行ったり来たりしていることが多いのです。
そんな中で、「勉強しなさい」と言われると、
「ちゃんとしなきゃいけない自分」と「まだ自由でいたい自分」がぶつかり合って、素直に受け止められなくなってしまうこともあります。
子どもの中で起きている心の葛藤は、親からは見えにくいものです。
でも、そういう時期だからこそ、「なぜ勉強しないのか」だけを見るのではなく、「今、この子の心はどんなふうに揺れているんだろう」と想像してみることが大切なのかもしれません。
自信のなさが「やらない選択」につながることも
もうひとつ、勉強しない理由として大きいのが、**子ども自身の「自信のなさ」**です。
勉強って、本当はとてもエネルギーがいるものです。
問題を解く、自分と向き合う、分からないことを受け止める…。どれも勇気がいることですよね。
もしも子どもが
- 過去に何度も失敗して自信を失った
- 頑張っても結果が出なかった経験がある
- 周りの子と比べて劣等感を抱いている
そんな状態だったら、勉強に向かうのが怖くなるのも無理はありません。
「できなかったらどうしよう」
「またダメだったら、もっと自信がなくなりそう」
そんな不安が先に立ってしまい、最初からやらないことで自分を守ろうとする子もたくさんいます。
だから、勉強しない子どもを責めるのではなく、まずは「怖かったんだね」「大丈夫、少しずつでいいんだよ」と受け止めることがとても大切です。
安心できる土台ができたとき、子どもはまた、少しずつ前を向き始めます。
3. よくある「親の関わり方」と子どもの反応
子どもが勉強しないと、親としてはつい声をかけたくなりますよね。
「早く宿題やっちゃいなさい」
「このままだと成績が下がっちゃうよ」
「スマホばかりじゃなくて勉強もしなさい」
……これ、すべて子どもを心配してるからこその言葉です。
でも、その“正しさ”が、時に子どもを追い詰めてしまうことがあるんです。
子どもは親の言葉にとても敏感です。
たとえば、こんな反応をしていませんか?
- 「うるさい!」と怒る
- 無視する
- 部屋にこもる
- ため息をつく、嫌そうな顔をする
これは、「反抗している」のではなく、「どう返していいか分からない」「責められてる気がする」といった、心の防御反応かもしれません。
特に思春期の子どもは、自分を否定されることにとても敏感です。
親の「良かれと思って」の言葉が、「ダメな自分を見透かされた」「もっと頑張らなきゃいけないのに…」と感じさせてしまうこともあります。
じゃあ、どう声をかければいいのかというと、
**「評価」や「指示」ではなく、「気持ちに寄り添う言葉」**が効果的です。
たとえば、
- 「最近、学校どう?疲れてない?」
- 「もし勉強のことで困ってることがあったら、いつでも言ってね」
- 「ちょっとずつでもいいよ。応援してるからね」
そんなふうに、“見守ってるよ”という安心感を伝えるだけで、子どもの心は少しずつほぐれていきます。
4. 親ができる“ちょうどいい”サポートとは?
「干渉しすぎず、でも放っておきすぎない」
この“ちょうどいい距離感”って、ほんとうにむずかしいですよね。
でも、実はこのバランスこそが、子どもが安心して勉強に向かえる環境づくりのカギになるんです。
たとえば、こんな関わり方はいかがでしょうか?
「やるかやらないか」は子どもに委ねる
「今日の宿題やったの?」と確認するのではなく、
「何か手伝えることある?」と聞いてみる。
すると、責められている感じではなく、「見守ってくれてるんだ」と受け取ってもらえることが多いです。
小さな“できた”を一緒に喜ぶ
たった5分でも机に向かえたら、それは大きな一歩です。
「ちゃんとやった?」ではなく、「おつかれさま、がんばったね」
このひとことが、次の“もうちょっと”につながります。
勉強以外の話も大切にする
勉強の話題ばかりになってしまうと、子どもも心を閉ざしがちです。
「今日のおやつおいしかったね」「あのテレビおもしろかったね」
そんな何気ない会話が、心の距離をぐっと縮めてくれます。
子どもにとって、親が安心できる存在であることがいちばん大事。
勉強のことだけに注目するのではなく、**「あなたのこと、全部含めて大切に思ってるよ」**というメッセージを伝えられる関わり方が、子どもにとって大きな力になります。
焦らなくて大丈夫です。
ちょっとした言葉、ちょっとしたしぐさが、ちゃんと子どもに届いていきますよ。
5. 完璧な親じゃなくていい。今できることを大切に
「もっと上手に声をかけられたらよかったのに」
「怒らずに見守れたらいいのに」
そう思いながら、自分を責めてしまうことってありませんか?
でも、子育てって正解がひとつじゃないし、誰だって手探りですよね。
それに、子どもにとって必要なのは完璧な親ではなく、“安心できる親”だったりします。
あなたがそばにいてくれて、ちゃんと気にかけてくれて、応援してくれるだけで、子どもの中にはちゃんと“愛されてる”という感覚が育っていきます。
「親としてこれでいいのかな…」と悩むことも、愛情の証
親って、どうしても「もっとちゃんとしなきゃ」って思っちゃいますよね。
でも、そうやって悩むこと自体が、子どもを思っているからこそなんです。
だから、まずは「私、がんばってるなぁ」って、自分を認めてあげてくださいね。
子どもは“今”のあなたの気持ちを感じ取っている
子どもって、大人が思っている以上に敏感です。
お母さんがイライラしていればその空気を感じ取るし、笑顔でいてくれると、それだけで安心します。
だからこそ、まずはあなた自身が少しでも穏やかにいられる時間を増やしてみてください。
- ひとりでコーヒーを飲む時間をつくる
- 好きな音楽を流す
- 誰かに愚痴をこぼす
それだけでも、少し心に余裕ができて、子どもへのまなざしが柔らかくなることってありますよ。
子どもと一緒に、親も育っていくものです。
「これからも迷いながら、でもちゃんと向き合っていこう」
そう思えたら、それだけで十分です。
まとめ:子どもと一緒に、ゆっくり育っていけばいい
勉強に向き合えるようになるタイミングって、本当に人それぞれです。
ある日ふとスイッチが入る子もいれば、時間をかけて少しずつ変わっていく子もいます。
今はまだその時期じゃないだけ、かもしれません。
でも、そんなときにお母さんがそばにいてくれること。
それが、子どもにとって何よりの安心材料なんです。
怒ってしまった日があっても大丈夫。
うまく声をかけられなかった日があっても大丈夫。
子育てって、いつだってやり直せるし、積み重ねていけるものです。
今日できなかったら、また明日少しだけやってみればいい。
子どもと一緒に、親だって少しずつ成長していけたら、それで充分だと思うのです。
焦らなくていいんです。
がんばりすぎなくていいんです。
今、あなたが「気にしている」というその気持ちが、
もうすでに、子どもにとって大きな愛情のかたちになっていますよ。
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!
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