こんにちは。横浜・鎌倉プロ家庭教師 佐々木(@kateikyo_megumi)です。
今日は生徒さんから学歴についてこんな相談をもらいました。
うちの親戚なんですけど、会うたびに「勉強なんてしなくていいよ!これからの時代学歴なんて必要ないから!」と言ってきます。
私は勉強が必要だと思って勉強していますが、何度もそんなことを言われると「私の勉強、意味ないのかな・・」と思ってしまって不安になります…。
先生はどう思いますか?
「学歴なんて必要ない!」と親戚に言われて困惑しているとのことです。
先に結論を言ってしまいましょう。学歴は必要です。勉強は大事です。心配しないで、勉強に励んでください。
大事なことなのでもう一回言いますね。学歴は必要です。勉強は大事です。心配しないで、勉強に励んでください。
と言っても、きっとこのご親戚の方はこれからも「学歴なんて〜」と言ってくるでしょう。なので、なぜ彼らが「学歴なんて必要ない」と言ってくるのかについて、その理由について解説します。
「学歴なんて必要ないよ!」と言う人を信用してはいけません。学歴は必要です。勉強はやっておきましょう。
この記事では「学歴は必要ないよ!」と言う人がなぜそう言うかと、「勉強すべき」理由を書きます。
「学歴は必要ない」と言ってくる人たち
「学歴なんて必要ない!」と言っている人は3パターンに分かれます。
①「持っているもの」のありがたみに気づかない無自覚型
あなたは「空気が素晴らしい!」と思ったことはありますか?もちろんありますよね?だって空気って素晴らしいから。私たちは空気なしでは生きていけません。
なんて書きましたが、たぶん「空気さいこー!」なんて思ったことはないと思います。おそらく多くの人はないはずです。
例えば高山に登って空気が薄くて辛い思いをしたとか、海に溺れて死にかけたとか、火事から生還したとかそういう経験がない限り、「空気がある!ありがたい!空気おいしい!」と思ったことなんて普通はありません。それはなぜか?空気が常にあって、空気がない環境なんてほとんどないからです。
中学生の生徒さんに「人権」の話をすると、みんなちょっとハテナな感じになるんですよ。それは人権が当たり前にあって、人権を奪われた経験がないからです。かつては日本でも当たり前のように差別が行われていたわけですが、今は大々的な差別なんてそうそう行われません。
このように、「常にある」ものに対して、人間は意識を向けることができないんです。
だから当然、ありがたみも感じません。
高学歴の人が「学歴なんて必要ないよ!」と言っている場合、「経験者は語る」感じでなんだか説得力があるような気がしますが、これはちょっと違う。
高学歴でこういうことを言う人は、中学から名門校に通って、大学も名門で、ずっと高学歴だった可能性が高いです。空気のように当たり前に「学歴のありがたみ」を享受できたものだから、ありがたみがわかっていないかもしれない。
だから、「自分は結構高学歴だから言えるけれど、学歴なんて必要なかったよ!」という意見は説得力があるように見えて説得力がないのです。多分その人は幸か不幸か、気づかずに今まで生きてきたんだと思います。私たちが空気や人権について思いを馳せたことがないのと同じです。
②超優秀な「レア人材型」
2パターン目は、超レア人材型です。
よくテレビなんかで「中卒で成功した経営者」のように「学歴がないけれど成功した人」が取り上げられたりしますね。こういう成功談を聞くと「あれ、学歴と成功は関係ないのか?」と思ってしまいます。
ただ、これは「学歴が要らない」ことの証拠にはなりません。こういう例は「極端な例」なんですよ。何千人に1人いるかいないかの「レア人材」です。
このタイプははっきり言って超優秀なんです。だから珍しくて面白い。面白いから数字になりそう。だから取り上げただけ。メディアで取り上げられるのは極端な例ばかりで、平均的ではありません。
そういう極端な例って普通じゃないし、レア人材はそもそも優秀で面白いから、面白おかしく取り上げられたりするんですよね。
あなたが何千人に1人いるかいないかのレア人材になりたいなら止めませんが、多くの人は「人並みでありたい」のが本音だったりしますよね。
「学歴があったから成功した」はもはや当たり前すぎるから、誰も取り上げないんです。
確率や統計学では、普通から外れすぎている例は「外れ値」としてデータに入れないのが通例です。だって、レアすぎて参考にならないから。
このケースの問題は再現性の低さです。再現性とは簡単に言うと、「その人の完コピをしたら同じ結果が得られるかどうか」です。その人を完コピしても、その人と同じ結果が得られる確率は低いでしょう。って言うかそもそも完コピするのも大変です。
だから、こういうレア人材の「学歴なんか必要ない」という意見も、あまり一般的ではありません。
③学力がない人を騙す「詐欺師型」
最後に一番注意したいタイプ「詐欺師型」について。
あなたは愚民政策という言葉を知っていますか。
愚民政策とは、国民に教育をしないでおく政策のことをいいます。なぜ国民に教育をしないかというと、支配しやすいからです。何もわからないから国民は抵抗してこない。つまり独裁体制を敷きやすい。
だから、国民に何も教えません。文字も読ませない。文字が読めたら、国に有利な法律を作った時にそれがバレてクーデターになるから。文字が読めない国民はそんなことをしません。字が書けないから選挙で投票もできません。そもそもマニフェストが読めない。ニュースもわからない。
つまり、学歴がない人すなわち勉強していない人って、騙しやすいんですよね。
「学歴なんかいらないよ」という意見にはこんなヤバさがあるんです。知識がない人は騙しやすいんです。あなたは騙しやすい人になりたいですか?
番外編「嫉妬型」
あともう一つ、たまにいるのが「嫉妬から言ってくる」タイプ。その人自身学歴がなく、それなりに苦労したり悔しい思いをしているのですが、悔しいからと周りに「学歴なんて必要ないんだ!」と吹聴している人。
このタイプは見ればすぐわかりますし、まさかこんな性根が腐っているタイプの人の意見を間に受ける人はそう多くないのと思うのでここではあまり触れません。
勉強しなさい!という人たち
うるさいですよね。勉強しろしろって言ってくる親、教師。
勉強しろと言ってくる人は、学歴のありがたみを知っている人か、学歴がないことによる苦労を知っている人です。
で、あなたに
学歴がある方がいいことがある、だから勉強してほしい
あるいは
学歴がないとこんなに大変な目に遭う、だから勉強してほしい
と考えて、勉強しろしろと言ってきます。
これってつまり、「あなたの人生をよくしたい」と願っているに他なりません。
もしかしたら、何度も言われて「うっせえわ」と思っているかもしれませんが、その言葉の根底にあるものは愛情や責任です。
反対に、「学歴なんかいらない!勉強なんかしなくていいんだよ〜」と甘い言葉を吐く人は、あなたの人生に責任はありません。
その人の言葉を信じて勉強をしなかったとして後悔しても、その人は責任を取りません。「え?そんなこと言ったっけー?」とか言ってきますよ。だって責任がないもの。
「勉強しなくていい、学歴なんて必要ない」という言葉はなんだか多様性を認めているような響きがあるし、「ありのままのあなたでいい」みたいな今流行りの自己受容みたいな雰囲気を感じますが、さきの親戚の人は多分そんなことまで考えていないでしょうね。
だから、気にしなくて大丈夫です。
本当にあなたのことを考えている人を見極めて
もちろん例外はありますが、うるさく言う人はあなたのことを長期的な目線で考えてくれている人です(ただ、暴力的なのはダメですよ。犯罪ですから)。
そして、甘い言葉を吐く人は、あなた先の長い人生について考えていないか、何か企んでいるか、ですね。
まとめ
- 「学歴なんか必要ないよ!」という人は「無自覚型」か、「レア人材」か、「詐欺師」のどれか
- 甘い言葉をささやく人はあなたの人生に責任がない。勉強するよう言う人はあなたの人生に責任のある人。
- どちらの言うことを聞くべきか、よく考えた方がいい
質問をくれた生徒さんの親戚の方が「無自覚な人」なのか、なのか、低学歴だけど成功した「レア人材」なのか、何か企んでいる「詐欺師」なのか、どれかは分かりません。
ただ一つ言えるのは、「学歴なんて必要ない!」と言えるのは無責任だからです。あなたの人生に責任がないから、そんなことが言えるんです。そのことを踏まえて、相手の話を聞いてください。
大人がそんなことを言っていると迷ってしまうと思います。それでも私は勉強は大事で、学歴があればできることも増えるから、学歴はないよりある方がいいと考えています。
だから、どうか自分を信じて、勉強してください。頑張るあなたを応援しています。
以上、佐々木(@kateikyo_megumi)でした!。